SWリプレイ
第六話「ドゥーデントの勇者達へ」



キャラクター紹介
ハークス  パーティーの魔法使い。貴重なブレイン。大事なツッコミ要因でもある。
ジン  パーティーの神官。総じて生命力の低い前衛の生命線。彼女ナシに戦闘に勝てなくなってきた。
ウィン  パーティーの女勇者様。高い命中率と防御力で安定した戦力。なにげに熱血系。
パリス  パーティーの戦士。ギャンブル性の高い戦闘力。ステータス【野心】がなにげに高い。


GM さて、ドゥーデント辺が始まったので経験値は1500点。敵の経験値を入れて一人1600点です。

ウィン レベルアップ〜。ファイターレベル7になりました。

パリス うう、また抜かれた。

ハークス ふっふっふ。オレもソーサラーレベル5になった。ブリザード使えるようになった。

GM ジワジワ皆強くなっていくね〜。さて、前回のあらすじだ。災厄の元凶である「巨人の指輪」を返却する為に封鎖されたドゥーデントに旅立った一行は、海巨人「大波にたゆたう者」の信頼を得て、ついにドゥーデントへ足を踏み入れる事に成功した。

ハークス 
内容的にはそのとおりなんだが、意味合い的には80%くらい間違っている。(笑)

ジン 足を踏み入れる許可はもらったが保障はされていないもんね。(笑)

大波にたゆたう者 「私はついていけないが、海岸線の村を守護する者とは親友だ。きっと私の頼みを聞いてくれるだろう。」

ジン 地上に出れないんだからコミュニケーションとれないじゃん。

大波にたゆたう者 「私の使者としてマーメイドをつけよう。大丈夫。彼女たちが村の漁師との間を取り持ってくれる。」

パリス なんだか、どんどん仲介者が出てくるな。

ウィン 次は通訳かな。私、巨人語知らないや。

GM といっていると、レオニード君が4つのイヤリングを持ってきてくれる。

レオニード 「何とか調整が済んだが、通訳のイヤリングだ。時間がなくて巨人語とゴブリン語を聞き分ける能力しかないが、ぜひ持っていってくれ。今まで私に付き合ってくれた礼だ。」

ジン 
なぜゴブリン語…

レオニード 「ドゥーデント以外でも役に立てられるようにすべての言語に対応させたかったんだが、時間がたりなかった。一応、そのイヤリングをつけた耳からの言葉を通訳してくれる。とはいえ、会話は出来ないから気をつけてくれ。」

ハークス はいはい。巨人語はこの前のセージスキルで取りましたよ。会話もっているのはオレだけか。

ジン 
ふふふふふ。

ハークス 
なに!?まさか!!

ジン 
(自慢げに)別にボクは取っていません。(笑)

ハークス 
ならなんで勝ち誇って笑ってるんだよ(笑)





GM さて、君達はマーメイドに連れられてドゥーデント半島に上陸します。途中、ドゥーデントの漁師らしい男とマーメイドが交渉し、安全に村に到着する。

パリス マーメイドもついてくるの?

GM 
下半身魚なんで、海岸線から離れた村にはいけないよ。

パリス だろうな。

ジン 
ほふく前進してきなさい。(笑)

GM 君は鬼軍曹か(笑)。君達は、村の一番奥まったところにある長老の庵に到着する。

パリス 巨人はいないの?

GM うむ。出迎えてくれるのは白髪の老人だ。

老人「ようこそおいでくださりました。海よりの使者の方。私はこの集落の長老ですじゃ。」

ハークス 巨人は?


長老
 「実は、この村の守人は半月ほど前に突然呼び出されて行ってしまったのですじゃ。なんでも戦が近いとか何とか…」

(一同笑)

ハークス 
やべえええええええええ!!!

パリス 
スーパーレッドアラートオオオオ!!!

ジン そんなに簡単に戦争起こせるの?

長老「いえ。部族間の戦はもとより、外部との戦などという大事件です。いつもなら、“偉大なる方”が何がしかの裁断を下すのが通例ですが、今回の事に関しては沈黙を守っておりまして…」

パリス “偉大なる方”?

長老 「ドゥーデントに住む者に王とも神とも崇められる偉大なる巨人ですじゃ。」

パリス あ〜あ〜。

GM プレイヤーは知っていてもキャラクターは知らないからな。

長老 「いままでは大きな事件になると”偉大なる方”が出てきくるですが。今回は沈黙を守ったまま…」

GM というと、君達をじっと見る。

長老 「話には、外の者が攻め込んできて村が一つ壊滅したとか。もしかしたらその件なのかもしれません。」

パリス ドキッ。

ジン めちゃくちゃ外の人間ですよねボク達。

長老 「ご安心くだされ。海の者(=マーマン)と我らは長く共に生きてきた間柄。出来る限りの事はしましょう。」

ハークス オレ達の目的は、この指輪を渡すだけなんだが…

老人 
「ひいいいいいいい!!!その指輪は!!!!」

GM 老人は蒼白な顔をして、君達から離れる。

ハークス あ、分かるの?

老人 「で、伝説は本当であったのか…外の人よ、その指輪を持ってどこかへ言ってくれ。なんでもする。なんでも必要なものは差し上げますので、どうぞこの村より離れてくだされぇ」

GM と跪いて懇願してくる。

ハークス 落ち着けどういうことなんだ?

老人 
「奥方様は指輪の位置を調べることが出来るのですじゃ。

パリス 
ブッ!!(笑)

老人 「伝説によれば出奔した“疾風を駈ける者“様をその力で見つけ出したとありますじゃ。」

ジン 伝説というのも気になるのだけれどね。

老人 「ドゥーデントに伝わる伝承【雲の巨人の12の逃走】ですじゃ」

ハークス 
それは何処のヘラクレスだ。(笑)

老人 「外伝として“疾風を駈ける者“の視点での伝承【我が逃走】とか」

パリス 
お前、実は楽しんでるだろ(笑)

老人 
「ドゥーデントは娯楽が少ないので…(豹変して早口)ですが!!楽しめるのはあくまで対岸の火事!!楽しんでいたからこそ当事者には死んでもなりたくないのでございます。一刻も早く村から出てくいってください!!!」

パリス 
変わり身はええええええええ!!!

(一同爆笑)



ハークス どうしたものか。指輪を奥さんに渡して旦那の制裁は家庭内でとどめてほしいが、たどり着くのが難しそうだ。

ハークス ちなみに、紫電の歌姫の性格は?

長老 「雷のような性格です。」

パリス それどんな性格だよ。

長老 「大変やかましく、被害は甚大、問答無用で恐ろしいという意味です。」

パリス なんとなくそんな気はしてたよ。(笑)

ハークス それなら、旦那の方に渡したほうが良くないか?

老人 「“疾風を駈ける者“様のお噂はかねがね聞いておりますが、何処におられるかまでは、分からんのです。」

ハークス 巨人族の重鎮なのに?

老人 
「浮気のたびに「おれは雲のように自由きままに生きる」と言って出奔される方で…」

ウィン それは何処の南斗五車星だ(笑)

ジン で捕まること延々12回。(笑)

長老 「現在新作13回目の執筆中ということでしょうな」(笑)

ジン 
結構余裕だね。(笑)

長老 
「いえいえ、ドキドキしています。」(笑)

ハークス さてどうするか。

GM 紫電の歌姫に会いに行くなら、長老がコネを使って紹介者を同行させるよ。とはいえ、何処までいけるか分からないけどね。

ハークス ううむ。“大波にたうたう者”の庇護がどれくらいなのか分からん。

GM では長老からある程度教えてもらえる。守護者とよばれる上位巨人の庇護は、「そいつの命は守護者が命を懸けて守る」というものです。“大波にたゆたう者”は、友人でもあるこの村の巨人に、君達の庇護を引き継がせようと思っていたらしいですね。

ジン 巨人いないじゃん。

ハークス だめじゃん。

GM 残念。その場合は自分の力で安全を勝ち取るしかないね。

ウィン 
望むところ。(笑)

ハークス 
望むなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

(一同笑)

ジン そういえば、片目の刺青男の事は何か知っている?

長老 「片目…といわれると、おそらく偉大なる方“堕ちた巨人”に連なる方かと思われます。かの部族はその片目を偉大なる方に捧げていると聞いています。」

ハークス むう。紫電の歌姫に会いに行くと、それまでに出てくる巨人と戦う事になるかもしれん。が、偉大なる方に仲裁を頼むには、そこに敵対する人がいるかもしれない。と言うことか。どっちも危険だ…

ウィン 
迷うね。(笑)

ハークス 
お前と迷っている理由は真逆の気がする。(笑)

パリス 一番安全なのが旦那の方を探すことなんだろうが、何処にいるか不明か…

長老 「“偉大なる方“様なら、“疾風を駈ける者“様の居場所を突き止める事は難しくないでしょう。」

パリス フム。しかし、偉大なる方とやらに会う為に、やっぱり途中で出てくる巨人ぶちのめさないとダメなんだろ?

ウィン 
だよね。迷うね。(笑)

ジン 
目がキラキラしてる(笑)

長老 「いえ、「試練の洞窟」に挑まれれば、他の巨人に襲われることなく、“偉大なる方”様に会う事が出来るでしょう。」

パリス お?

長老 「試練の洞窟は“偉大なる方“様達の宮殿へと続く道です。巨人ならざる人間が”偉大なる方“様に会うにはそれしかありません。」

ハークス どういう事?

GM 基本的に“守人”と呼ばれる巨人がいる場合、その巨人の崇める“偉大なる方”を呼んで、助力や助言を請う事が出来ます。しかし、ドゥーデントには守人のいない集落がそれこそ無数にあります。そんな人間たちが事あるごとに“偉大なる方“様を呼び出していてはたまったものではありません。なので、”偉大なる方”と口を利く為の取捨選択に、この島には“偉大なる方“に謁見する儀式があるのです。それが”試練の洞窟”。もちろん、公式にはそんなものありません。

ジン オーソドックスだね。

GM 迷った時は基本に返る。

長老 「試練の洞窟はそのまま“偉大なる方”様の館へと続いておりまする。」

GM まあ、ぶっちゃけると。オープンフィールドアドベンチャーで“紫電の歌姫”に会いに行くか、ダンジョンシナリオで“偉大なる方”に会いに行くかだ。

パリス 本当にぶっちゃけたな。(笑)



ジン どうする?

ハークス オープンフィールドで巨人の軍勢にご対面するのは遠慮したいが、洞窟の中で待ち伏せされるのもいやだな。

パリス まあ、試練の洞窟が人間用である可能性が高いし、そうなれば巨人が待ち伏せる事はないだろう。

ウィン 部族の人間が待ち伏せしてたら?

パリス 同じ事を巨人がやるよりはまだ生存率が高い。

ジン 
それ、すっごい後ろ向き(笑)

長老 「ご安心ください。「試練の洞窟」は選ばれし者のみの足を踏み入れられる聖地。ドゥーデントの者が、その禁を犯す事はありませぬ。」

ハークス まあ、目的の“偉大なる方”が敵対している可能性もあるし正直その禁も何処まで安心できるかわからんがな。

長老 「片目の眷属に襲われたと言うことなら問題ありますまい。片目を捧げるのは“堕ちた巨人”の部族の慣わし。この『試練の洞窟』の先はもう一人の偉大なる方“優しき巨人”の宮殿につながっておりまする。」

パリス あ〜。なるほど。なら問題ないだろう。ところでGM時間軸で考えると“堕ちた巨人”ってもう死んでるの?

GM プレイヤーとして聞いてるのであれば答えるけど、あの事件(SW短編集「自由人の嘆き(上)(下)」参照)の後だよ。まあ、キャラクターがそれを知っている可能性は皆無だけど。

パリス その割には長老が堕ちた巨人がいる事を前提に話しているからさ。

GM まあ、まともな通信手段もない世界だし。(内心:それにもう一つ理由があるのだ。)

ハークス なら、試練の洞窟でいいだろう。二大巨頭の片方とコネが持てれば、もう少しドゥーデントを歩けるはずだ。

パリス 『試練の洞窟』ってくらいだから「勇気の試練」とか「力の試練」とか何段階か試練があるの?

長老 
「良くご存知で」(笑)

(一同笑)

ジン 
基本だね(笑)

GM 
基本です。(笑)

ハークス ならば、『試練の洞窟』に挑むとしよう。

GM では、長老が説明してくれるけど、試練を受けるには近隣の長老の承認が必要なので、時間がかかります。村のほうで他の長老へは手配してくれる。けど1日ほどゆっくり滞在してください。もちろん村では客人としてもてなしてくれるよ。

ハークス はいはい。タダメシなら全然オッケイ。

ジン ハークス兄者の場合、共同財産から日常の食費だしてるじゃん。

ハークス つまり1/4はオレの金。

ジン 
エンゲル係数に大きな違いがあります(笑)



GM さて次の日、準備が整ったとの事で長老に連れられドウーデントの険しい山に連れて行かれます。

パリス 来たか試練の洞窟。

GM 見ると、洞窟とは名ばかりのアーチがあり、その前には2人の老人が立っている。

ジン 洞窟は?

長老 「このアーチの向こうが洞窟じゃ。洞窟といっても便宜上のものでな、大自然の脅威すらも試練となっておる。」

ウィン 
え?試練って死山血河を作るんじゃないの?

GM 
少ないドゥーデントの人口を絶滅させる気か。(笑)

長老 「さて、これより試練の儀式を始める。」

GM と宣言すると他の2人の長老も立ち上がり、ねじくれた杖を持ち上げる。

長老A 「心せよ、試練を受ける者よ。」

長老B 「武勇優れし者が、試練に打ち勝ち。」

長老C 「知恵持てる者が、試練を克服する。」

長老A 「されど心せよ、試練を受ける者よ。」

長老B 「武勇以上のものがなければ試練に打ち勝つことできず。」

長老C 「知恵より優れたるものなくして試練を越えることなし。」

長老’s 「「「試練を受ける者よ。今の言葉を心に刻め」」」

長老’s 「「「武勇示す意味を、知恵の表す価値を知れ。」」」

GM そういうと、3人は君達をアーチのほうへ促す。

ハークス うし、んじゃ行くか〜



GM では、曲がりくねった道が山頂へと続いている。道は一本道で左右は深い森だ。左右の森は、突然断崖になっていたりと、危険きわまりない上、手入れされることのない木々が地面が見えないほど生い茂っている。

パリス 左右の道には行くなとGMが言っている。

GM 大変危険なだけだよ。やがて、道は二股に分かれる。その分かれ道に一体の石像が置いてある。

ハークス 石像?

GM うむ、凹凸が少なくヌボッとした、そしてディフォルメされた目鼻口みたいなものがついてる。

ジン よく分からない。

GM う〜ん、マトリョーシカみたいなの。

(一同爆笑)

ハークス 中からなんか出てくるのか!?

GM (内心:スルドイ!!)いや、ちがう。え〜あ〜う〜〜〜ん。コケシみたいな感じ?ピラミッドの人型を模した棺みたいに手を胸元で交差して体に一体化しているような・・・

パリス まあ、人型をディフォルメしたゴーレムみたいなのね。

GM うむ。すまんちょうどよい表現が出来ん。フィーリングで理解してくれ。


※絵を書いたりした結果、「おばけのQ太郎にでてきたアメリカお化け」というわけのわからないものになったのだが、理解しづらいので割愛。


ハークス で、その石像がどうかしたの?

GM うむ、君達が前に来ると、くぐもったような声が石像から響く。

石像「これより先は『武勇の試練』。汝が命を賭して進むべき道なり。」

ジン 
(なんか嬉しそう)きたきたきた〜。試練がきた〜〜!!

石像「汝は試練を受けしものか?」

ウィン 
(拳握って)もちろん。

パリス 
うわ。まるで勇者のような勇ましさ(笑)

ジン 
パリス最近影薄いね(笑)

パリス 
ここはもう諦めて勇者の従者Aになるか、ポジションはドラクエ3の戦士で(笑)

ハークス 
盗賊はどうした(笑)

石像「汝、武勇を持って汝の資格を示せ」

GM というと、周囲が一瞬真っ暗になる。次の瞬間、周囲の様相は一瞬で変わる。大瀑布の前に出来た踊り場のような岩棚だ。大瀑布には飛び石のように岩棚が突き出ている。比較的岩棚は大きく平らなので落ちる心配はなさそうだが、落ちたら助からないであろう、高さと、ものすごい勢いの滝だ。

ウィン おお〜なんか壮大だね。

ハークス テレポート!?

GM どうだろう。そういった瞬間移動の浮遊感という物はなかった。…テレポートに浮遊感があるか不明だけどね。

ハークス 崖から石でも投げてみるか?

GM 石は落ちていってやがて何も見えなくなる。

ハークス 幻覚かな?

GM さぁね。見ると、隣の岩棚には丸太が一本渡してあり、即席の橋となっている。君達がそれに気がつくと、隣の岩棚に、青白い炎が2つ表れる。

ジン ひゅ〜ドロドロかな(笑)

GM 似てはいるね。君達が見てる前で炎はどんどん大きくなる。やがて片方は炎は人の形を取り、もう片方が大きな熊になる。青白い燐光に包まれた屈強な男と大熊だ。男は手に槍を持っている。

男 
「我はドゥーデントの守護者“炎の髪”より杯を受けし戦士“大熊の同胞”。我が身滅びた後も、我が子孫に試みを与える為にこの地にとどまらん。」

ジン 
子孫じゃないです。(笑)

ハークス 
No. Your Son.(笑)

大熊の同胞 
「いいんだよ。試練を受ける心意気のある奴はオレの子孫って事なんだよ。」

(一同笑)

パリス 
なんかフランクになった(笑)

大熊の同胞「試練を受けるのが一人なら、オレ一人で戦うんだが、そっちが4人だ。相棒に手伝ってもらう。」

GM というと、熊が前に出る。熊は丸太の橋には見向きもせずに空中にその前足を出すと、まるで地面を歩くように空中を歩き出す。

大熊の同胞「オレ達は生前の偉業を称えられ死した後、“偉大なる方”様から特殊な力を授かった。相棒は空中を歩く力、そしてオレは…」

GM と、君達を見る目が鈍く黄色く輝く。全員精神力抵抗してください。

ウィン 『19』

ハークス 『14』

パリス 勇者の冠(聖者の冠)つかっていいんだよね。「9」『17』

ジン 「7」で『16』

GM では、全員抵抗成功だけど君達は精神にダメージを受ける。が今回は5点以下なので冒険者レベルで減らして0点でいいよ。

大熊の同胞「今のは手加減した。オレのイーグルアイは相手の心を穿つ。次は本気だ。いざ、汝らの武勇をしめしてみせよ!!」

GM という、宣言と共に大熊が空中を駆け抜けて襲い掛かってくるよ。



こうして武勇の試練が始まりました。
当初、精神力奪取の視線を耐えながら熊を退治して英雄を倒すセオリーかと思いましたが、結果は一対一の一騎打ち×2の男らしい戦闘に。自動回復を持つドゥーデントの英雄二人に長期戦になるも、回復量を超える一撃必殺にPC側に軍配が上がりました。
戦闘6−1「大瀑布の一騎打ち」



大熊の同胞 
「見事だ。その気高き刃。お前と戦えた事を誇りに思うぞ。」

GM そういうと、全身を青い炎で包んで消えていく。

パリス うをおおおお。なんか、感動した。久々にバトルしたって感じだ。

ウィン 
熊は何も言わないの?

大熊 「ウォンウォンウォウォウォ〜ン」

ウィン 意味わかんないよ。(笑)

GM 
じゃあ、熊は再びさびしそうな顔をしてやっぱり青い炎に消える。

(一同笑)

パリス 
やはり、この功績をたたえて、肌に刺青でもするか。勇者として。(笑)

ハークス 
まて、早まるな。蛮族の勇者は間違ってもシーフではない(笑)

GM さて、英霊たちの炎が消えると、再び一瞬周囲が闇に覆われ、再び元の世界に戻る。石像のあった森のようだが、周囲に君に試練を与えた石像はない。山頂に伸びる登る道と、下る道がある。

ハークス 
ううむ、なんかミラクルなパワーが働いているようだな。

ジン 
ハークス兄者。その分析ってソーサラーとしてどうなのよ(笑)

ウィン では、先に進むとしましょうか。



GM では、そのまま獣道を進んでいくと、再び分かれ道になっている。今度は4又の辻だ。分かれ道の前には先ほどと同じ石像が立っている。

パリス ふむふむ。

GM …が、長い年月のせいか、石像の頭から肩の辺りまで壊れてしまっているようだ。

パリス ゲッ。これじゃメッセージ聞けないじゃん。

GM 壊れたから分かるのだが、石像は中が空洞になっているようです。

ジン 
ほう。中はどうなってるの?。

GM 
中には君達を見送った3人の長老の一人がいる。長老は君達と目が会うと少し恥ずかしそうに笑った。

長老B ニコッ

(一同爆笑)

ジン 
アナクロだあああああああ!!

ハークス 
かえせええええ!!!オレが感じたミラクルパワーへの尊敬の念を返せええ!!!

GM 長老はバツが悪そうに石像から出ると頭を下げる。

長老B 「いや〜、まさか壊れているとは思わなかった。いつもなら試練の前に事前にチェックして修復するんだが、今回は…ほれ、急じゃったし。」

ウィン 
騙されていた方が良い事ってあるよね。某アトラクションとか(笑)

長老B 「まあ、機能は変わらんから。まあ、これから「英知の試練」をはじめる。オッホン」

長老B 
(威厳ある声に声色を変えて)「汝は試練を受けし者か?」

(PC一同噴き出して爆笑、一時中断)

パリス 
オレはもうだめだぁぁぁ…(息も絶え絶え)

ジン 
幼稚園のお遊戯会よりしょっぱい(笑)

長老B まあ、よいわ。では、英知の試練をはじめるぞ。「汝、ソレなくしては盲しいた者とならん。なれど、ソレの姿を見れば汝の目は眩む。姿はなく形はなくなれどソレなくしては姿を捉える事はできぬ。ソレとは何ぞや」

パリス 光だろ?

GM 長老はゆっくりと目を閉じる。すると、4本の分かれ道の一つが消えて森になる。

ハークス おお、今のはどうやるんだ!?

ジン 
ハークス兄者、知的好奇心探求は後にしなよ。

ハークス 
ソレをお前が言うか知識神ラーダの高司祭様よ(笑)

ジン 
一応、その場の空気読むのもラーダの教義だよ。(笑)

ハークス それは知らなかった。(笑)

GM さて、道が消えると、長老は再び目を開ける。

長老B 「それは地にあるもの、天より来る物。ソレは炎を消し、炎によって消え果てる。汝はソレを手に入れる事は出来ても、その手に握る事はできぬ。ソレとはなんぞ?」

ハークス 水

GM 長老はその答えを聞くと再び目を閉じる。すると、さっきと同じように3本残った道の一つが消える。

ハークス 
なあなあ、それは精霊魔法なのか?

ジン 
だ〜か〜ら〜(笑)

ハークス 
いいじゃ〜ん。知的好奇心を〜(笑)

GM 道が消えると長老は目を開けます。

長老B 「お前の周りには、目に見えていながら手に入らぬ力が満ち満ちている。お前の周りには、御すれば大きな力となり、手に余れば災いとなる力が満ち満ちている。汝が進むべき道の先にあるのもまたしかり。」

GM そういうと、君達一人一人を見て再び厳かに告げる。

長老B 「汝が求めるモノを、なにゆえ汝は求める?」

パリス なかなか、鋭い質問が来たね。

ジン ぶっちゃけると、指輪を返す旦那を探してるだけなんだけどね。

ハークス というか、どう見てもお前らドゥーデントの尻拭いだよな。

ウィン 
「我が求むるは天!!」とかやっちゃダメ?(笑)

ジン 
(即答)だめ(笑)

(一同笑)

パリス 
ラーダ見習ってその場の空気を読め(笑)

ウィン 
エルフだから神様信じません。だから空気読まない。(笑)

パリス 
信じなくていいから空気読め(笑)

ハークス 無難かつ大儀を持って「災いをとめる為に」と言っておこう。

ジン 立派に人災です。(笑)

ウィン 巨人災(笑)

パリス 大きくなった分。洒落ですまん。

GM その答えを聞くと長老が眼を閉じると。すると、残っていた二つの道の一つが消える。

長老B 「さあ、進むがいい。」

ハークス さて、役目も終わったことだし、このシステムを教えてくれ。

長老B 「全ては“偉大なる方”様の偉大なる御力です。矮小な私などには理解の及ぶところではございません。」

ハークス じゃあ、何でメッセージが人力なんだよ(笑)

長老B 
「省エネですな。“偉大なる方”様の手をできるだけ煩わせずに行うのが民の務め。」

(一同笑)

ハークス 
せこいな!!!

ジン 
なにげに、その理由の方は矮小な人間でも即答できるんだ(笑)

長老B
 「皆さん呆れられていますが、結構大変なんですよ。老体に鞭打って山道をショートカットしてこまで来るの。」

ハークス 
知らねぇよ。(笑)



GM 道を進むと相変わらずの山麓の森です。と、二股の分かれ道に出る。

ジン で、石像もあるわけね。(笑)

GM うむ。わかってきてるようだが石像がある。

ジン で、やっぱり長老様がいるの?

GM 
今度の石像はさっきのよりもさらに酷い破損状況だ。上半身は完全に壊れて辺りに飛び散っていて胴体部分もほとんどなし。なんとか、足の膝上くらいが残ってるだけだ。

ジン 
大変だ。長老様隠れられない(笑)

ハークス 
まて、一生懸命隠れてるかもしれないぞ。(笑)

パリス 
体育座りでか(笑)

GM 
と、君達の耳に「た〜す〜け〜て〜く〜れ〜〜〜」とドップラー効果で遠ざかる悲鳴が聞こえる。見ると、道の片方に怪物に連れて行かれる長老様が見える。

(一同笑)

ジン 
さらわれてるううううう!!!(笑)

パリス 
オレ達の予想の一歩斜め上を行きやがった。(笑)

ハークス 怪物って何?

GM セージ技能で判定。人型と動物の二種類だ。

ハークス あれ?試練の洞窟には誰も入れなかったんじゃなかったのか?『15』『14』

ジン 『10』『12』

GM 人型はリザードマンで動物はジャイアントリザードだ。

パリス なるほど、リザードマンじゃ、巨人主体の制約からは範囲外だな。

ハークス 微妙な範囲だな。

ウィン 追いかけられる?

GM 全員がジャイアントリザードに乗っているのでリザードの移動力だけど。「13」以上の人いる?

ハークス フライト(使い魔:フクロウ)を飛ばして後を追わせる。流石に空なら追いつけるだろう。

GM 一応、森なので見失わないか「冒険者技能」+「知力」で判定してください。

ハークス ほいほい「9」『14』

GM 特に警戒してるわけでもないので、大丈夫です。リザードマンは長老を連れて沼地へと進んでいく。

パリス 警戒して追いかけよう。

GM では、沼地にきました。総面積600u近い大きな沼地だ。水は泥でにごり透明度は低い。沼にはいくつか泥が堆積して島になった部分があり。小枝や藁で作った庵のような小屋が3つある。

パリス ジャイアントリザードは?

GM 島に杭を打ち込んで、そこにつながっている。3匹とも変温動物らしく日光浴しているよ。一応、島から泥っぽい道が20mほどつづいて、こっち側へと続いている。

ハークス リザードマンが何人くらいいるか分かる?

GM 見える限りでは3匹だね。

ハークス 庵が三つって事は総勢10匹程度だな。

ジン 一応、長老助けられれば、リザードマンは無視してもいいよね。

ウィン ロバート卿からもらった『水上歩行のブーツ』と遺跡でゲットした『水中呼吸の指輪』があるよ。

ハークス 陽動をかけて人質救出は可能だな。とはいえ、水上だと姿が隠せない。水中移動は方向感覚がつかめないか…<コンシールセルフ>で隠れればいけるか。

パリス んじゃ、その陽動で行くか?出来ればあのトカゲに<スリープクラウド>をお願いしたかったが。

ハークス 魔法使ってからじゃリザードマンに怪しまれるし、そういうわけにもいくまい。

パリス だな。じゃあ、オレたち三人が泥の道から島に進んで陽動。その間にハークスが姿を隠して長老を救出するって事でいいな。

GM はいはい。ではそのようにいきましょう。



ハークス では<コンシールセルフ>…「8」成功。

パリス んじゃ。島への道の方に移動しますね。

GM 特に隠れるつもりがないなら判定はいらないけど。

パリス 
金属鎧がいるからな。(笑)

ウィン ブイ!!

ジン ブイ!!

パリス 「ブイ!」じゃねぇ(笑)。ま、いくしかないか。

GM では、君らが泥の道についた頃、島にいたリザードマン3匹は、すでに庵に警告を発してからが道の反対側にそろっている。3匹のリザードマンは手製の槍と簡易の皮鎧を着てる。

パリス ま、少しは強化してるわな。んじゃ、1ラウンド目でいいのね。

GM はいはい。

ハークス ああああ、ちょっとまって。

一同 ?

ハークス 
<コンシールセルフ>は集中してないと効果持続しないから1Rに3mしか動けない!?ちょっとまって〜。

(一同笑)

パリス まあ、オッケオオッケイ。姿を隠して島まで移動するのを待ってから移動すればいいんだな。

ハークス そうそう。島に着いたら「フライト(使い魔)」を飛ばすからそれを合図にすればいい。

GM んじゃ、本当にいいね。では、姿を隠したハークスが小島にたどり着くと、ふくろうが羽ばたいて上空に飛びます。

パリス では、雄たけび上げて攻め込むわ。

GM リザードマンはいち早く君達に気がつくと、シュルシュルと警戒音を上げて泥の道に陣取るよ。



さて、今回のラストバトル。
当初のリザードマン(カスタム)は2レベルモンスター故に、ペナルティを何のその楽勝ムードで撃退します。
が、その後現れたリザードマン(ファイター)と戦闘が始まります。なかなか庵から離れないドラゴンプリーストの気を引く為に前衛は撃退します。
最後にプリーストから一撃を食らいますが…
戦闘シーン6-2「救出大作戦」



長老A 「ワシを助けに着たのか?なにをしておる、お前達にはすべきことがあるだろう。」

ハークス 仕方ないだろう。見捨てるわけにはいかないだろうが。

GM では、周囲は一瞬暗闇に覆われ、次の一瞬で森に覆われた山道になります。そこには3人の長老が立っている。

ハークス …あ〜。そういうことか(笑)

長老A 「良くぞすべての試練を潜り抜けた。」

長老B 「武勇を持ち、英知を持ち、」

長老C 「そして、良き心を持つものよ。」

長老A 「お前は、“偉大なる方“様に会う資格のある者だ。」

GM そういうと、長老は道を明ける。その先の道は何度か折り曲がりながら、山頂の神殿のような館に続いている。

ジン どういう事?

ハークス 最初の転移からずっとそっちの世界の中って事か。

GM 長老はニコニコ笑いながら道を明けてるよ。

パリス ま、いいさ。いけるならいけるって事で。

GM 君達は山道を進み、神殿の前に着きました。神殿の前には一人の巨人が立っており、君達が来るのを待っていた。

巨人 「よくぞまいられた外の世界の者たちよ。汝らは試練を潜り抜けた勇者なれば、神殿に立ち入る資格がある。さあ、まいられよ。」

ハークス あんたが優しき巨人?

巨人 「否。我はドゥーデントの守人の一人『地を裂く剣』」

パリス おお、あの有名人。

ジン ああ、あの小説に出ていた。

ハークス 優しき巨人に会いたい。取りついでもらえないか。

地を割く剣 「…わかっている。客人よ。しかし、だからといって、お前たちの望みがかなうとは思わぬように。」

ハークス 実は嫌われてる?

パリス 
まあ、数日前まで侵入者Aだったからな。

GM では、君たちは神殿の奥へと案内されます。神殿の最深部の荘厳な広間に、トーガを纏った白い髭の巨人が鎮座している。天井から差し込む光はその巨人を照らし、荘厳にして悠然、今まで見たモンスターとは明らかに格の違う神のごとき威厳を放っている。

ジン 
う〜ん。今まで見たモンスターの最強がレオニード(ML15)だからねぇ。(笑)

GM 
それでも”格”という意味合いでは圧倒的だね。

パリス さて、優しき巨人よ。頼みがあって来た。

優しき巨人 「…」

GM 優しき巨人の目がスッとひらく。君達は、その瞳のあまりの深さに心の奥底まで見透かされた気がした。

ジン なんかGMの描写に力が入っているよ。

GM 小説を穴が開くほど読んだからな。公式に概出のキャラだ。おいそれと扱うわけにはいかん。さて、優しき巨人は君たち一人一人をゆっくり視界におさめ、最後に“地を裂く巨人”に視線を向ける。

優しき巨人 
「“地を裂く剣”よ…」

一同 …

優しき巨人 
「…メシはまだかいのぅ」

一同 …は?

(一同爆笑)

パリス 
やっちまったあああああああ!!

ハークス 
GィィィィィィィィMゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!

ジン 
「おいそれと扱うわけには〜」とかいった直後に…

地を裂く巨人 「優しき巨人さっき食べたばかりですよ。」

GM と、宮殿の横の通路から、半透明で単眼の巨人がひょっこり顔を出す。その横にはフライパンがふよふよ浮かんでいる。

単眼の巨人 
「お〜い。“地を裂く剣“。調味料って何処にしまったんだ?仕上げの味付けがこれでは出来んぞ」

地を裂く剣 「“堕ちた巨人”。そう何度も食事をさせては体調管理が…」

堕ちた巨人 
「いいじゃないか。食いたいとき食えるのは幸せなことなんだぞ。」

(爆笑継続中)

ハークス 
何だ、このアットホーム的空間は!?

パリス 
なにおまえは、こんな所で家族団欒してるんだァァァァァ!!!!

GM と言うところで次回へ続く。



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