内科・小児科・漢方・栄養療法　まゆき会　菊池クリニックのヘルスコントロール通信

６．内外におけるローカーボ（糖質制限）の位置・科学的根拠

１．米国糖尿病学会では、2013年より糖尿病の治療食の選択肢の一つとして正式に認められている。（「万人に合った唯一無二の食事法はない」という理念）

２．現在糖質制限を糖尿病の食事法として正式に認めている国には、米国、イギリス、スウェーデンがある。

３．日本糖尿病学会では、1日の摂取カロリーの50〜60％を炭水化物から摂取することを勧めている。理事長の門脇孝先生が勤務する東大病院では、炭水化物、40％のごく緩い糖質制限を行っている。（本来の「糖質制限」では、ゆるやかな糖質制限でも、およそ30%以下になる）

４．科学的根拠は数多くある。

一例としてダイレクト（DIRECT）試験などがある。（イスラエル、322人）

（体重減少とA1Cに関して糖質制限グループが最も良い結果だった。）

	低脂肪食	地中海食	糖質制限食
エネルギー	男1800kcal 女1600kcal	男1800kcal 女1600kcal	制限なし
脂肪の比率	30％以下	35％以下	制限なし
飽和脂肪酸の比率	10％以下	10％以下	比率の指定なし トランス脂肪酸同様に避けるように指導
コレステロール摂取	300�r以下	300�r以下	指定なし
炭水化物	指定なし（非精白穀物を推奨）	指定なし（非精白穀物を推奨）	初期20g/日。以後最大120g/日
備考		オリーブ油、ナッツ、魚