「PCがモンスターと戦ってくれません」




弟子「補足します。『扉を開けて中を覗きこみ、中にモンスターがいると扉を閉めて逃げ出します。』だそうです。匿名希望さんのお手紙ですね。」

GM 「ふむ……」

弟子「?師匠…ま,まさか師匠の長いアウトロー的ゲームマスターでも解決できない問題とか!?」

GM (ポカポカ殴る)「『アウトロー的(無法者的)』は余計じゃ。」

弟子「イタタタタ。じゃあ何を悩んでいるのですか?」

GM 「いいか、いくらPCが冒険者だったとしても、彼らは自殺志願者でもなければ殺人嗜好者でもない。危険に出会えば必ず向かっていくなんて思ってはいかんぞ。」

弟子「そうなの?モンスター見たら「経験〜!」と踊りかかるんだと思ったけど。」

GM 「…まあ、そう言う奴もいる。だが、別にモンスターを殺さなくても財宝を入手したり、シナリオを解決すれば経験値が入るシステムも多いじゃろう。」

弟子「SWに、D&D、S=Fなんかもそうだね。」

GM「基本的にモンスター経験値よりミッション達成経験値のほうが高い。まあ,シナリオ崩壊させて惨殺シナリオになるのを防ぐ為だろうがな。となると、プレイヤーの考えは『いかに危険を犯さずシナリオを達成するか。』という物になる。」

弟子 「なるほど…」

GM 「結果、雑魚モンスターがただ鎮座しているだけの所なぞ百害あって一利なし、さっさと素通りするわけだ。」

弟子「そうだね…」

GM 「まあ,実際はここでもう一工夫を入れるのじゃよ。」

弟子「というと?」

GM 「雑魚モンスターの後ろに宝箱があったら、それでも素通りするかい?」

弟子「『お宝ゲット〜』といって襲い掛かる。」

GM 「それはそれで問題じゃが…まあいい、じゃあ、雑魚のいる部屋がかなり混雑していて棚やらタンスやらの残骸が部屋の隅に転がっていたら?」

弟子「お宝があるかもしれないってこと?…それは悩むね。」

GM 「ならその部屋の雑魚モンスターが居眠りしていたら。」

弟子「こっそり行ってサクッと…」

GM 「まあ、このように
雑魚との戦闘にもメリット・デメリットを付けることで、ただのモンスターも倒す意味が生まれるわけじゃ。」

弟子「メリット・デメリットか…ということは、仕事の依頼に来た村で村長の家に乗り込み報酬金を奪い、さらには村人を奴隷として売りさばけばメリット一杯。村人は戦闘力低いからデメリットちょっぴり。」

GM 「このくそ外道が!!光になれ!!!」
(弟子光になる)


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