SWリプレイ 最終話
「魔なる神を屠る者達〜後編〜」


ハークス 最も死ににくい魔法使い。有り余る魔晶石で、精神力アップ。
ジン 高司祭の仲間入りを果たしたドワーフにしてラーダ神官。
ウィン ダイスの魔法のかかった高品質金属鎧を着るエルフの戦士。
パリス  ナチュラルにクリティカルを出せる戦士。

GM  さて、飯も食ったし。眠くなる前にテンション上げるか。最終話始めるぞ〜。経験点は2000点。成長は?

ハークス ソーサラー技能4レベル。ファイアーボールGET。

ジン ボクもプリースト5レベル。これで、<キュアウーンズ>が消費一点。

パリス シーフを5レベルにするか。

ウィン 私は貯める〜。

GM みんな成長したね。冒険者レベルも5か…。さて、最終話か…

一同 長かったね〜。

ハークス 特に途中がな。(笑)

GM さ、さあいってみよう〜。



GM では、一応あらすじ。

ジン 午前中のことなのに?

GM 
ふっ。リプレイとして乗るのは遥か先だ。(笑)

ハークス 
早く上げてやれよ。

GM 
(機械チックに)マエムキニ善処シマス。

パリス 
うわ、信用できねぇ。(笑)

ウィン このセッションは○月×日ですよ〜。

GM それを言われると、どれくらいたったかバレてしまう。

パリス これで早く上げるだろう。

GM 今のシーンをカット。(笑)

一同 
おい!!

GM さて、あらすじですが、君達は古代遺跡にて、簡易悪魔製造の技術を知ったファンドリア邪悪な魔術師が、その材料となるユニコーンの角を求めてラムリアース国の「ユニコーンの森」に向かった事を知る。君達は、この陰謀を阻止するべく、ユニコーンの森に向かうのでした。

ハークス (ワールドガイドを出して)この遺跡はミード湖の南西だ。ここから移動するより、レオニードのところに戻って、ラムリアースの「バリエン」から移動した方が早い。

パリス GM。バリエンから「ユニコーンの森」ってどれくらい?

GM うむ。ルーエンからバリエンまで徒歩3日。ルーエンから「ユニコーンの森」まで2日。だから、「バリエン〜ルーエン」間せいぜい4日って所だね。

ウィン 10日前に向こうは出発しているから…

GM 馬だと行程が半分になる。

一同 おお!!

GM 
馬は一頭5000ガメル。

一同 おい!!

GM ないとはいわせんよ。さっき(前のシナリオで)3万ガメル上げたでしょ。

ハークス やっぱりそういうことかああ!!!

GM ふっ。オレが大金を出すものか。

(一同笑)

ハークス 4人で2万。残り15000って所か…

GM それでも十分あるように思えるのだが…

ジン 魔晶石とか売ってない。

GM 「バリエン」でってこと?たぶんないよ。精神力旺盛なドワーフ村だから。

ジン あう。

GM でもレオニード君なら持ってるだろうね。

ハークス よこせ。

レオニード 「うお!?帰ってきたらいきなり強盗か?」

ハークス  
こっちは緊急事態なんだ。いいから魔晶石をよこせ。

GM
・・・魔晶石って、古代王国時代の通貨だったって知ってる?

(一同爆笑)

ジン ハークス兄者強盗だ!!

ハークス
(何かを抱えてペンを何かに見立てて突きつけ、裏返った声で)べ、ベティちゃんがどうなってもいいのか!?

パリス
それじゃ立派に強盗だろおがあああああ!!!

ウィン しかもドモってるあたり、微妙に三流チック。

パリス 一流の強盗って何だよ。(笑)

ジン まあ、事情を話して少し分けてもらおう。

レオニード 「・・・フムフム。仕方ない。そういう事情なら、おじいちゃんが少しお小遣いをあげよう。」

(一同笑)

ジン
おじいちゃ〜ん。(笑)

GM そういって、レオニードは唐草模様のがま口をパカっと・・・

ハークス ガマグチ!?


こうして、精神点16点と18点の魔晶石を手に入れた。おじいちゃん孫に甘すぎです。


パリス じゃあ、まずバリエンにいく。

GM ふむ、数時間ほどでバリエンに到着。

パリス このまま馬買って行こう。

ハークス
腹ごしらえしない?

パリス
おまえは少し事態の深刻さを考えろおおおお!!

(一同笑)

GM じゃあ馬買っていくわけね。金減らしてね。

一同 へ〜い。

ジン あれ?ボクって馬に乗れる?

GM なぜ?

ジン だってほら、ドワーフって鐙(あぶみ)に足が届かないんじゃない?

GM ポニーとかに乗るか?(笑)

ジン 歩くの遅くならない?

GM う〜ん。まあ、同じくらいでいいよ。走るとどうしても遅くなるけど、長距離移動だとポニーの方が持久力あるから。

ジン オッケイ。わ〜い、少し安くなった。

GM (クッ。馬に乗るか徒歩かでしか、決めてなかったからな…)ではでは、3日で「ユニコーンの森」に到着した。

ハークス さて、どうするか…

ジン どうしたの?

ハークス 思い起こして見れば、どこにエルフの森があるかわからない。確か、前にきた時はサイレンの道案内があったんだよ。

パリス そういえば、<迷いの森>の魔法を使っているんだよね。

ジン  
大丈夫。ウィンがこの森出身じゃん。

ウィン (胸をたたく)まかせて。

パリス 金属鎧着て?レンジャーもシャーマンも技能1なのに?

ウィン
(自身満々)私まだ一人で森に帰ったことないから。経験ゼロだよ。

ハークス
全然ダメだろうがあああああ!!!!!

(一同爆笑)

パリス 仕方ない、レンジャースキルで何とか調べてみるか。

GM それじゃあ、レンジャー+知力ボーナスで判定して。

ウィン
・・・「5」。あたしもう森に帰れないね。

(一同笑)

ハークス 家に帰る前に白骨化しているな。さすが全身これ戦闘力の純粋戦士。(笑)

パリス 『12』

GM (まあ、<迷いの森>は、レンジャースキル以前に、高レベルシャーマンでもないと無理だからね。ではイベントを・・・)じゃあ、又<レンジャー技能+知力ボーナス>で<不意打ち判定>だ。

パリス 『12』

ウィン 『11』

GM (こっちは『11』で不意打ちはナシと)では、君たちは両方ばったり出くわした。

ジン ある〜日〜♪森の中〜♪

GM 違う。もっと敵意バリバリだ。反応判定なんて面倒な判定は無用。サーチアンドデストロイだ。


4レベルモンスター3体の割に、なかなかダイス目が振るわない戦士(←注)二人。もちろん、着実にダメージを与えていくのですが、なかなか花(=クリティカル)がありません。そして、6ラウンド終了時。瀕死のオーガーを、横から矢の雨が降り注ぎとどめをさす。
シーン10−1「人食い鬼に花束を」


GM こうして、敵は全滅しました。

パリス なんだいったい?

謎の声 「貴様らも動くな。」

GM みると、数人の兵士がクロスボウを構えている。先頭にいるのは、軽装で手に剣を持った男だ。

一同 ・・・?

GM (ニヤリと笑って)全員鎧の左胸にラムリアースの紋章が付いている。

一同 あ!!

ラムリアース兵 「動くな密猟者ども」

ジン どうする?

パリス ユニコーンの森は、入ったら即死刑だぞ。(注:正確には密猟者は即死刑)

ハークス に、逃げるか?

GM すると、ハークスの後に何か鋭いものが押し付けられた。

ハークス 振り向いてもいい?

パリス 恐怖判定とか必要だったりして。(笑)

GM はいはい。振り返ると角の生えたお馬さんが、君に角を突きつけている。もちろん、その背に乗ったお姉さんのクロスボウも、ロックオン済みだ。

ジン&ハークス (ハモる)降伏しよう。

パリス 武器を地面に捨てる。

ウィン 戦っちゃダメ?

ジン&ハークス&パリス
(即答)ダメ。

GM では、警備隊の何人かが武器を拾って君たちをロープでぐるぐる巻きにするね。もちろん、メイジスタッフも見逃してもらえないよ。

ハークス 魔法王国と異名とっているもんなぁ。

GM と、警備兵の一人がウィンを見て驚くね。

森林警備隊 「!?エ、エルフだ。」

ハークス
おどろく?なんで・・・ああ、驚くわな。(笑)

(一同笑)

ウィン
失礼な。(笑)

GM ま、そんな事してると、隊長っぽい軽装の男が話し掛けてくる。

隊長 「貴様エルフだな。どこの出身だ?」

ウィン 私はこのユニコーンの森のエルフだよ。

GM その答えで、あたりが少し騒然とする。隊長が、ユニコーンやその乗り手と何かぼそぼと相談しはじめる。少したつと、ユニコーンがウィンの前に来て精霊語で話し掛けた。

ユニコーン 「お前がユニコーンの森のエルフなら、サイレン・フォレスというエルフを知っているはずだ。その容姿を述べてみよ。」

ウィン ???別に言ってもいいよね。

ハークス オレは何て言ったのかわからない。

パリス 多分ここで口をはさんだらオレ殺される。(笑)

ウィン うん。じゃあ、普通に答える。・・・どんなのだっけ?

ハークス 忘れるなよ、婚約者の容姿。(笑)

GM (何を隠そうGMも説明した記憶も記録もない。)まあ、かくかくしかじかと説明してくださいな。すると、ユニコーンは警備隊長と、ユニコーンライダーの方を向いて軽くうなずく。

ハークス お、俺らの冤罪が晴れたのか?

隊長 「馬鹿な。ユニコーンの森の無断侵入は立派な罪だ。冤罪ではない。ここに貴様らがいるのが何よりの証拠。で、ユニコーンよ、このエルフは大丈夫なのだな?」

ユニコーン
「ああ、嘘は言っていない。乗り手としての資格もある。」

パリス
(即答)嘘だ!!!

(一同爆笑)

ウィン 失礼な。(笑)

パリス  
だって、嬉々として敵と戦ってるんだよ。絶対無理だって。(笑)

GM  
わかった、ユニコーンが補足説明をするよ。

ユニコーン
「資格はある。かなり、マニア向けだが。」

(一同爆笑)

パリス
ユニコーンの騎乗条件で『マニア向き』ってなんだああああああ!!!

GM まあ、そんなこんなで隊長さんは言うよ。

隊長 「では、この罪人を少し預かります。」

ユニコーンの乗り手 「はい、そちらで手続きをお願いします。」

GM というと、ユニコーンは森に帰っていく。

パリス オレ達はどうなるの?

森林警備隊 「キビキビ歩け。」

パリス へ〜い。



GM 君たちは、そのまま森の外れまで連れて行かれる、とはいっても、1時間程度の距離だけどね。そこは、まるで軍の野営地のように、いくつものテントと、無数のラムリアース兵がいる。

リス なにこれ?ここが警備本部?

GM いや、ユニコーンの森は警備本部などない。各場所に森林警備隊の駐屯地があるけど、一般兵士が数百人規模でいることはない。

ジン じゃあなに?

GM さあね。君たちはそのまま、大きなテントの近くに連れてこられる。大きなテントでは、誰かが言い争っている声が聞こえる。

ウィン だれ?

GM 見えないね。どちらも若い男の声だとしかわからないし、何を言っているのかも聞こえるほどでもない。君たちを連れてきた隊長は、そのままテントの中に入って行く。そして、しばらくすると、一人の男とともに戻ってきた。

隊長 「彼らです。ユニコーンの森のエルフだと名乗っています。」

貴族 「おや?元気かね、わが親愛なる弟子よ。・・・あまり恵まれているわけでもないな。」

一同 弟子???誰?

隊長 「ロバート卿、この者達をご存知なのですか?」

GM 忘れているかもしれないけど顔見知りだよ。

ジン
ああ!!偽冒険者レベル10レベルの人。

GM  
おお、覚えてた!?1年以上も前の登場なのに!?よく覚えてらっしゃる!!(笑)

ハークス 最低のGMだな。(笑)

パリス 反省しろ(笑)

GM ロバート卿の命令で、君たちの縄は解かれて武器も戻って来る。

ロバート 「で、我が弟子のエルフよ。君はユニコーンの森のエルフなのか?」

ウィン はい。

ロバート 「それはよかった。実は困っていることがあってね。」

ハークス ほう

ロバート 「今回。このユニコーンの森に大規模な妖魔の一団が侵入してきた。ラムリアースとしては、ユニコーンの森は自領だ。邪悪な妖魔と討伐する義務がある。が、問題があってね。やつらが駐留する地域は、エルフの領域近くなんだ。」

パリス 何か問題があるの?

ロバート 「うむ、ユニコーンの森出身のエルフならわかるが、あのエルフは、樹木の上位精霊によって閉鎖されている。我らがうかつに入り込めば、その呪縛にとらわれるのだ。」

ハークス 避ければいいじゃん。

ロバート 「敵の本隊がどうも、その近辺にいるらしいのだ。まあ、その場合の対応として、エルフと交渉して、先導してもらう事になっているのだが、そこで、困った事になってね。」

パリス ほう、どんな問題?

ロバート 「エルフよ。サイレン・フォレスというエルフを知っているか?」

ウィン うん。

ロバート 「彼に兄弟がいるという話はないよな。とくに、近い年での兄弟だ。」

ウィン どうなの?

GM いないね。一番年齢が近いのが君だ。

ウィン 兄弟はいないね。

ロバート 「そうだろう、本人もそういっている。」

ウィン 何か問題が?

ロバート 「うむ。同じ顔のエルフが、自分こそエルフの使者サイレン・フォレスであり、もう片方は偽者だと言ってきているのだよ。」

一同 はい!?

GM ロバート卿は、君たちをテントの裏側に連れて行く。そして、そこにある小さな隙間から中を見せてくれる。テントの中では、服装までそっくりのサイレン・フォレスが言い争いをしている。

サイレンA 「私が本物である。」

サイレンB 「私こそ本物である。」

GM とか、全く同じ声で言っている。周囲の人は途方にくれている。

ハークス たとえば、別々に同じ質問をしらた?

ロバート 「うむ、残念ながら、双方同じ事を言うのだ。」

ハークス セージ技能でわからないかな?

GM 振ってみて。

ジン こんな時こそ<インスピレイション>

GM ふむ。では、まず古代後魔法で<ディスガイズ>や<シェイプチェンジ>で姿を映す方法があることを思い出す。でも、この方法では、記憶までは写せない。下級悪魔の中に『ダブラブルグ』という、姿を映す悪魔がいるけど、これも記憶までは無理。で、最後に上級悪魔の中に、相手の記憶すら写し取る悪魔がいる。『ドッペルゲンガー』だ。モンスターレベル10。

ジン げげ。そんな化け物がいるよ。と、みんなに教える。

ハークス 10レベルか・・・これは死ぬな。

パリス いやいや、本物のサイレンに、7レベルファイターのロバート卿がいるなら、十分勝算はある。

GM (これでサイレンが高レベルセージ、低レベルシャーマンだったら笑えるな)では、どうする?

パリス フフフフフ。大丈夫だ。こっちにはウィンがいる。

ウィン あたし?

パリス そうだ、あの
子作り万歳エルフなら、ウィンを見れば本能で飛びつくだろう。が、偽者は、まず頭で考えてから行動する。つまり、『ステータス一緒なのに行動が遅れるのは偽者だよ理論』。

一同 (驚)おお!!

パリス 昔読んだ漫画にそういうのがあった。小○館の「レイモンド」。イイ漫画だった…(遠い目)

GM (内心:おお、悪くない。そうか、そういう解決方法があるなら、それでもよかったな…)ではそうするのね?

パリス ういうい。では、ウィンを先頭にテントに入ろう。

GM (ふふん。では真相を教えてやろう。)まず君たちが入ると、周囲のラムリアースの高官たちは怪訝そうな顔をする。ロバート卿がいるので、すぐに警戒は薄れる。で、次に二人のエルフが君たちを見る。

ウィン 飛びついてきたら、殴り飛ばしてもいい?(笑)

パリス 刃の付いたところでは殴るなよ。(笑)

GM ところが、二人とも「?」って顔をしているね。

一同 へ?

パリス なんでだ!?

(一同沈黙)

ジン …両方本物じゃないとか?

ハークス ……それありかも。裏の裏をかかれたとか。

ウィン どういうこと?

ハークス つまり、両方とも偽者で、どっちか本物だと思わせる罠。同じ事を言うのもうなずける。口裏合わせればいいんだもんな。

ウィン でも、なんで?

パリス 無難な所では、混乱させるのと、時間稼ぎだが、なんでそんなものが必要なんだ?

GM さあね、君たちの表情の変化に気がついたようだね。二人のサイレンは、突如牙をむく。


こうして下位悪魔二体(グルネルとダブラブルグ)による戦闘は壮絶を極めた。
グルネルの<ダークネス>に隠れてダブラブルグの変身&本人組み付き攻撃と卑怯な策略を「全員暗視あるから、見えるザンスー」と文字どうり見破り。
鬼気迫る(エルフ戦士)の攻撃により、'そ〜ぜつ'を極めました。
味方に敵を倒されるのいやだからって鬼気迫るっていうのもどうだろう…
シ−ン10−2「悪魔に名前を刻め」


GM さて、戦闘も終わる。もちろんだけど天幕はボロボロ。もっとも、ロバート卿の機転で、他には誰も被害出てないけどね。もっとも、おかげで回りは騒然としている。

ロバート卿 「しかし、いったいどういうことなんだ?」

パリス う〜む。どうしたものか…

GM そんな事をしていると、一人の伝令が飛び込んでくる。

伝令 「ロバート卿。今、エルフの森から、緊急の使者が現れました。」

パリス それってビンゴ?

GM ういうい。見ていると、今度もサイレン君だね。もっとも、服はあっちこっちボロボロ。怪我もしているみたいだ。

パリス おお、本物のようだ。

ハークス 一応警戒はしておくか。

GM うむ、では、サイレンは、人間の中に君たちがいるのに気が付く。

サイレン 「おお、我が愛しのハニ〜」

GM 
そしてビヨヨ〜ンと…

パリス
(断言)本物だ。(笑)

ウィン
では凪ぐ。(笑)

(一同爆笑)

ハークス
またかああああああああ!!

GM では、ウィンの攻撃でサイレンは、またしても吹き飛び地面に転がります。

ロバート卿
「!?ま、まさかこれも偽者なのか?」

(一同笑)

ウィン いえ、これが彼の普通の反応です。

ロバート卿
「さっきの悪魔と同じように襲い掛かったようだが…」

(再度爆笑)

ハークス あ〜あ、絶対エルフ誤解してるよ。(笑)



GM さて、ラムリアース兵に手当てされて、サイレン君は事情を話し始めるね。

サイレン 「私はユニコーンの森のエルフ。サイレン・フォレス。ラムリアースの兵よ。我らの領土付近に妖魔の軍勢が集結しているのは承知している。しかし、ラムリアース国の軍勢の侵入は控えてもらいたい。この対処は我々エルフ族のみで対処する。」

一同 へ?

サイレン 「ここに、族長からの書状がある。これをドルイドの長老に届けて欲しい。彼からも、おそらく同じ要請がくだるだろう。」

ジン つまりはどういうこと?

パリス 手を引けってことだろう。

ジン なんで?

パリス 知らん。

GM 当然だけど、ラムリアース兵からも不満の声があがる。でも、サイレン君は取り合うつもりはないらしい。

サイレン 「我が村には上位精霊と盟約を結んだ精霊使いも多い。妖魔の軍勢に十分以上に対抗できる。人間に望むのは、エルフの領域外に逃れる残党の掃討にあたって欲しい。」

GM そういうと、ロバート卿に書状を渡してテントを出て行くね。

ハークス ダメだ、さっぱりわからん。

ウィン 直接聞いてみるか。後を追ってもいい?

GM いいよ。テントの外にまだサイレンはいるからね。

ウィン いったいどういうことなの?

GM ウィンの問いに、サイレンは少し考える。

サイレン 「…ウィン。君はエルフだ。ユニコーンの森のエルフだ。だから、この事情を知る権利がある。しかし…」

GM そう言うと、サイレンは君達の方を見る。

ハークス なに?おれ達はダメ?

GM サイレンはしばし考える。

サイレン 「私としては信用したいのだが…その前に、なぜ君達がここに?」

ハークス う〜ん。事情を話すか?

パリス う〜ん。どうする?

ジン いいんじゃない。もうワケわかんなくなっているし。事情を話せば、何か解決策が出るかも。

ウィン じゃあ、説明しちゃうね。ファンドリアの暗黒司祭が、簡易悪魔を大量生産する為に、生命力の塊「ユニコーンの角」を、乱獲する為にユニコーンの森を目指したって情報を手に入れて、追いかけてきたの。

パリス 追いかけた割にすぐ森林警備隊に捕まったけどな。(笑)

サイレン 「そうか…ならば、君たちも当事者といえるだろう。しかし、かなりの危険が付きまとうぞ。」

ウィン
それは戦闘があるって事?

ジン
ウィン。目が輝いてるよ(笑)

(一同笑)

ハークス ま、当事者だからな。最後まで付き合うさ。

GM すると、後から声が掛かる。ロバート卿だね。

ロバート卿 「私からも頼みたいな。ある程度の成果がないと、今度の出兵の意味がない。彼らを私の名代とすれば、一応の面目は立つ。」

パリス 盗み聞きしていたな(笑)

ロバート卿 「いやいや、たまたま耳に入っただけさ。もっとも、口は堅いつもりでいるよ。それに、ラムリアース国としても、一人くらい事情のわかっている人間が必要だからな。口裏を合わせるにしてもね。」

ハークス つまり、『お前は信用されてるから、事態を把握して教えろ』と?

ロバート卿 「いやいや。こういった役割でもしないと、ユニコーンの森無断侵入の理由にはならんだろう。」

ハークス うわ、脅迫だ。

ロバート卿 「ま、仕事と割り切ってくれ。少しくらいは報酬も出すし、再度言うが、秘密に対して、口は堅いつもりだよ。一人の冒険者としてね。」

GM そういうと、テントの方に戻って行く。

ジン ま、これで公私共にいかにゃならなくなったわけか。

パリス ま、腹をくくって最後までお付き合いしますか。



GM はいはい、では皆さんはサイレン君に連れられて、エルフの村へ行きま・・・せん。

一同 へ?

GM  迷いの森の端っこをかすめるように、小さな広場に出ます。見覚え歩けど、君たちが蓋をした、洞窟のあった広場だ。

(一同笑)

ハークス あったな、そんな事も…

GM 見ると広場にエルフの集団がいる。見覚えあるけど、全員がエルフの村の住人だね。

ウィン どうしたのいったい?

サイレン 「村が奇襲にあってね。何とか逃げ出したのさ。」

ハークス ちょっとまて!?さっき「何とかなる」って言ったのは嘘か?

サイレン 「いや、これから反撃するところだ。奇襲された状態より、一度態勢を立て直した方がいいからね。事実、我らの被害は最小限だよ。死者もいない。」

GM といっていると、一団の中からエルフの族長が出てくる。

族長 「サイレン。人間に話してきたか?…ん?君たちは…」

GM  
かわいそうに、激戦だったせいかアロハも所々…

ハークス 着替えろよ.(笑)

サイレン 「族長。彼らは…」

GM と、サイレンがさっき君たちの話した事情を、族長に話した後、族長は君たちを手招きする。

族長 「君たちのおかげで、やつらの狙いもわかった。事態はどうやら思っていた以上に深刻だ。」

パリス どう深刻なんだ?

族長 「やつらの狙いはユニコーンではない。それ以上に厄介な物だ。」

一同 !?

族長 「君たちはなぜ我が村が<迷いの森>で閉ざされているか知っているかね?外界と隔絶したエルフでも、そこまでしている村はない。そんな事をしているのは、絶滅したとすら言われるハイエルフの集落くらいだ。自衛の為でもない限り、エルフは<迷いの森>のような不自然な状況にすることを好まないからだ。

ジン つまりどういうこと?

族長 「そこまでして、我々はある秘密を守っているのだよ。古いエルフ族の族長にのみ伝わる、エルフ族でも最大の秘密だ。それでも聞きたいかね?」

ハークス うむ。

ウィン 別に私が聞いてもいいんでしょ?

族長 「もし、この秘密を口外すれば、アレクラストに住むすべてのエルフが、敵対すると思っていい。」

パリス おお〜。重大なんだね。

GM 族長は真面目な顔で話を進める。

族長 「いいだろう。教えよう。なぜ、この森がユニコーンの森と呼ばれるかを。それは、この森にユニコーンが多く生息しているからにほかならん。では、なぜここにユニコーンが住み着くのか?」

族長 「風吹くところにシルフあり。シルフあるところに風の王あらん。精霊とはそういうものなのだ。それは、すべての精霊、つまり、生命の精霊にも言えるのだ。」

ハークス つまり、生命の上位精霊?

族長 「正解でもあり、不正解でもある。それは精霊ではないからだ。ユニコーンが幻獣であるように、それも、精霊ではない。すべての、生命の源だ。」

一同 ??

族長 「神話にある。始まりの巨人は、その躯をよこたえん。その四肢より神々が生まれ…」

(いったん区切る)

族長
「その体毛より木々が生まれた。」

パリス
黄金樹!!

族長
「そうだ。創生より存在しつづける、すべての木々の始祖たる樹だ。」

パリス と言う事は…まずい。根源の存在。無限の生命力。簡易悪魔製造に必要なすべてがある。(午前中のことなので、前話の設定を覚えてくれている)

GM 何でも、魔神兵は黄金樹(正確には生命樹)から作られるとルールブックにも書いてある。まあ、それらの要素はGMの勝手な分析による設定だけどね。

ハークス 今エルフの村はやつらに占領されてるってことは、もう全部の準備オッケイ!?

パークス 事態が大きすぎる。ラムリアースの兵に頼むわけには行かないのか?

族長 「だめだ。敵の手によって<迷いの森>が破られた。もし、<迷いの森>があれば、ラムリアースと協力もできる。しかし、<迷いの森>がない今。万が一にも、人間の国家に、この秘密を知られるわけにはいかん。今の事態が解決しても、必ず次の災いを呼ぶ。」

ハークス まあ、そうだわな…って事は、オレ等だけでやるって事か…

GM そういうと、エルフたちは準備を整える。

パリス そういえば、<迷いの森>はどうして封じられたの?

族長 「封印の壷だよ。上位精霊と言えど、あの祭器の前には…」

ハークス げ、向こうは魔法のアイテムで武装してるの?

GM 当然です。ジンやイフリートだって封じるんだから、トレントを封じたって問題はない。

ウィン 敵に悪魔とかいた?

族長 「うむ。下位の悪魔が十数体。それ以外に、変な怪物と妖魔が100〜150。もっとも、撤退中に5分の1は倒せたようだ。」

パリス おお、強い.

族長 「当然。我が村には上位精霊と契約を交わせる者も数人いる。奴らの軍勢など恐れるにたらん。」

GM まあ、7〜8レベルエルフが6、7人いると思っていいよ。9レベル以上も三人いる。

ハークス それは強いぞ!?

GM  このユニコーンの森は世界に二人しかいない最高レベルの10レベル超の精霊使いがいる特別な森だよ。魔術師ギルド創始者『マナ・ライ』クラスだからね。
アレクラストでも有数のエルフの集団さ。(注:ロードス島は除外しています。)

パリス 
有数の…おかしな集団?

ハークス
確かに他にはいないや。

ジン
なるほど、このエルフの森を外界から隔離する為に<迷いの森>を…

(一同爆笑)

ハークス
種族レベルで隔離してる!!!!!

GM  
しかし、なんでレベルも性格もまともなキャラが出てこないのかねえ…

ハークス
お前がいうなああああああああ!!

(一同爆笑)



GM さて、エルフ達は準備を済ませると、エルフの森に近づきます。ある程度進むと、妖魔の騒ぐ音が聞こえる。当然だけど見張りに見つかったようだ。エルフたちも一斉に走り出す。

ハークス 敏捷度8のオレが遅れる気がするんだけど。

GM 大丈夫。君は全力移動。ほかは通常移動だから。(笑)まあ、君達が到着するころには、前線では、すでに剣を交えている。

ジン どんなのがいる?

GM ゴブリンやコボルとがほとんどだね。所々に、オーガーとか、魔神兵とかいるけど、まあ、エルフの敵ではない。

ウィン んじゃ、撃墜スコアを上げますか。

パリス
5匹倒せば撃墜王。(笑)

ハークス 体を赤とか白とかに塗るか?(笑)

GM  しかし、君らが進む前に、前線の妖魔の向こう側から黒い塊が飛び上がる。

一同 ??

GM <怪物知識>して

ハークス 『14』

パリス 6ゾロ!

ジン ボクは振る必要ないね。

GM わかるね。グリフォンだ。6レベルモンスター。しかも、その背中に一人の男が乗っている。

パリス グリフォンライダー!?ボスっぽいぞ。

GM もちろん、背中に乗っている男は、黒いローブで、魔剣を持った壮年の男だ。がっしりとして、大柄な体格。黒い髪に黒い髭のダンディー顔立ちだ。

パリス こだわるな。

GM (実は親父系キャラのロールプレイが好き)うるさい。(笑)グリフォンライダーはエルフと戦う妖魔達を飛び越え、一直線にこちらに向かってくる。それに対し、族長は、

族長 「大いなる風の王よ。古の盟約にもとづきその義務を果たせ!!<ウィンドストーム>!!」

GM と、先制攻撃。しかし、

クロムウェル 「万物を統べるカストゥールの技よ。その小さき輪の前に、風の王とて、十全の力振るうことなし!!」

GM と、銀の指輪をはめた右手をかざす。族長の魔法により現れた竜巻は、明らかに小さく、グリフォンはそのまま突進する。

ハークス おお、あの遺跡の指輪。

ジン なんか、他の4つに比べて効果が大きくない?

GM ふっ、実際は抵抗+4だ。ま、雰囲気雰囲気。でもって、グリフォン&ライダーの上空から族長のいる首脳部を襲う。もちろん目標は族長だ。グリフォンの攻撃食らったら族長といえどミンチだけど、あわやというところで、

サイレン 「戦乙女よ。その死を恐れぬ勇気の盾を、死にすら抗う力を貸せ<ヴァルキーリーブレッシング>!!」

GM と、サイレンが族長に魔法をかける。でもさすがに、グリフォン&クロムウェルの攻撃は、効いたみたいで、バルキリーブレシングはその一撃で破壊される。

ハークス もう、オレ等することないな。(笑)

パリス 声援でも送っておくか。

GM 何をおっしゃる。族長周辺のエルフを弾き飛ばしたグリフォンは、そのまま後続の君たちのほうに来るよ。恐らくもう一度旋回して族長たちにとどめを刺す気だね。誰か止めないとこりゃまずいな〜(笑)

パリス ねらったように…(笑)

GM いいじゃん。ビジュアルシーンだよ。ビジュアルシーン。


…決着は一瞬でつきました。
ええ、一瞬でしたとも。最初の戦斧の一撃で、グリフォンの首が飛び、次に<アクロバット>(GM苦肉の策)で駆け上がった戦士(←注)の一撃で、グリフォンライダーが真っ二つになりました。
このあたり、彼らのダイス目は、爆発しております。

シ−ン10−3「雑魚に成り下がったボス(実は中ボス)」


パリス
あっけね〜。

GM  
お前がいうなあああああああ!!

ウィン
グリフォンを一撃。余は満足じゃ(笑)

ジン うわ。満足げだ。

ハークス ってか、これで終わり?

ジン あっけな〜い。っていうか、ボク何もしていな〜い。

GM (まだだ、まだ終わらんよ。BYクワトロ大尉)ところがだ。地面に倒れるクロムウェルの姿が、君たちの見ている前でどんどん変わる。

一同 へ!?

パリス グルネル!?それともマリグドライ?

GM グルネルだ。魔剣を持ってるしね。

ハークス またかああああ!!

ウィン 偽者…って事は時間稼ぎ!?

ジン そっか、この間に簡易悪魔を…

ウィン 族長に聞こう。黄金樹ってどこにあるの?っていうか、私の村なのに場所知らないの!?

GM  
知りません。村には「禁断の地」として、踏み入る事を禁じている場所があるくらい。怪しい場所はない。(笑)

ウィン
怪しさ爆発だよ。(笑)

GM 早々に、妖魔の一団を撃破したエルフ族たちも、族長の指揮の元で、「禁断の地」に向かう。が、同時に、その禁断の地から、簡易悪魔の一団が現れる。ざっと20匹。

ハークス 召還が始まった!?

GM みたいね。エルフ族も簡易悪魔を迎え撃ちます。当然君らもね。ま、8匹くらい受け持ってくれよ。

パリス
さらっとこっちの2倍の数かよ。(笑)


まあ、数が多いとはいってもモンスターレベル3の魔神兵。何にも出来ませんでした。
10−4「いっぱい雑魚がいる」


GM じゃあ、君らが倒したあたりで、敵の援軍だね。これまた30匹くらい。

パリス  きりがない。

ジン  ・・・って言うか数増えてる!?

GM (サラッと)なれてきたんじゃない。

ウィン 早いところ、元を叩かないとダメだね。私って禁断の地ってどこにあるか知ってるの?

GM うん、知ってるよ。まあ、さっきから簡易悪魔がわいて出るところだから場所の特定は楽だ。

パリス じゃあ、さっさとそこ行って元をつぶそう。

GM  (ふむ、結構時間喰ったな。ダンジョンはナシでいくか…)じゃあ、サイレン君が、近くの細い獣道を指差す。

サイレン「この道を行け!!この道は、黄金樹の脇に出る。悪魔どもに会わずに進めるはずだ。」

ジン サイレンたちも来るの?

サイレン「無茶言うな。悪魔どもを抑えるには一人でも有能なエルフは残る必要がある。」

ジン
GMの本音は?(笑)

GM
ラストバトルに操るNPCをこれ以上増やしてたまるか。(笑)

パリス うし、それじゃあ奇襲と行くか。



GM ほいほい。ではある程度進むと、巨大な木が見えてくる。

ハークス それが、黄金樹なのね。

GM うむ、みると、その幹に前に簡易悪魔が出てきた卵みたいなものがビッシリくっついていて、ワラワラわらと、新しい簡易悪魔が生まれてくる。

ジン キモ!?

GM イメージ的には、木の幹にビッシリセミの幼虫が止まって次々と羽化している感じだと思いたまえ。

ハークス 余計キモいわ!!

GM さて、君らが見ている前でワラワラ集まった簡易悪魔を一団にして指示を出している男がいる。簡易悪魔はその指示に従って、ワラワラと、村の方に向かって行くね。

パリス ちなみに何体くらい?

GM
50匹かな。

パリス
エルフの村終わるかもしれん。

ウィン じゃあ、一気に終わらせるか。

ハークス まてまて、準備させろ。<ファイアーウエポン>をウィンとパリス。<カウンターマジック><プロテクション>を全員にかけて。敵に<ファイアーボール>を打ち込む。うまくすれば、あの幹の卵にも被害を出せる。

GM 木の幹は直径50mだから、×2してそれに円周率3.14(←世代の差か!?)を…

ハークス 大まかでいいよ。

GM じゃあ、3倍してくれ。おおよそそのくらい。

ハークス うし、行くぞ!!

さて、こうしてバトルに突入した一行。相手は7レベルファイター兼5レベルソーサラー&ダークプリーストのクロムウェル君。
6レベル悪魔「ラグナカング」や竜牙兵を次々に召還するも、PCの壮絶な猛攻の前に、それらも全て倒され、最後は自爆して果てます。
…魔法使いとして戦うより、素直に戦士として出した方が強かった気がする…

10−5「ラストバトル」


ジン 勝った!!

パリス おお〜結構アブね〜戦いだった。

ウィン  さて、じゃあ村の方に戻るか。

ハークス  
エルフ大丈夫かねえ。数が総計で…約300。エルフは40〜50人くらいだから・・・ダメだ…終わったなエルフの村。

パリス  
こうして、ユニコーンの森から、エルフに該当しない種族は消えた。めでたしめでたし。(笑)

ハークス
めでたくねえ!!

ウィン
(まじめな声で)そう…こうして、私は復讐の旅に出る。

ジン
誰を追うの?

ウィン
村を滅ぼした仇・・・は、もう死んでいるか。ミッションコンプリート。

パリス
はや!!

ウィン
(朗らかに)そして、なんの後腐れもなく武者修行のたびに…

(一同爆笑)

パリス
切り替え早いよ!!(笑)

ハークス
ちょっと待て、後腐れってどうよ!?(笑)

ウィン
じゃあ、これ幸いと…

ハークス
これ幸い!?

(一同爆笑)

パリス
お前の方がひどいわぁぁぁ!!

ウィン 修羅の道を歩むなら、故郷の一つや二つ…(笑)

パリス
故郷の壊滅をメリットと考えるなといっているんだぁぁぁぁぁぁ!!!

GM いやいや、君らが戻ると、村の方で雄雄しい雄叫びとかが聞こえる。

一同 ?

GM 見ると、板金鎧のズングリムックリが斧やメイスを振り回して、簡易悪魔を吹っ飛ばしているね。

ジン だれ?

GM ドワーフの一団だね。

一同 はい?

GM 戦闘でバトルアックスを振り回しているのは、ジンのパパさんジルバランさんだ。7レベル戦士の動きは伊達じゃない。しかも、ドワーフ神官から精神力を回復したエルフも戦線に復帰している。

ハークス なんで、ドワーフが!?

GM 君達が見ている間に見る見る簡易悪魔は打ち倒されて行き。やがて、ドワーフの勝鬨が響く。で、見るとエルフの族長や、ドワーフのジルバラン(ジンのパパさん)が、君達を見つけるね。

族長 「おお、邪悪な魔術師を倒したようだな。」

ジルバラン 「ふん。こんな青臭い森にワシ等を呼ぶとは、森の妖精も耄碌したな。」

族長 「何を言う。さっき袋叩きにあいそうになったのを誰が救ってやったと思っているんだ?」

ジルバラン 「あれくらい、ワシ一人で何とかなったわ。」

GM と、憎まれ口をたたきあったりしながら、君らの無事を喜んでる。

パリス なんでドワーフがここにいるんだ?

ジルバラン 「遺跡の主が、緊急事態だということで、ワシらを送ってくれたのさ。」

パリス <テレポート>!?精神力持つんかい!?

ジルバラン 「違う違う。古代遺跡には<ゲート>があるだろう。まだ稼動している奴が、あってな。」

GM ほれ、君らがミード湖の遺跡に行った時、使ったゲートがあるでしょ。あそこの部屋には、ほかに二つのゲートがあったのだよ。リプレイになったら読み直したまえ。(笑)

ハークス …って言うなら、最初からオレ達を送ってくれればよかったじゃん。

GM  はっはっは。前話で、いくつもゲートを出したが、目的の遺跡ではなく、別のゲートに入って探索だとか言われるのが面倒なので、色々行けない理由を作っていたのだよ。その一個がね「遺跡が崩れて埋まっている」という理由で行けない遺跡なのだ。(笑)

パリス …ほう。

GM しかし、ドワーフは坑道堀が得意。レオニード君が事態の重要性に気がつき、ジルバラン氏に報告。そして急遽、遺跡の突貫作業が始まったのだ。運良く、その遺跡は逆方向から堀り進められていて、実に1日程度で、遺跡は開通したのだ。

ハークス 逆方向から彫り進められていた?

GM
第4話参照。

一同 ?

族長 「昔、面白がってワシが掘ったんじゃよ。20年くらいで飽きて放っておいたんだ。いやいや、死体は出てくるしすぐに石壁に当たるしでなあ…」(第4話抜粋)

(一同爆笑)

パリス 貴様かああああああああ!!!

GM エルフの避難民のなかで怪我人とか、非戦闘員が、まだあそこに残っていたから、そこから事態を聞いて、駆けつけたわけですよ。君らが出発してすぐだったんだけどね。

ハークス やたら、好都合な話だな.

GM うむ、何も考えないでいたが、こんなにピッタリ、都合よく伏線がはれるとは思っても見なかった。(笑)

ハークス 反省しろ(笑)

ジルバラン 「さて、封印の壷も取り返したし、ワシらは帰るとするか。」

GM 見るとドワーフの一団は、すでに帰り支度をしている。

ウィン あれ、もう帰るの?

ジルバラン 「こんなエルフの森は性にあわん。それに、坑道の拡張の計画が2日遅れておる。怪我人も出た。長居は無用じゃて。」

ウィン 結構迷惑かけたんだね。

族長 「まあな、これは貸しにしてやるぞ大地の妖精。貴様らで対処できない事があったら言うがいい。エルフの深遠な魔法でチョチョイと解決してやろう。」

ジルバラン 「ふん。貴様らが、大事な秘密を後生大事に抱えておる事は、知っておる。まあ、こんなあっさりピンチになるあたり、その程度のものなのかもしれんがな。」

ジン 実は結構、仲が悪いの?

GM ドワーフとエルフは仲が悪いのだよ。険悪というほどではないがね、ではないけどね。

族長
「しかし、貴様らの助力には感謝しておるよ。古き友よ。」

ジルバラン
「なに、盟友の危機を見過ごせないだけさ。しかし、借りはいずれ返してもらうぞ。」

GM そう言うと、ドワーフの一団は帰っていく。エルフ族もそれを見送るね。

ジン おお、かっこいい。

GM つまるところ、エルフとドワーフは、こんな感じの種族関係なんだよ。

ジン まあ、これで一件落着。めでたしめでたしってことなんでしょ。

GM いいや。一つだけ。ちょっと問題が出てね。

ジン なに?

GM
遺跡の主が、引っ越す事になったのだよ。

ジン へ?

パリス ああ・・・そうか。

GM うん、今回の緊急事態で、ドワーフの戦士を百数十人送ったからね。もちろん、姿は見せなかったが、さすがに、これまでどおり隠遁するわけにはいかないのさ。で、君たちには一休みしたら、彼の引越しをお願いしたいそうだ。

ハークス ま、いいんじゃない。あいつにも世話になったし。



GM  というわけで一月後。君たちはレオニード君の引越しに、狩り出されます。

ハークス まあ、力仕事は問題ないがね。

GM 洞窟の外に、馬車を置き、名目上はジルバラン氏が見つけた古代遺跡の品を、鑑定してもらう為に、運ぶとなっている。もちろん、運は先がレオニード君の新住居だけどね。

ハークス ふ〜ん。で、どこに運ぶんだ?例のミード湖の近くの遺跡か?

レオニード
「いや、あそこはすでに知られてしまっている。新しいところを探そうと思っている。」

パリス
………は?

レオニード 「?」

パリス
今なんとおっしゃいました?

レオニード 「???」

ハークス き、気のせいかな〜。いま「探す」とか、言いませんでしたか?

レオニード 「(さらっと)言ったよ。」

(一同笑)

ハークス
ちょっとまて、間違っているところがあったら言ってくれ。今の話を総合すると、オレ達は、モンスターレベル10の吸血鬼と、マジックアイテム抱えて、まだ誰も知らない遺跡を、ひたすらえっちらおっちら探すのか!?

レオニード
「あ、少し観光もしてもいいかな?100万ガメルの夜景を見てみたい。」

(一同爆笑)

パリス
『見てみたい』じゃねええええええええ!!

ハークス
てめえ、自分が国家クラスを壊滅できるモンスターだって自覚を、まだ持ってねえのかぁぁぁ!!!

GM (ナレーション風に)
こうして、彼らの冒険は、波乱の予感を孕みつつ、第二章へと突入するのであった…

パリス&ハークス
すでに波乱は確定してるだろうがああああああああああ!!!

(一同爆笑&拍手)


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