第6話「暴かれる真相」


 真実は一つ。真相は一つ。だが、半分の真実は真実なるか?半分の真相は真相たりえるか?なれば問う。完全な真実とはなにか?完全な真相とはなにか?
 もし、真実の神がいるといたら、なんと虚偽にまみれた神だろうか。

プリン ねぇ…ほんとにこんな武器持ってていいの?

GM よいよい。能力的によく似たディバインウエポンより強いような気がするが、なんせセブンフォートレスの世界だ。規定のサイキョウ剣なんて「しおしおのぷ〜」だよ。

プリン サイキョウってどういう字を書くの?

GM それはその人の考えかたしだいだね。(笑)

カイ 「しおしおのぷ〜」って…

リック なになに…なんだかさらに凶悪になってる気がするのだが…

GM 当ったり前じゃないか。勇者が素手で引きちぎった鉄格子だよ。こんなの岩に刺さった聖剣抜くよりもすごい事だよ。という事は、これは聖剣よりすごい武器という事になる。まさに三段論法。

カイ 根本的に間違っているような気がする…

プリン (後悔の踊り(頭を抑えてイヤイヤする踊り(GM命名))を踊っている)

カイ それはすごいけどねぇ…

GM  しかも分かるか?この錫杖をこじつける為に設定を練ってたら、どんどんすごい事になったんだよ。おかげで今回のセッションは前回なかった真相が盛りだくさんだ。

リック 素敵な真相だ。少年探偵コ○ンだって解けねぇ真相だよ。

カイ 「真実はいつも一つ」じゃないんだね。

GM 大丈夫「真実は今は一つ」だから(笑)

リック ホントかよ?

GM ……今のところ一つ(笑)

一同 ほほ〜う


GM さて、牢屋の中で、ネークロッドマンサーさん(59歳)が君達に今回の事件の事を話し始める。

ネークロッド「そもそも、今回の『タスク』による事件は、すべてワシ等の不始末からじゃったのだ…」

GM まあ、簡単に要約すると、アンデットの多いリーンで対アンデット兵器を作ろうというのがそもそもの原因。この兵器が行ってしまえば『タスク』なんだけど、このタスク、アンデットには絶大な効果をもっていて、吸収・合体する事で理論上無限の力を持つ事が出来た。

リック 暴走でもしたか?

GM いいや。どんどん大きくなる『タスク』を見て、当時の研究員ネークロッドさんはある欠陥に気がついたのだ。

カイ ほうほう…

GM 欠陥とは無限に大きくなる。結果、制御できなくなる。

(一同爆笑)

リック やっぱり暴走か!!

カイ そんなの最初に気がつきなよ。

GM ところがだ。そもそもが肉の塊。土に埋めれば栄養になる物品だ。無限に大きくなるなら地中に廃棄して新しいのを作ればよい。

リック 強制埋葬か?

GM そうそう。で、ここで出てくるのが集霊石。

リック ほう、あの石か。

GM うむ。そもそも集霊石はアンデットの負の感情をのタンクだったんだ。

プリン タンク?

GM そう。つまりはアレにアンデットの「死にたくねェよ〜〜〜〜」とか「生きてる奴いらが憎いよ〜〜〜〜」と言った嫌な感情すなわち怨念の集合体なわけだ。これがないと制御が切れると普通のアンデットのように人間を襲うんだ。

プリン とっても嫌な宝石だね。

GM そうだ、そしてもっとも困ったのが、集霊石の取り扱いだ。プルトニウムばりに危険な物質が、タスクを廃棄するたびに貯まるんだ。気味が悪い事この上ない。

カイ 
枕元においてたら悪夢が見れそうだね。

GM それ採用。お城の人が不眠症になるそうだ。

(一同爆笑)


さっそく真実が変更される。

GM さて、悪夢のせいでかポックリ逝ってしまった先代の後を継いだ2代目が、これまた悪夢に悩まされ精神に異常をきたし、とんでもない事を思いついた。

リック 彼等にはタスク製造を止めるという選択肢はなかったのか?

GM どうやら悪夢のせいで普通の判断力がなくなってしまったらしい。ああ、なんて御都合主義な言い訳…(笑)

カイ ハイハイ。で、どんな事思いついたの?

GM うむ(声を落として)冥魔との取引材料にしたのさ。負の感情の集合体は冥魔にとって至上の一品。(声のトーンを上げて)
もう「ふ〜じこちゃ〜ん」って飛びつきたくなるような物なんだ。
(一同爆笑)


自分でシリアスにして速攻でギャグに走る忙しいマスターである


プリン なぜにルパン!?

GM まぁ、それはいいとして。2代目領主が冥魔とどんな取引をしたかは知らないけれど、冥魔との取引だ。世界平和でない事は確実。で、研究材料一切合財&集霊石を持ってネークロッドさんは逃げ出したんだけど、途中手違いで集霊石がなくなって、仕方なく辺境の村でタスクの消滅と、集霊石の破壊方法を研究し始めたのだ。まぁ、結局見つかって捕まっちゃったんだけどね。

カイ ふ〜ん…で、黒騎士は?

GM はい?

カイ ブラックナイツとか辺境騎士団は?

GM ……おお。ちょとまって。今考えるから。

(一同爆笑)

リック 真実〜〜〜真実は何処〜〜〜(笑)

プリン これはどんな名探偵にも解けないよ。(笑)

GM う〜〜〜〜〜ん。皆メシタイムにしよう。

リック 以下次回に続く!!

GM 
続けるな。今回でラストセションなんだから。


マジで一時休憩…あんた等ダメダメ過ぎだって…


〜〜〜〜〜〜〜〜昼食後〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


GM よしよし、何とかできたな

プリン では結果を聞きましょう。ブラックナイツはどう関わってるの?

GM うむ。実はブラックナイツの騎士団長がここの現領主さまなのだ。

カイ ほうほう。で、私の兄は?

GM うむ、彼は先代の領主の覚えもめでたい新参者なんだけど、現領主はそれを疎ましく思って彼と彼の子飼いの騎士を『辺境騎士団』なんて閑職に追いやったのだ。しかし、彼らはくじけなかった。かすかな手がかりを元にタスクの撃滅方法と、集霊石の情報を求めて戦いつづけていたのだ。

プリン ほうほう

GM 君たちが村でタスクと戦った時、本当はネークロッドさんは辺境騎士団に合流するつもりでいた。しかし、その一歩前にブラックナイツによって本当にさらわれてしまったのだよ。うむ、つじつまがあう。

リック 
普通そういうことはGMがいう言葉じゃないぞ


いってほしくない言葉のベスト10に入っているだろう。


GM うるさいわい。まあ、そんな感じで今の領主様が悪巧みをしているんだ。

プリン じゃあさじゃあさ・・・

GM アドリブで考えた伏線の隅をほじらないでね

プリン 
いやです。勇者として断固戦います


どうやらGMは勇者が戦うべき悪らしい。


プリン 領主は何でネークロッドさんを捕まえたの?

GM ……おお、そうだな。何でだろう(爆笑)……実はネークロッドさんのネクロマンサーの知識が必要だったのだ。集霊石の大量生産にはネークロッドさんのネクロマンサーとしての腕がいるのだよ。

プリン 大量生産ってどうするの?

GM ………この城そのものを『タスク』みたいにして、自動アンデトット退治要塞にして、リーンにある冥門に突入するのだ!!冥門にはアンデットがいっぱいいるからな。そうすれば自動的に集霊石がポコポコと…

リック 今考えたね。(笑)

GM 今考えました(笑)…って、まずいぞ。急がないとこの城がタスクみたいにアンデットの集合体になってしまう。この城、本当は超古代兵器と同じような古い遺跡を使用していてどえりゃあ固い城壁と、いろいろ隠れた危ない装置がいっぱいだったんだ。タスク&古代兵器って事だよね…これってまずくないか!?なんだか危険が大きくなった気がする。どうしよう?


一同 
GMが驚くな!!!!!!!(一同爆笑)


GMの収拾がつくのか不安で仕方がない最終セッションである。


GM まあ、そんな感じでネークロッドさんのお話し終わり。

プリン オッケイ。ということで、さっさと現領主をぶちのめせばいいんだね。

GM と君らがそんな話をしていると、通路の奥の階段から、黒い鎧の男が転がり落ちてくる。それを追うように巨大な獣が器用に階段を下りてきた。

カイ 階段?

GM うむ、前回は扉だったような気もするが、実は階段だったのだ。これがこの牢屋のフロアね。

カイ ……なんで牢屋なのに牢獄が二つしかないの?

プリン 私らとネークロッドさんの部屋しかないの?

GM 
何を言う。ちゃんと見張りの部屋も拷問部屋も完備しているぞ。


その対象が少ないのだといいたいのだ。


GM さて、肩ならしだ。ちょっとレベルが5レベルくらいで作ったクリーチャーだけど大丈夫だよね。

リック 5レベルですか…

GM 大丈夫。最後のダンジョンはコストなんて考えてないから。

プリン あかんやろが!!(笑)


はっきり言おう。この時GMはプリンの防御力をなめていた。完全武装の(回避が減っているが)防御力と勇者の特性値。ついでに炎の属性を併せ持つ化け物に(さらに、いよ〜に強くなってる「怨嗟の錫丈」の受け数値)5レベルクリーチャーの攻撃力はプチプチだったのだ。調子に乗って三回攻撃なんかにしちゃったから総合的な攻撃力の低下。さらに有り余る闘気(闘気が11ある)なんて組み込まれた日にゃぁ


GM ウラッ三回目の攻撃力は…49!!こいつは炎属性の攻撃じゃ!!

プリン …サイコロの目が「6」で…受け値入れて防御力43で…6点ダメージ。

リック 回復は…いらねえな。

GM 何でじゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!(叫)

リック だってな…この錫丈の受け値。ラージシールドくらいあるぞ。

GM あ、ホントだ。何で?

リック 知るか!!!!


こうして、プチプチなダメージしか受けずに5レベルクリーチャーを退治した一行に、いっしょに落ちてきた黒い鎧の男が話し掛ける。


黒い鎧の男 「皆、無事だったのか?」

プリン だれ?

リック 知った顔?

GM うむ。黒騎士の正式武装になっているが『ファン=ロード』君だ。

プリン 誰?

GM ………覚えていると思った自分が馬鹿だったよ。ほら、集霊石探索にいっしょに行った…

プリン 集霊石探索?

GM ……………シャドウジャイアントが20体ほど出てきたあの洞窟。

カイ 
ああ。いたねそんな人


ちなみに命をかけて君たちを救ってくれた人である。


プリン 死んだんじゃなかったの?

GM 誰も死んだなんて一言もいってないよ。
ちゃんとこうなるように伏線として張ったのさ。


今日できた設定に伏線も何もあったものではないだろう。貴様は預言者か。


カイ んで?何のようなの?

ファン 辺境騎士団が領主の悪行を訴えて民衆と決起したのさ。冒険者や味方してくれる民兵と城に攻め入ったのさ。オレはその混乱にまぎれての救出に…って、その必要はなかったみたいだな。自力で抜け出しているとは流石だな。

リック 誰だって鉄の格子を素手で引き抜くなんて考えもしなかっただろう。(笑)

プリン 
その話題はもうやめ。(笑)


岩窟王もビックリな脱出方法である。


ファン それと、君たちの脱出を助けるためにマジックアイテムを持ってきた。

リック 
なんと!!流石はファン。あんたは只者じゃないと思っていたよ。


さっきすっかり名前を忘れていた誰だ。


プリン 
ありがとう。あなたは命の恩人です。


勇者が言うな。


ファン とはいえ、自分の装備もあるんでもてるだけになってますけどね。

カイ 
ならばあなたが装備しているものも置いていけばいい。(笑)


彼女は助けに来た者に「死ね」と言っておられることに気がついているのでしょうか?


ちなみに、ファン君の装備はビミョ〜にはずされた。(マジックアイテムだったため)


プリン 何で防御力のある防具を持ってこないの。黒騎士フル装備のほうが防御力あるじゃないの。

ファン 「硬い鎧は重量が重いんですよ。第一、5レベルクリ−チャ−に楽勝で勝つあんたに何を手助けするんだい?」

プリン 
それは…そう、私の大事なエネルギー源「ピチピチの美少年の入浴シーン」とか

(一同爆笑)


それがエネルギー源では、どう動いても軽犯罪に走るだろう。


GM さて、皆さん装備は整ったね。

カイ しっつも〜ん。何で辺境騎士団が「タスクコントローラー(通称タスクバー)」なんて持ってるの?

GM うむ、それは本当はネークロッドさん用だったんだけど、ネークロッドさんの疲労が激しくて無理だから君のところにまわったのだ。

リック 
疲労なんてオレの回復魔法で一発よ。水が無限に出てくるガントレットもらったからな。フレイスの砂漠に持っていけば水商人として大成功間違いナシだね。


砂漠で怪しい覆面の男を見た時点で近づかないとは考えないのだろうか。


GM  残念ながら、ネークロッドさんは足を切られていて義足なんだ。今気がついたけど(一同爆笑)で、ファン君がネークロッドさんを城の外まで連れて行くそうです。

カイ どうしても同行させないつもりか。(笑)

GM どうしても同行させたいと思っているのがおまえらだろう。(笑)

プリン 
ま、いいじゃん。さっさと領主をぶったおして安心して覗きができる世界にしよう。


治安はすこぶる悪いと見える。




さて、こうして領主の間へと進む一行。が、ここで思いもしない事態となった。


リック なあ、何でオレたち領主の間なんて目指しているんだ?

プリン へ?それはもちろん領主をぶちのめすためだよ。

リック いや。オレらが個人的に領主と戦う理由なんてないじゃん。

プリン 
……そうだね。考えてみれば脱出すれば覗きだってできるもんね。


彼女にとって覗きと世界平和は同価値らしい。


GM 知らなければ幸せでいられたものを…(笑)

カイ いや待って。私の兄さんがこの城で戦っているはず。手伝わなきゃ。

リック それはカイの事情。オレの事情じゃないんだよな。

カイ 仲間じゃないの〜(懇願)。

プリン (苦笑)仕方ないな〜。

GM 安心しろカイ。
このフォートレスは領主の部屋は通じる道はあるが、出口に通じる道がない事が今判明した。

(一同爆笑)

リック ちょっと待て!!じゃあどうやって村長とか逃げ出したんだ?

GM そういやそうだな、途中で迷ってるんだろ。やがて野垂れ死に。

(再度爆笑)

リック それ以前にどうやって入ってきたんだ!!!!!

GM わかったよ。ちょっと待ってろ……

プリン フォートレス作りかえてる。

カイ 領主の間部屋の先なんてどう?

リック それって領主が逃げ出すところじゃん。(笑)

GM できた!!

リック おお、できたか。

GM うむ。
この城はすでに空に浮かび上がっているから出口がないんだ。

リック 
出口作ってねえ!!!!!!!!!

(一同爆笑)

プリン 何で城が浮くの!!(笑)

GM 決まっているだろう。空中移動要塞という超古代兵器だからさ。をを、さっき考えた設定のせいで無理なく理由ができた。
我ながらビックリ。ふはははは。どうだ、恐れ入ったか!!


あんたの行き当たりばったりぶりには恐れ入ったよ。


プリン 領主を倒すしかなかったんだね。

リック すっげぇ展開。

カイ  いつの間に空に浮いたか気になる。

GM そういうことは黙っていなさい。(笑)



さて、こうしてフォートレスに突入したPC一行。レベルも上がりマジックアイテムで補強され、もはや恐れるものはマスターの気まぐれぐらいかと思ったが、実はそれだけではなかった。
その恐るべき真実とは!!
エクスプローラーはいない事。



ACT1、「サル以下の知能を持つ怪しい者達」


GM その部屋は(MAPを見せる)こんな感じの正方形の部屋です。中央にぽっかりと穴があいており、その真中に小島のように小さな柱が立っている。その柱の上には宝箱が一つポツンといてある。一応、小島まではつり橋みたいなのがかかっているけど。

リック 
…怪しい。


覆面姿の人間のほうが怪しいと思うが。


プリン 橋を渡るか

カイ あたしはパス。

リック 一応罠感知…『14』

プリン ファンブルで『1』

カイ こっちは『12』かな。

GM 全然怪しいところはないと思った。

リック ここまで怪しいのに怪しいと思わないなんて、おれ達の目は節穴か!?

プリン 覆面かぶっておかしいと思わない時点で十分節穴だよ(笑)

リック いえいえ。鉄の格子を引きちぎる怪物には負けますわ(笑)

プリン 怪物って言うな〜

カイ 
怪しい神官に怪物勇者…まともな人間はあたし一人ね。


ネクロマンサーが「まとも」だと感じる時点で十分まともではない。


リック そうだな…宝箱を破壊して中身を確認しよう。必要なら誰かとりに行くとかすればいい。

カイ オッケイ。攻撃魔法持ってるのあたしだけか。<漆黒のつぶて>発動。うりゃ。

GM …宝箱なんで回避は0です。一応宝箱壊れるかどうかチェックするからダメージ出してね。

カイ オッケイ。うりゃ「7」でクリット…「7」「7」「12」………
冥力と闘気合わせて…52点。あれ?


判断基準のために言っておくが、フォートレスの扉がHP10防御力10神力5である。


GM カイの魔法をもろに食らった宝箱は破片を撒き散らしながら数メートルすっ飛び、小さな柱の上を飛び出して、暗い深遠に落ちていった。君たちが視認できたのは、砕け散った何かの破片だけだった。

(一同爆笑)

カイ ……あれ?

リック 素敵な破壊魔法だ。(笑)

プリン 方法がないんで力押ししようとして目標を破壊する…あたしらは実験中のサル?(笑)

GM 安心しろ。サルだったらもっとまともな方法で、ちゃんとバナナを取ってるよ。



ACT2、「ラブリー悪臭犬ラフレシアン」



GM この十字路の真中には犬がいる。

プリン 犬?

GM うむ。ダルメシアン見たいな犬だ。犬は君を見ると尻尾をフリフリ近づいてきた。ラブリ〜

カイ 手を出してみよう。

GM するとだ、喜びまくってじゃれるよ。

カイ ニヘラ〜(犬好き)

プリン クリーチャー?

リック 怪物知識…「19」

GM うむ、それならわかる。
「異臭犬:ラフレシアン」だ。

(一同爆笑)

カイ 変な匂いがするの?

GM そのとうり、しかしご安心。人間には感知されずクリーチャーにのみ感じる匂いだ。実はこの犬。恐れたり悲しんだり、孤独に苛まれるとクリーチャーに嫌いな匂いを出す。

リック なんか嫌な気がしてきた。(笑)

GM ご名答。変わりにうれしい時や楽しい時になると、クリーチャーの大好きな匂いを発するんだ。

カイ えっ!?離れる。

GM ラフレシアンは遊んでくれていると思って、満面の笑みを浮かべてじゃれ付いてくるぞ。

カイ ああ、えっと離れるわけには…いやでも離れないと…

プリン エイッ!!グチャ!!

GM ………は?

プリン 攻撃しました。ダメージは…

GM あ、いらない。一撃で死ぬから。ラフレシアンはラブリーな顔でカイにじゃれ付いている最中。
その幸福の絶頂期に、横から振り下ろされた「怨嗟の錫杖」によってミンチに変わった。

(一同爆笑)


その画像は子供ならトラウマになるだろう。


カイ ガーーーーーーン!!

リック クゥ〜ン、クゥ〜ン、グチャッ!!て感じ(笑)

プリン 何を言うの?世界平和を守るボク達はこんなところで立ち止まっていられないんだよ。

GM 石でも投げれば逃げたのにね。

プリン へ?

リック 殺す必要はないでしょ。

プリン 
そうなの?


どうやら彼女の中の対処法は「生かす」か「殺す」しかなかったらしい。


GM そうなんだよ。所詮、精神面は犬だからね。それと、絶頂期に死んでるから、ランダムモンスターだよん。

カイ 恨めしそうに見る。

リック しかも犬の返り血浴びて(笑)

GM おっと、あまりにも『イイ行動』だったんで、『怨嗟の錫杖』のボーナスを1上げよう。攻撃力+1だ。

プリン 踏んだり蹴ったりだ!!!

カイ かわいそうに…仕方ない犬をアンデットにしにて…

リック&プリン するな!!(笑)

GM (内心:生への憎悪で凝り固まったラフレシアンか。きっとクリーチャーの嫌いな匂いをバリバリ出すんだろうね。)



他、省略しましたが「襲い来る味噌田楽」「階段デスローラー」「猛剣注意」「ゾンビ家具」など素敵な思い出がありました。
 律儀に全部のMAPを移動するから…





GM さて、この扉を抜けると一人の男が立っている。

カイ 領主?

GM うんにゃ。君のお兄さんファントム君です。

ファントム 「ひゃははははは。良くここまできました〜。でももうだめデ〜ス。ここがチミたちの死に場所デ〜ス。」

カイ 
私のお兄さんって、こんなお茶目なしゃべり方だったっけ?


どこをどうとればお茶目になるのか理解に苦しむ。


リック お茶目というか黄色い救急車にお電話したくなっちゃう話し方だよ。

GM ところでこの話し方には聞き覚えはないかい?

プリン ???

リック ……?

カイ ぜんぜん。

GM ……まあ、もう昔の話だからね。例のシャドウジャイアントから集霊石取り返した時に…

リック 
おお、いたな。黒騎士団引き連れていた貧相な男…31点の男だっけ。


10点ほど増えている。


GM 21点の男だよ。

プリン 
情けない名前〜(爆笑)


ちなみに命名者はあんただ。


21点の男 
「ふっふ〜ん。このス〜パ〜バディ〜を手に入れたミ〜の前ではユ〜はダメダメね。死ぬよろし」


おまえはどこのエセ外国人だ。


リック 語尾が統一されてないぞ(笑)

GM おそらく精神に異常をきたしているんだろうと推測する(笑)

リック (笑)で、なんか怪しいサークレットとか兜とかかぶっているの?

GM お約束だね。でも残念。そんな変なものはかぶってないね。ちょっと真っ赤で中央に人面の模様のついたプレートメイルを着ているだけ。さっきからその人面がしゃべっているだけでぜんぜん怪しくないよ。

プリン 怪しいよ(笑)

カイ 兄さんをのっとったのね。

21点鎧 「なに!?なぜそれがわかったのデスカ〜。このニュ〜バディ〜を操っているのは領主様以外知らない秘密デ〜ス。はっ。ということは宿主が動かなくなると動けなくなることもバレバレ?」

リック 秘密になってねえ!!

(一同爆笑)

プリン つまり、こいつをぶっ叩いて気絶なり殺すなりすればいいのね。

カイ 他人の兄を殺さないでね。

プリン もう、言葉のあやじゃな〜い。(笑)

カイ いや、手も滑りそうだったから。(笑)

GM ちなみに、元が21点男の名前のせいか、この鎧の防御力は『+21』

(一同爆笑)

リック プリンがもっと低得点つけたならもっと弱かったのに。

カイ プリン得点高すぎ。

プリン 
おまけしちゃったかな〜。


100点満点中21点が高いと思う人は少ないだろう。


21点の鎧男 「もういいデ〜ス。とにかくここでチミは死になサ〜イ」

GM というわけでイニシアティブ〜。


 
と、ラストバトル前のイベント戦闘。
 が!!
 はっきり言って「21点鎧男」は弱い!!
防御力+21点でも所詮ベースは魔法戦士(ブラックナイトだが)平均値にちょっと防御力を加えただけでなんの役に立つのだろう。(ちなみに21点もあればいいだろうと他に防具をつけなかった。)タコ殴りである。プリンの『怨嗟の錫杖』の攻撃力はいい感じに+28をマークしている。ダメージを与えても回復特化の怪神官のリックに回復され。直接攻撃もカイの召還したゾンビが弾よけに…
21点男は最後まで21点で赤点でした。


GM よわ……

カイ 弱かったね。ノスフェラトゥを一撃で落としていたけど。

GM おかしい、この国きっての凄腕10LVブラックナイトのはずなのに…魔法剣まで持ってたのに…

リック まあよく考えてみればこっちは6レベルで、しかも接近戦特化の勇者だもんな。

プリン 
相手の防御力を上回る「怨嗟の錫丈」の破壊力。


攻撃力と言わないあたりに、その武器の特性をうかがえる。


GM 一応こっちはAクラスの魔法アイテム。でも元がレイピアだからね。

リック じゃあ鎧をはいで、回復魔法をかけるか。

GM ほいほい。で、鎧の方はどうする?個人的にはプリンにつけさせると、いい雰囲気になると思うんだけど。

(一同爆笑)

リック 怨念のこもった錫丈に人面の鎧か、ベストマッチ!!

プリン それは絶対勇者の格好じゃな〜〜〜〜い!!叩き壊します。

GM うし、じゃあこいつにはいろいろ怨念がついてるって事で攻撃力+2だ。

プリン わ〜い、これで攻撃力30だ〜…って何でーーーーー!!!

GM ふっ。君の努力の賜物だよ。さて、少しするとファントム君が目を覚ます。

ファントム 「…う、ここは?」

カイ 無事だったのね兄さん。

リック さっきバリバリ攻撃していたくらい元気だったよ。

カイ いや、プリンに間違って殺されてやしないかと…だって、あの武器なんか血を求めてそうで(笑)

プリン 冤罪です。(笑)

ファントム 「カイか…そうか、領主の間の扉を開けてから急に意識がなくなって…」

リック 
つまり領主が今どんなことやっているかはわからないと(笑)

GM 
当然です。

ファントム 「…クッ、だめだ。プラーナもMPもない。」

リック 
どうやら同行もしないようです(笑)

GM 
当然です。(笑)

プリン まぁ、この先に領主がいるのね。

ファントム 「そうだ。奴はすでに集霊石の力を借りて、この城を浮上させている。」

リック なんだか、さっきの設定とびみょ〜に違うような…(笑)

GM うむ。実はさっき集霊石は高エネルギー体であることが判明した。でこの枯れた遺跡みたいな古代要塞を起動させたのだ。

プリン 真実は一つじゃないのね(笑)

GM 最後は一つになるよ。そう、未来は無限の可能性があるのさ。

リック 
過去から変わる未来なんてねえよ。


普通、それを真実とはいわない。


GM まあ、そういうわけでファントム君はここでMPの集積をしているから、さっさと領主倒してきてね。

リック いや、集積終わるまで待とう。(笑)

GM いやいや、集積するとワンダリングクリーチャーが出るんで、ここで無駄な力は使わないほうがいいと(笑)

プリン どうしても連れて行かれたくないそうです。

GM 面倒くさいもん(笑)

カイ はいはい。じゃあさっさと先に行きますか。

GM うい、扉を開けると、結構豪華な謁見部屋です。

カイ そういえばさ。

GM ん?

カイ 魔法剣のレインボーウォールどうなった?

GM …おお、忘れてた。カイに渡そうと思ったのに……いいや、このまま忘れてしまおう。

カイ 
取りに戻る。(笑)

GM 
部屋の豪華な椅子には一人の男が座っている。

(一同爆笑)

リック 無視!!(笑)

カイ 取りに戻る〜〜〜!!!

GM わかったよ。扉の向こうでは金属板で補強されたようなタスク二体とファントム君が戦ってる。

(一同爆笑)

カイ なんか戦ってるし!!!!

ファントム 「こいつらは私が抑える。早く領主を!!」

GM と言ってるね。レインボーウォール持ってかれると死ぬねこりゃ。

リック 防具なくて大丈夫?

GM 無論よ。このレイピアの受け値『12』はだてじゃないから…って
何で受け値がこんな高いんじゃ!!ってさっき操られるとき受けしてねえじゃん!!!

(一同爆笑)


準備不足だとこうなるといういい例である。


GM さて、話を戻そう。豪華な椅子に一人の男が座っている。その椅子の横に大理石の祭壇みたいなものがあって、そこには虹色に輝く宝石が三つ置かれ、共鳴するように強弱の光を放っている。

男 「ようこそ最後の来訪者」

カイ 扉を閉める(笑)

(一同爆笑)

GM シリアスな空気が!!!!!

プリン (悶絶中)

リック やってくれる(笑)

カイ 必要なことじゃん(笑)

GM まあいい、領主は椅子からすくっと立ち上がる。

領主 「君達で最後だ。先ほど乗り込んできたものはあらかたかたずいた。この『フルーレス』が動き出した今、なんぴとたりともこの城に立ち入ることはできない。我々の計画は最終段階に入った。」

リック お。なんか知らない間に計画が練られているよ。(笑)

プリン しかも初めて出てきたとたん計画が最終段階に入ってる(笑)

GM そういわれるとグウの音も出ません。

(一同笑)

カイ じゃあ聞いてあげないと「最終段階?それはいったい何のこと」

GM うう、ありがとうカイ。ついさっき考えたことだけど実は広大な計画があったんだ。

リック ついさっきか!!

領主 「次元門…いや、こちらの世界では精霊門と呼ばれるものの開放だよ。」

リック 精霊門ってあの精霊門!?


説明しよう。精霊門とは神々の時代、悪い神様が対神様用に作り上げた超強力な化け物『精霊獣』を封じ込めた世界「精霊界」への扉のことだ。もっと正確に言えばこのラースフェリアという大陸は精霊界にプ〜カプカ浮いている世界の一つなのだ。


領主 「超古代文明時代。精霊界の存在を知った魔法使い達は、いつ現れるやも知れない精霊獣の存在に恐怖した。その対抗策として作られたのがこの要塞フルーレスだ。」

プリン ふ〜ん。

GM うわ無感動。

リック 所詮は要塞だからね。

GM ふっ。実はただの要塞ではないのだよ。

リック へ〜(やる気なさげ)

GM ふっ。聞いて驚け。なんとこの要塞の素材は精霊獣でできてます。

カイ 
そのテレホンショッピングみたいな口調で言うのやめて(笑)

(爆笑)


実に危険な訪問販売である。


GM うるさいな。いいだろ別に。実際は結構弱い部類の精霊獣なんだけど、当時の技術でもこれが限界だったんだよ。

リック で、なんか強くなる方法でもあったのか?

GM そのとうり。ちょっと戻るけどタスクの欠点は「無限の増殖」だ。つまり、この精霊獣要塞フルーレスを無限に強くできるのだよ。最も今現在は空飛んで移動したりするくらいしかできないけどね。

リック で、闇の冥門につっこんで、アンデット吸収して強くなろうってするわけか。

カイ でもさ。別にそれってイイ事じゃん。冥門の悪いの持って精霊界に行ってくれるんでしょ。さっさと行けばいい厄介払いだよ。

GM はっはっは。君は大事なことを忘れているよ。精霊獣にはその大きさが数キロあるようなのもいるんだよ。

カイ だからアンデット吸収して…

GM 違うって。数キロまでしかいないってわけじゃないんだよ。

プリン ……もっとでかいのがいるの?

GM さて問題です。この世界で一番大きなものってなんでしょう?

カイ ……大陸?海?

GM ブッブ〜。外れ。答えは『世界』さ。この世界ラースフェリア全部を飲み込めば、少なくともこの世界最強の精霊獣になる。

プリン ブホッ。じゃあ冥門に特攻するのはなぜ?

GM 集霊石と当面のタスクの確保さ。さっきも言ったけど、今のこの精霊要塞フルーレスは飛ぶくらいしかできないんだもん。

プリン じゃあこの領主ぶっ倒せばこの要塞止められるんだね。

GM なんで?別に領主がこの要塞を飛ばしているわけじゃないよ。

リック 領主倒しても事態が打開しねえ!!!

(一同爆笑)

プリン なんで?

GM うむ、ここからは領主の台詞をかりよう。

領主「私は世界を滅ぼしたいわけではない。ただフルーレスという精霊獣がより強くなりたいだけだよ。そう、この要塞は生きているのさ。タスクを吸収し、他者と同化し自己を強化すると言う本能によって稼動しているにすぎない。」

カイ 「そんな、それは自分だって死ぬってことよ。」…GMこんな感じの台詞でオッケイ?(笑)

GM 突っ込みありがとう。オッケイです。いい感じだ(笑)

領主 「死ぬ?何を聞いていたんだ。死ぬのではない同化するだけだ。ともに一個の個体となるだけだよ。そこには死もなく。劣等感も、差別も欺瞞もない。まさに人類の理想ではないか。王も勇者も関係ない。誰かを頼る必要もなく、誰かを守る必要もない。」

プリン 「そんなの間違っている。人は誰かを守ることで強くなり、誰かに頼ることで弱さを克服するのよ。」こんなんでどう?

GM うむ。GOODだ。よし、最終回だしかっこいい台詞1つ言うごとにレベルを1つあげてあげよう。カイもさっきので1レベル上げる。HP・MP、プラーナも回復していいよ

(一同爆笑)

リック なに!?じゃあオレも何か言う事にしよう
……う〜ん……う、うんこたれ〜

(一同爆笑)


これが成年男子の考え出した事である。


カイ なぜに子供のけんか?(笑)

リック 
何を言う。S=Fリプレイ第一部の勇者だって使った由緒ある台詞だぞ。


誤魔化し方は天下一品である。


GM んじゃ進めるぞ。

領主 「フルーレスは動き始めた。集霊石のエネルギーを喰らい、精霊獣はその封印された能力を開放するだろう。」

カイ なんか封印された力があるみたいだよ(笑)

GM 
うむ、なんかどえらい力が封印されているのだろうと推測してくれ。(笑)

領主 「いまこそこの世界の終局…いや精霊獣フルーレス始まりだ。私を悪夢から解放し、あのファントムと比較されつづけられた屈辱の日々を忘れさせてくれる。」

リック うっし。じゃあオレの台詞ね「ふざけるな。そんな個人の願望で世界を道ずれにするんじゃない。自分の劣等感を隠すために他人に迷惑をかけるな!!」

GM よしよし、リックにも1レベル上げよう。で、

領主 「もうフルーレスは動き出した。もはや誰にも止めることはできない。たとえ貴様らでもな。」

GM 領主が両手をバッと広げると領主の間がそれまでの石つくりから、なんかタスクの外皮みたいな
グニョグニョした物に変わる。そして領主の左腕がビチビチ弾けるとそれは小型のタスクのになる。小型といってもなんか筋肉質で強そうだ。

リック 絶対強くなってるよ。(笑)。

GM 
まあラスボスだしね。結構強いよ。今調整したから。

(一同爆笑)

プリン 今!?


さて、最終戦闘。領主さんは強い事は強いのですが、なにぶん一人ではどうしようもなかったとだけ言っておきましょう。
戦闘シーンを割愛しますが、(あまりにも熱過ぎてリプレイ起こすとそれだけで一話必要になる。いやマジで)
一応最終ラウンドだけ乗っけますが、こんなのを実に23ラウンドもやってた自分たちのスタミナってすごいよ…


第23ラウンド
プリン これで決める!!。プラーナを行動力に!!

GM させん!!領主も真っ黒なプラーナを放出。

カイ 補助魔法の効果はこのラウンドまでだからね(←重傷中)

リック うお。プリンのHPないじゃん。畜生オレも最後のプラーナ乗っけて動くぞ。伊達に貯めきってはいないぜ。マジこのラウンドで終わるぞ。

行動 プリン48 領主 45 リック 39 カイ 18 


プリン 残りのプラーナだって乗っけてやる。受けてみろ!!そのすべてを打ち砕く!!」命中 39!!!

GM なめるな!!冥魔を吸収した力は物理も常識も超える!!避け…は難しいので受ける!!45受け成功。

プリン 砕けろ渾身の一撃!!!!残り全部のプラーナ入れて…回らないダメージ68点。

GM 防御49。来た!!

領主 「耐えた。勝ったぞ!!」

GM 反撃。プラーナ乗っけて43。

プリン 受け成功。防御力は39。

領主 「勇者といえどもけして勝てん力がある事を知れ!!」攻撃力71!!!

プリン あ、重傷値に入った。まずい

リック まだだ!!残りのプラーナを次ぎ込んで重傷治癒。「覚えておけ、勇者は一人じゃない!!!」わーいプラーナ残り3点だ。HPは……38点回復。

プリン よし反撃だ。命中が32

GM 受けしか出来ない。

領主 「私が私でいる限りこの呪われた運命から逃げられないというのなら、これ以外の道が他の何処にあったというのだ!!」

GM 領主HPがねぇ!!耐えろ!!うっしゃクリティカル。55

プリン 回った!!「貴様の野望、勇者の名によって撃ち砕く!!!」攻撃力64!!!

GM プリンの渾身の一撃を受けとめようと領主は冥魔の右手で錫丈を止める。が、プリンの一撃はその腕を破壊し領主に致命的な一撃を与えた。

領主 「……終わった。全てが…」





GM 領主の体は後ろにドサリと倒れると。動かなくなった。その口元にはなぜか満足げな笑みが浮かんでいる。

リック さてっと、カイを復活させるけどいいよね。

カイ 復活するね。で、最後にこの要塞をどうやって止めるかだけど。どうする。

プリン 確か集霊石を収めた祭壇があったよね。それを破壊すればいいんじゃない。

カイ そだね。どうせ祭壇にガッチリはまっていて集霊石取れやしないんでしょ。

GM うむ。ガッチリはまってる。

リック では勇者さま。その破壊力でこの祭壇を…(笑)

プリン なんか引っかかるな…ま、いっか。エイッ!!

GM ガキン!!と言う音と共に、集霊石は祭壇ごと破壊されました。と、同時にプリンのもつ『怨嗟の錫上』が光り始めます。

リック なに!?まだ続くのかさすが最終話。よし、この辺で次回に続く〜(笑)

GM 続けるな!!見ると、集霊石から溢れた怨念をどんどん吸収しているみたいだ。

プリン (アセアセ)それは攻撃力が上がるって事ですか!?

GM うむ。
たぶんどっかのサイヤ人がスカウターで見ると「40…50…まだ上昇しつづけるのか!!」とか台詞ほざいちゃうくらい。アップしている。

(一同笑い)

カイ サイヤ人ですか(笑)

GM まあ、その吸収も少しすると収まるんだけれど、収まった後には『怨嗟の錫丈』は色は瑠璃色、ゴテゴテした装飾で錫丈というより槍にその姿を変えている。

プリン やっとまともな武器になったのね。

GM 振り回すとやっぱり断末魔の悲鳴みたいな音がする。

(一同爆笑)

リック どうも内容は変わってないみたいだな。

GM ニヤッ。しかも、その変形がすむと領主の死体がむっくりと起き上がるぞ。

プリン えっ!?もうプラーナないよ。

GM 領主の顔は明らかに死人だ。白目をむき口元に鉢がこびりつき、顔には血の気がない。
領主の死体「ひゃはははははは。ついに完成しました『怨恨の心臓』が!!」

リック なんだそりゃ?

GM ふっ。決まってるだろ。プリンのもっている棒が、このフルーレスの中心部。心臓部分に当たるパーツなのだ。

領主の死体「ふははははは。用心するがいい勇者とその一行。これより冥魔は魔王の封印を解く鍵となるその心臓を求めて襲い掛かってくるだろう。」

プリン ブシッ(吐血)!?

カイ なんだって、それはどういう事?

領主の死体「ふん。この領主にまんまと一杯食わされ吸収されたが、目的は果たした。精霊獣の超パワーを秘めた肉体で、魔王復活の祭器を作成しようとしたのだ。見事かなえてくれて感謝しよう勇者よ。」

リック お〜い、マスタ〜これが最後のセッションじゃなかったっけ?

GM キャラクターの人生は続くのだよ。(笑)まぁ、それだけ言うと領主の死体はパッタリ倒れてそのまま灰となる。

プリン …という事は、この後私の武器を狙って冥魔さんとやらが襲ってくるわけ。

GM それだけじゃないぞ。冥魔は素敵に怨念の塊だから倒すとさらに攻撃力アップだ。なんかいろいろ特殊能力もつくだろう。

リック プリン。じゃあな。がんばってくれ。(笑)

カイ 今までありがとうプリン。(笑)

プリン まてい!!もし逃げたら、この槍を火山の火口に放り投げて冥魔には「リックとカイに持っていかれました。」とか言っちゃうよ。あ、そ
れとも今ここで攻撃力を+2するとか。そうこれは『怨嗟の錫丈』に操られた不可抗力ってやつだ?


これが勇者の考えることである。


リック 
ふっ。勇者を見捨てるわけにもゆくまい。


れが元聖職者の態度である。神でも血迷うことがあるというよい例である


カイ 
そうね。大事な友達だもん。


大事な友達とは10秒前に見捨てようとした相手に使う言葉ではない。


GM さて、まあその辺はどうでもいいが、いい感じにこの空中要塞が崩れてきてるけど。

リック 逃げるか!!

プリン 逃げるってどこへ!?

GM 領主の間を出ると、通路の先の窓に飛ぶ壷に乗ったファン君とかネークロッドさんとかファントム君がいる。

ファントム 「こっちだ。」

GM ちなみに移動力判定ね。

リック ちなみに遅すぎたらどうなるの?

GM そのキャラの人生がここでENDするだけだよ。

リック ダァァァァッシュ!!!いまこそ開花する我が有り余る才能<その逃げ足光の如し>!!。
カイ 移動力11。あ、結構私って早いんだ。

プリン もしかして一番遅いのボク?あ〜みんな待って〜







この後、この勇者一行がどうなったか、GMは知っているが語りたくもない。
ただ一言。
彼らの冒険は(恐ろしいことに)まだ続いている。
          2002.06.28現在  ゲームマスター より。


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