SWリプレイ
第七話「もっとも偉大なる巨人」



キャラクター紹介
ハークス  高レベルのセージ/ソーサラーにして、最後まで生き残るタフな男
ジン  すでに実力は一国の最高司祭級にまでなった回復役。今回は機転で戦闘回避!?
ウィン  安定ダメージ、安定回避と死角のない安定した戦士。でも生命力が低いのが難点。
パリス  大ダメージを出したり出さなかったりと、安定性皆無な戦士(本当はシーフです)

このセッションに登場する公式キャラクターの性格および、設定はマスターの妄想が生み出したフィクションです。公式のキャラクターの真実とはまったく関係ありません(超重要)。

GM では、前回の経験点1550点をあげよう。各自レベルアップをお願いします。

パリス シーフ技能7レベル〜。。再び追いついた。

ウィン フッ。またすぐ抜くさ〜。

GM 何の競争だ。(笑)

ジン プリースト技能7レベルで〜す。

ハークス そうか、もう7レベルか。もう高司祭級の神官なんだな。

ジン えっへん。敬うがいい。

ハークス (即答)とてもそうには見えん。

(一同笑)



GM さて、君達は恐妻家の雲の巨人を探す為、ドゥーデントの主“優しき巨人”の宮殿へ向かい、見事試練の洞窟を突破しました。

ハークス 
まあ、突破はしたな。

パリス 至極まっとうにな。(笑)

GM そして、対に君達は、神話次代から生きる上位巨人。神話に語られるエンシェントドラゴンに並ぶ古代種エンシェントジャイアントに謁見したのである

ジン 
そして、当の巨人はボケていました。ちゃんちゃん♪(笑)

ハークス さて、とりあえず弁明を聞こうか。

GM え!?なにを言ってるんです。ちゃんと原作にある伏線を使用してるんですよ!!

ハークス ねえよ!!原作にもボケ老人になっているなんて伏線!!

GM 
(小説『自由人の嘆き』をみせて)ここを読んで見たまえ、優しき巨人本人も「覚えておらんのじゃ」と自分の曖昧さを認めている。(自信満々に)そう、これは兆候!!

(一同爆笑)

ハークス 
そんな訳ねえだろおおおおおおおおお!!!!

GM まあ、君らが落胆していると、半透明の単眼巨人がふわふわ浮遊して近づいてくるよ?

幽霊の単眼巨人 「その姿は外の住人か?試練を潜り抜けるとは、よほどの用があると見える。」

ハークス あんた誰?・・・って、単眼だからアレだと分かっているけど聞いてしまわねばならないだろうなぁ

GM ロールプレイロールプレイ(笑)

幽霊の単眼巨人 「私は“堕ちた巨人”。まあ、肉体は失っているがね。フム。何か込み入った事情があるようだな…」

GM と、幽霊の一つしかない目が君達を写す。一瞬、なにか不思議な力が君達の中を駆け巡ります。すると、納得したように“堕ちた巨人”はうなずき、次に苦笑いをして君達に謝る。

堕ちた巨人「いや〜。すまん。うちの身内が迷惑をかける。」

ジン わかるの?

堕ちた巨人「まあ、心を読む程度は造作もない。」

ハークス ずいぶんフレンドリーだな。

堕ちた巨人「うむ、君たち外の人間には借りもあるのでな。」

ハークス 借り?

堕ちた巨人
「極めて個人的な話になるのだが、結構前に自叙伝を書いていた事がある。」

ハークス は?

堕ちた巨人
「優しき巨人の事もあるんで、ボケ対策に創作活動をと思ってはじめたのだがついのめりこんでな。」

パリス それで?

堕ちた巨人
「のめりこんだ結果、現実と空想の区別がつかなくなってな。あはははははは」

ハークス 
「あははは」じゃねえええええええええ!!!

パリス 
貴様はどこの中学生だあああ!!!!

(一同大爆笑)

堕ちた巨人
「そのまま妄想に取り付かれて営利誘拐したら、救出に来た外の人間と衝突してな。肉体失うわシェイドを喰らうわで、もう大変だったよ。あはははは」

ハークス 
だから、「あははは」じゃねえだろおおおお!!!

パリス シェイド喰らったりして消滅しなかったのか?

堕ちた巨人「私もかつては神と戦った巨人。いくら大魔法で疲弊したとしても、人間の呼び出す精霊の一匹や二匹問題ではない。まあ、精神に打撃を与えられたせいで正気に戻れたのは怪我の功名。やっちまったものはしょうがないと、そのまま倒されたことにして隠れたわけだ。」

ハークス 
(疲れたように)か、軽い…

堕ちた巨人 「いくら神のごとき巨人でも、過去を変えることはできないからな。まあ、問題解決万事めでたしめでたしということで。」

パリス めでたくねえだろ。肉体なくなってるんだぞ。

堕ちた巨人 「なあに、肉体なんて時代を映す衣服でしかないさ。転生するなり新しく作るなり出来ないわけじゃない。とはいえ、あの夫婦はまだ円満にいってないのか。500年も何やってるんだか。」

パリス 
500年執筆活動で自我失ったヤツの台詞じゃねえよ。

堕ちた巨人 
「おお、こりゃ一本とられたわ。あははははは。」

ハークス …まあ、もう一人のほうが大丈夫ならそれでいいんだけどさ。その巨人夫婦を何とかしてくれないかね?

堕ちた巨人 「ううむ。かなえてやりたいのだが・・・」

ハークス 何か問題でも?

堕ちた巨人 「見てのとおり私は肉体を失っている。さすがにこの格好で部下の前に出るのはな。」

ジン 自業自得じゃん。

堕ちた巨人 「そうなんだが、私はドゥーデントでは神と同格に扱われているのだよ。神様がよそから来た人間に肉体を破壊された。とばれると一部の過激なやつが「人間に復讐だ〜」とか言いはじめかねんのだ。そうでなくても“地を裂く剣“の集落が襲われたばかりだからな。」

ハークス うわ。無駄足かよ。

堕ちた巨人 「まあまて。お前たちにこの島を自由に歩く権利を与えるくらいは私にも出来る。その指輪を『疾風を駈ける者』に渡せば、問題は解決するんだろう。」

ハークス 「恐怖の婦人に『泥棒ネコは何処!?』とか怒られかねないんだが」

堕ちた巨人 
「それは当人同士の問題。まあ、あの壮絶な大恋愛の末に一緒になった二人だ500年や1000年でさめるものでもあるまい。」

ウィン 
そうなの?

GM 
浮気性の主人公と電撃ビリビリヒロイン。王道を進めば大恋愛しかないだろ。鬼ごっことか。(笑)

パリス 
また古い話を・・・

ハークス で、その旦那のほうが何処にいるか分からないの?

堕ちた巨人 「うん…(遠い目をする)…おや?ドゥーデントにいないぞ」

パリス ここまで来て無駄足かよ!?

堕ちた巨人 「まてまて、守護者はこのドゥーデントから出るなど考えられん。近くにいるはずだ…それは分かる。この気配をたどって…むむ」

ジン どこ?

堕ちた巨人 「あれ?何でこんなところに?」

ジン いたの?

堕ちた巨人 「うむ。いるにはいるんだが。」

一同 ???

堕ちた巨人 「私の作った異世界にいる。」

ハークス は?

堕ちた巨人 
「私も神の端くれ、自分の世界をもっていてな。その名も『滅びの迷宮』!!」

パリス 
それぜんぜん作る気ないじゃん(笑)

(一同笑)

堕ちた巨人 
「おかしいなぁ。命名したときはかっこいいと思ったんだよ。まあ、箱庭みたいな物だが、好き勝手できるので作っていたのだが、なぜ私の個人的な空間に
奴が逃げ込んでいるんだ?」

ハークス 個人的な空間と言うにはスケールでかいぞ。

堕ちた巨人 
「ま、神みたいなものだし」

パリス その存在意義は激しくスケールが狭いぞ。

堕ちた巨人 
「だって趣味だし。」

ハークス 
こいつ反省してないよ。(笑)

堕ちた巨人 「しかし、あの世界は封じてある。いくら守護者でも入る事は出来んぞ…む!?」

GM と、堕ちた巨人の眉間にしわが寄る。

堕ちた巨人 「遮断されている…何だ?『疾風を駈ける者』ではない・・・」

ジン どうしたの?

堕ちた巨人 「何者かに邪魔されて中が見えん。」

ハークス 神ごとき巨人にそんな事できる奴がいるのかよ。

堕ちた巨人 「もちろん正面きってやりあえるならそんな事はないのだが、異世界にある我が箱庭は、不安定な存在なんだ。無理をすると箱庭自体が消滅してしまう。」

ハークス つまり、おれ達が直接行って返して来いと。

堕ちた巨人 「話が早いな」

ハークス 話の筋を読めばそうなるわな。

ジン なんか報酬とかないの?

GM お前さん。神様クラスの存在に報酬交渉ですか(笑)

ジン ボクが信じているのはラーダ神です。(笑)

堕ちた巨人 「しかし、見てのとおり、私は何も持っていないし、ここにあるのは”優しい巨人”の物だからな・・・仕方ない…万物の始祖。定まらぬ韻をくみし言の葉よ…」

GM と堕ちた巨人が君達には理解できない言葉で詠唱を始める。すると、堕ちた巨人の頭上に、4つの光の玉が現れる。堕ちた巨人が手を伸ばすと、4つの光はそれぞれ君達の持つ武具へと吸い込まれる。すると、吸い込んだ武具がうっすらと光を放ち始める。

パリス 
おおう。これでオレも魔法の武器を!?

GM 
おめでとう。その通り。

ウィン 
(片手を上げてアピールしつつ、歓喜の声で)ハイハイハイハイハイ!!!!魔法のプレートメイルゥゥゥゥゥ!!!

(一同笑)

GM 
うむ、もちろんプレートメイルには魔力が付与されたぞ。

ジン 正真正銘魔法の板金鎧だ。(笑)

GM うむ。まずパリスのバスタードソードが+1になります。また打撃力に+5のボーナスが与えられます。

パリス 攻撃+1。打撃力+5。追加ダメージ+1のバスタードソードだね。クリティカルは?

GM クリティカル値は10のままです。そんな物騒な物は渡しません(笑)。さて、ウィンの鎧も+1です。回避のペナルティが相殺されて、防御力+5されます。

ウィン 
うんうん。

ジン ホントに嬉しそうだ。(笑)

GM ダメージ減少も1点増加します。が、残念な事にウィンが現在装備する物理ダメージを1点減らす『防護の指輪』と効果が重複しません。

ウィン え〜。

GM アンタの鎧にまで手がつけられなくなっては困ります。

堕ちた巨人 「すまないな。カストゥールの魔法使いがかけた魔法とは相性が悪くてな。こういった事は“優しい巨人”の方が得意なんだよ。」

GM と言い訳します。とはいえ、回避ペナルティーは相殺されて±0だし。防御点+5は有効だよ。

ハークス 防護の指輪を誰かに渡せばいいだろう。

ウィン ふむふむ。じゃ『防護の指輪』はパリスに渡そう。

パリス はいはい。これで攻撃力と防御力、共に強化されました。

GM では、次にハークスのメイジスタッフも強化されます。とはいえ、攻撃力/打撃力などにボーナスはありません。ソーサラー魔法を唱える際、魔法の必要精神力を1レベル高い術者として計算してください。

ハークス つまり、6レベルソーサラーとして魔法を使えるの?

GM 魔力は増えません。魔法も増えません。必要精神力が少なくてすむというだけです。当然、0以下になることもありません。6レベルソーサラーと同じ消費量で自分が覚えている5レベルまでのソーサラー魔法が使えるだけ。

ハ−クス ふむふむ。とはいえ使い魔の精神力をと合わせて魔法がさらにコストよく使えるのか…

GM 洒落にならんな。

ジン で、ボクは?

GM 
武器と鎧のどちらかを+1にしていいよ。

ジン 
何でボクだけおざなり!?(笑)

(一同笑)

GM 色々考えたんだが、どう考えても、神と敵対した巨人がプリースト技能に恩恵のある品を作成できっこないと言う結論に至ったのだよ。

ジン むう。仕方ない鎧にしておくか。

パリス 
気がついたんだが、ウィンの板金鎧って、ドワーフの最高ランクの熟練者が精魂込めて作り、神話時代から生きる巨人が魔力を与えた板金鎧だよな。そう考えると伝説級の武具に思えてくる。(笑)

(一同笑)

ジン 
ホントだ。なんか、もうラストダンジョンで着ていても何の遜色もない。(笑)

ウィン 
フフフフフ。エルフ族最強の重戦士への道を着実に進んでいるね。(笑)

ハークス 
既に、ブッチギリでゴールしてる気がしないでもないがな。(笑)

パリス 
いや、どちらかというと競う相手もいない上、終わりもない一人ゲーム(笑)



パリス で、その箱庭ってどうなってるんだ?

堕ちた巨人 「こっちの妨害をしたということは、箱庭の管理室にいるはずだ。正しい道順は教えるから、奥へ向かってくれ。」

パリス 作成者がいるから楽勝だな。

堕ちた巨人 「『滅びの迷宮』はもうひとつの世界だ。創世神話を元に精霊力のバランスを取った物質界と同じような世界だ。そこでは、風が吹き、水が流れ、大地には緑が生い茂り、
炎が吹き荒れ、吹雪が荒れ狂う。

ハークス 
なんか、後半いきなり物騒になったぞ。

堕ちた巨人 
「いろんなシチュエーションを身近に体験」

ジン 
危険なアトラクションの上演はやめてください(笑)

堕ちた巨人 「バランスを取っているのが、各精霊の部屋に設置した祭壇に安置された宝珠だ。そして、この宝珠が全部屋からはずされた時、つまり、すべてが暴走しているが故にバランスの取れた状態になることで管理室への扉が開く。」

パリス 何で、そんな物騒な設定にしたんだよ。

堕ちた巨人 
「世界の始まりは混沌。すなわち、すべてが暴走する世界。カオスのるつぼ。それこそ世界を管理するにふさわしい状態であろう!!!」

ウィン 
(しばし考えて)・・・つまり趣味?

堕ちた巨人 
「困難で難解な作業というのはテンションが重要になります。おもにモチベーション的な意味で。」

ハークス 
モチベーションで世界をリセットするなあああああ!!!



堕ちた巨人 「ぶっちゃけ、迷宮内の構造は中に入るとまず火、水、風、土、の四大元素の部屋へ通じる十字路にでる。そして、四大元素の部屋から二本の通路が延びており、光、闇、氷、植物のどれか二つの部屋につながっている。火と風の部屋から光の部屋へ。風と水の部屋から氷の部屋へ、水と土の部屋から植物の部屋へ、土と火の部屋から闇の部屋へつながっているのだ。」

パリス 正方形の角を部屋と見て、正方形を囲むようにひし形を描けばいいのか。簡単な迷宮だな。

GM なおスーパーファミコンのゲームを参照にしていますが、内容に関しては変更されています。

ハークス 敵は?

堕ちた巨人 「いない」

ハークス え!?

堕ちた巨人 「うむ。前に外から来た人間を罠にはめて箱庭におびき寄せたんだよ。そしたら、全部突破されて宝とか部屋を守っていたモンスターは全滅してるんだ。補充してないからねぇ。」

(一同笑)

堕ちた巨人 「だから、もし雲の巨人が自分の部下連れていたりしたら、できれば殺さないでやってほしい。そうでなくても人口減ってるから。」

パリス 無茶な要求だな。オレのクリティカルは本人にも制御不能だぞ。(笑)

堕ちた巨人 「まあ、止めを刺すとかしないでくれって事だ。」

パリス ま、それくらいならいいけどね。

GM さて、君達の用意が済むと、奥に案内する。

堕ちた巨人 「この魔方陣を少し修正して、箱庭への回廊にしよう。」

GM 
と、堕ちた巨人が手をかざすと、魔方陣は怪しく赤く輝きだす。

ジン 
怪しく?

GM 
怪しく(笑)

ジン 
なんか怪しいんだけど(笑)

堕ちた巨人 
「失礼な、この色合いは趣味だ!!」

ジン
 趣味なんだ。(笑)

ハークス 
いいんだよ。こいつは自叙伝でも自分の事を『悪の帝王』とか、そういう二つ名を臆面もなくつけるような奴なんだから。

堕ちた巨人 
「なにぃ!!見たのか!?」

(一同笑)

パリス 
後は伝説の勇者が出てくるだけだな(笑)

ウィン 
私?

パリス 
違うよ。なにに反応してるんだ。(笑)

ウィン 
ほら、さっき伝説級の魔法の鎧を手に入れたから。このままラストバトル(笑)

堕ちた巨人 
「エルフの勇者…いいねぇ」

ハークス 
よくねええええええ!!!!!

(一同爆笑)

ジン 
食いついた(笑)

堕ちた巨人 
「ほら、自分の力をわけた鎧を着た勇者と戦うなんて、何かドラマを感じないか?」

ハークス 
感じねえよ!感じるとしたら世界の終末の足音だけだよ。(笑)

堕ちた巨人 
「ああ、そうか。伝説にある世界を終末に導く巨人。アレは私だったんだ。」

パリス 
また妄想と現実の区別がつかなくなってるうううう!!!

ハークス 
こいつ。ギャグで世界滅ぼそうとしてるぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!

(一同爆笑)

GM まあ、GM的にフォローすると、精神体になっている為、考えた事が存在にそのまま影響される大変不安定な状況になのだ。

ハークス フォローしきれてないよ。(笑)



GM 君たちが魔法陣に乗ると、かすかな浮遊感と共に移動します。
そして君たちは吹雪の中に投げ出される。

パリス はあ!?

ハークス 
あの巨人敵なんじゃねえかあああああ!!!!!

GM 周囲は凍て付く吹雪。視界は5mも効かず。正直目を開けることすら難しい。腰まで雪に埋もれるような深さだ。こんな所で戦闘になったらペナルティーー4は確定だね。

ジン 
<コールドプロテクティブサークル>「10」発動

GM
 …は?

ジン …説明しよう、<コールドプロテクティブサークル>は、異常な2点分の冷気を遮断する神の奇跡。だいたい5レベルくらいの奇跡魔法なのだ。多分吹雪の視界遮断くらいは防いでくれるんじゃないかな?

GM (気を取り直して)…ふ、ふ〜ん。ま、まァ、それでも腰まで埋まっているので−2のペナルティーだ。おっと、そんな事をしていると、
吹雪の中から氷の精霊が襲い掛かってくる。おそらく、精霊力の暴走で狂った精霊になっているのだろう。

ジン 
…(ルールブックの111ページ参照)『また、この魔法の範囲内には、氷の精霊であるフラウは入ろうとしません』

GM (元気がなくなる)…氷の精霊は遠巻きに見てる。

(一同笑)

ハークス んじゃ、障害もないことだし。先に進もう。この先ってどうなってるんだっけ?

GM (気を取り直して)うむ。氷の部屋から中央へ行くには、二つのルートがある。「風の部屋」と「炎の部屋」だ。

ハークス 
んじゃ、「炎の部屋」だな。この調子ならサラマンダーがでるだろう。なら<ヒートプロテクティブサークル>で戦闘回避だ。どうせ精霊なんて戦う意味すらないからな。

GM …


***「炎の部屋」については割愛させていただきます***


GM 君たちが炎の部屋から出ると、床のが赤い色のタイルで舗装された一本道が続いている。その道は、やがて十字路に行き着いた。道は十字路で白、青、赤、茶色のタイルに分かれており、4本の通路の中央に、魔方陣が浮かび上がっている。

ジン これが、堕ちた巨人のいっていた管理室への道かな?

ハークス (マップ)を書きながら、それだけ?

GM いえ、その魔方陣の横には、巨大な人が他の物体が二体立っています。前に出会ったことがわかるので知っていますが、フレッシュゴーレムです。ゴーレムは物も言わずに動き出します。

ハークス フレッシュゴーレム?

GM うむ。7レベルモンスターだ。第二部第一話で戦ったことあるよね。

ハークス ドゥーデントの巨人じゃないのか。



7レベルモンスターの「フレッシュゴーレム」ですが、7レベルファイター二人(?)が魔法の武具で固められていると、手も足も出ません。あっさり撃退します。
思えば強くなった物だ・・・

7―1 「まるで少年漫画の再生敵キャラのように」



パリス 何でゴーレムなんだ?

ハークス 堕ちた巨人はモンスターを補充していないといっている。しかもゴーレムは古代王国の技術だ。何でこんなところにいるんだ?

ウィン ま、奥に行けばわかるんじゃない。

ハークス そうだな。それじゃ魔方陣に入って浮気な旦那を探しますか。

GM 魔方陣から転移すると、大きな部屋にでます。天井は恐ろしく高く作られており、奥行きは光が届かないほど広い。左右の幅は10mほど、その両側にパルテノン神殿にあるような、太く高い柱が天井を支えている。そこで気がつくのだが、どうやら、ここは部屋ではなく大きな通路なのではないだろうかと思った。

ハークス なんか、GMの描写に力が入っている。

パリス 
さっきまでの、上の迷宮でのぞんざいな描写がうそのようだ。

ジン 
どうみてもこの世界のメインはさっきまでの世界です

GM 巨大なお世話です。通路には動くものも、余計な装飾もなく、無機質に見えますが、それを補うような荘厳さが君たちを包みます。長い通路を進むと奥に金で縁取られた漆黒の扉があらわれる。扉は銀で精巧な細工を施されている。周りの無機質差の中でその扉がとても重要であることが見て取れた。

ウィン ラスボスっぽいね。

ハークス 何と戦う気だ。(笑)

パリス 妻の折檻が怖くてダダをこねるダメ亭主だろ。

ハークス その展開がありそうな所がすごいヤダ。(笑)

GM そして、扉の前に巨大な人影がある。

パリス ダメ亭主か?

GM いや、巨人くらいの体格をしているが、巨人ではない。体中がつぎはぎで、いびつな姿になっている。明らかに意思ある生き物ではない。

ハークス 巨人のフレッシュゴーレム?

GM そのように見えるけど、明らかに人形を取るのに失敗している。右腕は方から存在しておらず、左腕は無数のつぎはぎで、明らかに元の大きさをとどめておらず、地面に届くほど巨大で長くイビツなっている。また、全体的に左足と右足の長さが違うせいで体全体が斜めで、それを補うように、左腕が継ぎ足されてようやく地面を支えている。頭も3分の1ほどなくしており、かろうじて右目と鼻と口だけが残っているような状態だ。

ジン なんか、けったいな姿をしているね。

パリス ゴーレムに間違いはないの?アンデットじゃなくて。

GM シャーマン技能をもっているパリスとウィンならわかるけど、アンデットではないようだね。ちなみに、バイオハザードとかSIRENを参考に作ってみました。

ハークス 作るなそんな気持ち悪いもの。しかし、なんでゴーレムなんかがここにいるんだ?特に”疾風を駆ける者”って古代語魔法に堪能とかってないよね。

GM すくなくとも、そういう話は聞いてないね。

パリス まあ、いいや。どうで襲ってくるんだろ。

GM  もちろん。



打撃力20という怪力を持つオリジナルモンスター「ジャイアントフレッシュゴーレム」ですが、不良品ということでいびつに作っています。そのけっか、前衛二人の集中攻撃で、特に見せ場もなく撃破されてしまいます。
7―2 「大味なボス的」



GM さて、意味たちがゴーレムを倒すと、通路に笑い声が響く。声の元を探すと、先ほどまでゴーレムのいた扉の前に全身に刺青をした蛮族が立っている。

蛮族 「くっくっく。よくここまで来れたな。
不死王の力か。さすがと言っておこう。」

ハークス 
(本気で意外そうに)フシオウ?だれ?

蛮族 「不死王本人は不在か。この世界後と消される危険を避けたということか。なるほど」

パリス 
フシオウ…ああ、ノーライフキングか。

ハークス 
あああ!!

(一同笑)

ジン 
堕ちた巨人の名前かとおもってた(笑)

ウィン ??

GM 
忘れるなあああ。レオニードだよ。レオニード。

ウィン 
ああ!!そうだ、あの人ノーライフキングだったね。闘技場で戦ったミノタウロスとか、この前戦った英雄の名前かと思ってた。(笑)

パリス 
何でお前の発想は1話で消えたENEMYオンリーなんだよ。

ウィン 
戦い屠った相手を魂に刻むのが戦士の心得。

GM 
普通にNPCを記憶しろおおおお!!!

(一同爆笑)


****一時中断でテンションをシリアスモードへ****


蛮族 「だが、準備は完了した。もはや、
ノーライフキングなど恐れるに足らぬ。物質界最高の存在となったのだ!!」

ジン 
フシオウじゃなくなってる!!!

パリス 
ブッ!!

(一同爆笑)


****もういいや、このノリでいいよね****


蛮族 「貴様らの首を不死王に送りつけてくれるわ。」

パリス 多分、いろいろセリフはしょってるぞ。(笑)

GM (内心:ま、戦闘後にネタばらしでもいいか)うるさいやい。



と、いうわけで謎の蛮族との対戦です。本当はさっきのジャイアントゴーレムがボス戦で、この蛮族とはイベント戦闘の予定だったのですが、前戦闘のふがいなさのせいで、どう見てもこちらがBOSSです。
とはいえ、魔剣を召還した蛮族と6Rにわたり、好勝負を続けます。
7―3 「魔剣の使い手」



GM 蛮族はにやりと笑うとゆっくりと倒れます。

ウィン 
魔剣!!

GM 
落ち着け。ウィンが魔剣に手を伸ばすと、蛮族の体が変わる。

ハークス 持ち主を変身させる特殊な魔剣?

ウィン 
(大興奮)特殊な魔剣!!

ジン 
そこはテンション上げちゃいけないところだよ。(笑)

ウィン 
(葛藤)…そうだね。エルフの誇りを忘れちゃいけないね。

パリス 
(小声)種族の誇りがあったのか…

GM お願い。変身といた姿を説明させて。(笑)

(一同笑)

ハークス どうぞどうぞ。(笑)

GM 人型の怪物です。赤銅色の肌に、長い尻尾が力なく巻きついています。

ジン 誰?

GM 魔神のレパルドだよ。第二部第一話の最後の方に出てきたろ。

ハークス …ああ、いたな。指輪をよこせといってきたやつ。魔神将だっけ?

GM …上位魔神です。

ハークス で?何でこいつがこんな所で蛮族やって、しかも自殺してるんだ?

ウィン 
目覚めたとか?

パリス 
何に!?

GM 死者は黙して語らず。

ハークス たしか、テレポートとか高位の古代語魔法も使えたな。この箱庭をコントロールしていたのはこいつか?

ジン まあ、この先に“疾風を駈ける者”がいる事は確かなんだし。先に進もうよ。

パリス だな。扉を開けよう。

GM 扉は見た目に反して軽く。簡単に開きます。扉が開くとむせ返るような血の匂いが流れ込んできました。扉の向こうは、大きな部屋になっており。部屋の中は地獄絵図のようです。部屋中に散らばった人体のパーツと骨、血、肉、臓物などが無造作に放置され、積み上げられています。

パリス わお、スプラッター。




部屋の中央はきれいにどけられており、そこに、二つの巨大な魔方陣が書かれています。魔方陣は、まだ稼動しているかのように光を放っている。片方の魔方陣は、巨人が横たえられているが、その体は無残なもので、四肢はもとより内臓や頭部の一部を解体されており明らかに死んでいる。ただ、魔方陣を犯すほど広がり続ける血が、この巨人がつい先ほどまでいきていたことを物語っていた。


そして、もう一つの魔方陣には、もう一人の巨人がいる。その巨人はちょうど今、立ち上がる所だった。
トーガをまとい、長い髪を後ろにたらした巨人はゆっくりと振り返る。


単眼の


「落ちた巨人」が君たちを見下ろす。





GM 落ちた巨人は君たちを見るとその顔を醜くゆがめた。

落ちた巨人? 「これが神代の体。神殺しの竜に匹敵する最高の肉体だ。すばらしいぞ。本当にすばらしい。最高だ。はははははは。」

GM と、魔神レパルドの声で笑います。

ハークス …フレッシュゴーレムか。

パリス あ〜。さっきゴーレムのはそのあまりパーツの流用品。

ジン ゴーレムならば意識ないんじゃないの?

ハークス なんか、秘密の儀式とかしてるんじゃないの?知らんけど。

GM (内心:本当は憑依してるんだけどね)

落ちた巨人? 「どれ、その力を試してみるとしよう。お前たちでな<フォースエクスプロージョン>!!」

GM というわけで、魔法抵抗してくれ。

パリス いきなりかよ。抵抗値は?

GM 
(ダイスを振って)21

パリス 
は?

GM 
にじゅういち。

(一同笑)

一同 
むちゃいうなああああ!!!

GM はっはっはっはっは。ソードワールドSFC2ならこのくらい普通だぞ。

パリス 『15』

ウィン 『17』

ハークス 『16』

ジン おお、「11」の『21』

GM 残念。では、抵抗失敗で抵抗失敗のダメージは20点。抵抗成功なら15点ダメージだ。

パリス うをおお。瀕死。

ハークス まだ生きてるぞ〜

ジン すぐ皆に、<キュアウーンズ>かけなきゃ。

ウィン 
あ、死んだ。

(一同爆笑)

ハークス 
何で魔法使い生きてるのに戦士が落ちてるんだああああ!!!

ジン さっき負傷した分は全部直したと思うけど。

ウィン 
いやいや。元の生命力が11で冒険者レベルが7だから、どう転んでも死ぬ。(笑)

パリス オレ達エルフの生命力を甘く見てたわ。(笑)

GM まあ、一応生死判定しておいてね。まあ、1ゾロじゃなきゃ死なないと思うけど。

ウィン はいはい・・・「7」で生きてるね。気絶。

GM さて、落ちた巨人レパルドの魔法で部屋の中はひどい有様です。床に散らばったパーツは粉砕され壁や床に大きなひび割れが出来ます。

巨人レパルド 「ははははは。肉体が魔力を増強してくれる。すばらしい。」

GM と、歓喜していると、部屋が大きく揺れ始めます。

巨人レパルド 「力が強すぎたか。まあいい、この箱庭はもう用済みだ…。そうだな。死ぬまで永遠に混沌の海を漂うというのも面白い。」

GM というと、ささやくような詠唱とともに巨人レパルドの体は消えます。と、同時に部屋のゆれはますますひどくなります。

ハークス げ?箱庭崩壊の予兆か。

ウィン とりあえず、回復して〜

ジン はいはい<キュアウーンズ>。

GM 君たちが回復していると、今度は半透明な落ちた巨人が現れます。

落ちた巨人(本物) 「おいおい。なにがあった。箱庭が崩壊しかけてるじゃないか。」

ハークス 自分で来れるのならば、おれ達意味ないじゃん。

落ちた巨人(本物) 
「いやいや、もう、『滅びの迷宮』を持ち直す事は出来ん。崩壊が少し早くなるだけの事だから、無理をして助けに来たのだ。」

GM 部屋のゆれは大地震と思えるほど大きくなってきます。

ハークス まあ、いいや。早く助けてくれ。

落ちた巨人(本物) 「もちろんだ。行くぞ。<テレポート>」

GM …と言うところで、今回のセッションは終了。次回が本当にラストセッション(予定)です。

パリス 長かったな〜

ハークス 次のセッションまでの期間がな。

GM まあ次の期間も長いががんばろう。

一同 おい(笑)

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