内科・小児科・漢方・栄養療法　まゆき会　菊池クリニックのヘルスコントロール通信

８．糖質制限の安全性について

１．              高脂肪食で脳卒中は増えない：飽和脂肪酸の摂取が増加するにつれて、脳出血も脳梗塞も減少する（JACC研究）

２．              高脂肪食で心筋梗塞は増えない：飽和脂肪酸の摂取量と心筋梗塞の発症はあまり関係がない。（最近の欧米の研究。JACC研究）

３．              高脂肪食でも癌は増えない：糖質制限食は、高血糖、高インスリン血症、酸化ストレスなどの、がんの危険性因子を減らすので、むしろ予防効果が期待される。

普通の食事をしながら、赤身の肉を大量に食べると発がんの危険性が高まるという研究はある。しかし、1日の総糖質130g以内の食事を続けて、癌が増えたというデータはない。

また、ケトン食は癌の補助治療としても注目されている。

４．              高たんぱく食でも腎臓は悪くならない：「腎機能が正常な人が高たんぱく食で腎機能が悪化する」という科学的根拠は存在しない。米国糖尿病学会では、2013年に糖尿病腎症患者に対するたんぱく質制限食の意義を明確に否定した。