キャラクター紹介 | |
ハークス | セージにしてソーサラーのツッコミ担当その1。ある意味、このパーティーのリーダーでもある。 |
ジン | ラーダの高司祭にして、パーティの回復担当。 |
ウィン | 至上まれに見るエルフの重戦士。ある意味トラブルメイカーだが、最もブレなかったキャラ。 |
パリス | 戦闘能力だけを追求したシーフ。最後ノセッションの割りに、シーフ判定をしなかったりする。 |
GM まず、前回の経験点を上げましょう。1583点です。今回がラストになるので、経験点を余らせる必要は余りありません。好みの問題だけどね。
ハークス うむ。セージを6レベルにします。冒険者レベルアップ
パリス 1500点でレンジャーを3レベルに。
ジン 同じく、セージを3レベルにします。
ウィン ふふふふふふ。生命力を1点あげる。これで12になった。生命力抵抗も上がる。
GM みんな、いい感じに使い切ってるね。では、はじめますか〜。
GM "疾風を駆けるもの"を探してドゥーデントに来た一行は、"落ちた巨人(幽霊)"の助けを借り"疾風を駆けるもの"の逃げ込んだ箱庭『滅びの迷宮』へ向かった。しかし、そこでは上位魔神レパルドの計画により、作成された"落ちた巨人"の遺体を使ったフレッシュゴーレムの材料にされてします。
さらにレパルドを倒したものの、霊体となったレパルドは自作のフレッシュゴーレムに憑依してしまう。最も古い巨人の体を持つ上位魔神レパルドとなり、一撃でパーティーを半壊させると、巨大な力を示して消えてしまう。
ウィン 確か魔法で一撃死した記憶が…
ハークス 魔法はなぁ。どうしたらいいかな〜。
パリス <バルキリーブレッシング>でもあればいいけど、このパーティーに精霊使いはいないしな。
ハークス エルフはいるけどな(笑)
GM さて、君たちが話していると、"落ちた巨人(幽霊)"が近づいてくる。
落ちた巨人(幽霊) 「今、君たちの心を読んだのだが、大変なことになっているな。」
ハークス 他人事じゃないだろ。お前の体なんだぞ。
落ちた巨人(幽霊) 「死んだ体だ。未練はない。とはいえ、このままですむはずもない。ちょっと来てくれ。」
GM というと、君たちを宮殿の奥へと誘う。
※ ちなみに、我が家のように振舞っていますが、ここは"優しき巨人"の宮殿です。
GM 宮殿の奥には台座があり、そこに水晶球がおかれている。
落ちた巨人(幽霊) 「これは遠見の水晶球でな。ドゥーデント半島の事ならある程度わかる」
GM 落ちた巨人が手をかざすと、水晶の中に映像が浮かび上がってくる。
落ちた巨人(レパルド) 「いまこそ戦いの時。わが同胞よ。わが僕よ。武器を取れ!!」
GM 落ちた巨人の声に巨人も蛮族も大きな歓声を上げます。
ハークス あちゃー
パリス こんな事していいの?
落ちた巨人(霊体) 「いいわけがない。が、われらにはその権限がある。太古より、そんな許可は出したことはないがな。我等の時代は神話とともにはるかかなた。今は、静かに、穏やかに暮らす事が、古の種族の宿命なのだ。滅びるにしても、興るにしてもな。」
GM と、少しさびしそうにいいます。
GM そのまま、水晶の映像は次の映像を映し出します。武器を持った軍勢の前に、一人の女巨人が進み出ます。
女巨人 「落ちた巨人よ。我が夫は死にました。何故です!?」
ハークス 何でそれを知ってるの?
落ちた巨人(霊体) 「あの指輪にはその能力がある。相手の身体状態を伝えるなんて造作もない」
ハークス 余計な機能付けるなよ。
ジン いや、結婚指輪としては重要な必須機能だと思うよ。
パリス ああ、そうか。結婚指輪は。拘束リングだと思ったよ。(笑)
ジン それでもやっぱり必須な機能だよ。(笑)
落ちた巨人(レパルド) 「紫電の歌姫よ。お前の夫が死んだのは、外の人間に騙されたからだ。お前から隠れ、ついには外の人間に謀殺された。でなけなければ、古の巨人が死ぬわけがない。卑怯に、卑劣に外から来た狡猾な人間に殺されたのだ。」
ハークス この外から来たのって俺たちの事か?
GM (内心:レパルド的には、君たちは死んだものとなってるけどね。)その言葉に、遠見の水晶が閃光を放ちます。みると、中に移っていた"紫電の歌姫"が激しく帯電した姿を写しています。
紫電の歌姫 「…殺してやります。」
ハークス 嫉妬深い妻が夫の敵討ちって事か。どこをどうとっても平穏無事にはすまないな。
パリス (うつろに笑う)ははははは…
GM 落ちた巨人の操作する遠見の水晶には、続々と落ちた巨人の神殿にあつまる巨人や蛮族の姿がうつる。
落ちた巨人(霊体) 「…なんというか。まあ、考えられる状況でも最悪の部類だな。あはははは」
ハークス だから「あははは」じゃねえええええ!!!
パリス お前は事態をわかってるのか?
(一同笑)
落ちた巨人(霊体) 「大丈夫大丈夫。状況は理解している。まずは対策だ。」
ジン なにかあるの?
落ちた巨人(霊体) 「私か"優しき巨人"が行けば一発で終わる…まあ、どんな終わり方かは別にしてな」
(一同笑)
ハークス 片方はぼけてて、もう一人は実は殺されていて幽霊やってますって状況か…ああ、進展はするな。どうしようもない方向へ…
パリス その事実にドゥーデントが耐えられるのか。そりゃショックで戦争どころではないな(笑)
落ちた巨人(霊体) 「それはほんとに最後の最後の手段だ。さて、状況を悪化させずに、行動ができるのは君たちしかいない。」
パリス (棒読み)わ〜い。ちっともうれしくない。
ハークス こっちも、雷巨人に仇認定されていてろくでもない状況なんですが。上位悪魔に上位巨人のタッグがきたら勝てない。というか、連戦でもアウト。
落ちた巨人(霊体) 「ふむ、では上位悪魔に関しては、私が策を与えよう。状況的には"紫電の歌姫"も何とかなるかもしれん。」
ジン …なんとかなる"かも"(笑)
ウィン このGM的にはなんとかならないね(笑)
GM メタ発言はお控えください。(笑)
ハークス まあ、いい。その策というのを聞こう。
落ちた巨人(霊体) 「その上位悪魔は、私の死体を使ったゴーレムに取り付いていているという話だ。つまり、上位悪魔自体は霊体ということだ。それならば、封じることも滅ぼす方法もないわけじゃない。」
パリス ほうほう。封印の壷でもあれば封じられるか。
落ちた巨人(霊体) 「そういうことだ。神のごとき我が力をもってすれば、この世に縛られる哀れな魂など一発昇天だ。」
ハークス お前が言うな。お前が(笑)
パリス この世に縛られた哀れな魂がいうな。
(一同笑)
落ちた巨人(霊体) 「さて、この策には問題がある。直接上位悪魔と対決しなければ、効果が発動しない点だ。その為には、ゴロンデル山脈にある"竜の口"その頂上付近にある我が宮殿へ赴かねばならん。」
ウィン 巨人の軍勢を無双して(笑)
ハークス 却下(笑)
ウィン え〜
ハークス 「え〜」じゃありません。
パリス その神殿まで行く秘密の抜け道とかないの?
落ちた巨人(霊体) 「ある」
ジン あるんだ。(笑)
落ちた巨人(霊体) 「君たちが潜り抜けた試練の洞窟のように、私の神殿にも直通の回廊が存在する。だが、試練の洞窟は誰かが来たことを察知できるようになってる。残念だが、隠密潜入には使用できん。」
ハークス じゃあだめだな。
落ちた巨人(霊体) 「だが、旧試練の洞窟なら可能だ。そちらは廃棄しているから通報はない。」
ハークス 旧試練の洞窟
落ちた巨人(霊体) 「うむ。作り上げてどれほどになるか。誰一人突破することのできない試練の洞窟。その名も『死の罠の地下迷宮』!!」
パリス それはゲームが違います。
落ちた巨人(霊体) 「まあ、製作者を英霊にして随時洞窟を改造させたから、現在どういう構造になっているかわからないんだけどね。」
ジン あんた最悪だ(笑)
パリス しかも、英霊のほうはどう見ても永久幽閉刑。
落ちた巨人(霊体) 「次が神殿の裏にある崖を上るルートだ。人間では羽根でもなければあがれないと思っていたが、私を殺した来訪者はこのルートを通ってきたらしい。」
パリス ああ、あの公式の…
ハークス さらっと、おかしな単語が混ざっている気もするが。
ジン 気にしない気にしない。ファンタジーファンタジー(笑)
落ちた巨人(霊体) 「ここを行くには、底なし沼や野獣の徘徊する密林を突破する必要がある。また、密林を抜けた先の崖も大変足場が悪く危険ではあるが、おそらく見張りなどはいないだろう。」
ハークス こっちはこっちで危険だな。
落ちた巨人(霊体) 「最後のルートは正面突破」
ウィン それだ。(笑)
(一同笑)
パリス 「それだ」じゃねえよ。お前も何デスルート選択肢に入れてるんだよ。
落ちた巨人(霊体) 「まあ、突撃は冗談だが、変装して潜入するなり方法がないわけではないだろう。私が加護を与えれば、直属ということで深い場所までいけるはずだ。まあ、見破られなければだが。」
パリス ふむ。正面突破はなしにして…迷宮か。密林か。
ウィン え〜(笑)
パリス 「え〜」じゃありません。(笑)
ジン 潜入だから、板金鎧は着れないよ。明らかに文明社会の品だし。蛮族オンリーのドゥーデントでは生産できないでしょう。
ウィン そうなんだ。じゃあ、いいや。
ハークス なんか、どんどんウィンの思考が自由気ままになっていく…(笑)
ジン さて、どうしようか。冒険者としては迷宮がいいような気もするけど。
ハークス …いや、密林のほうがいいな。
パリス そうなのか?オレのレンジャー3レベルだぞ。
ハークス ああ、未熟なレンジャーのほうが、致命的なシーフの罠感知能力よりましだ。
(一同笑)
パリス 信用ないな。(笑)
ハークス 信用できる要素があったか?
パリス (胸を張って自信満々に)ないな!!今回もまったくない!(笑)
ジン …うん。密林だね。ラーダ神の直感もそう言ってるよ。(笑)
落ちた巨人(霊体) 「密林入り口までは"地を割く剣"が案内しよう。多くの巨人たちが終結しているとはいえ、ドゥーデントは危険な土地だ。上位巨人の案内なら、襲うような馬鹿はおるまい。」
地を割く剣 「私は一応"優しき巨人"の系譜なんですけどね。」
落ちた巨人(霊体) 「気にしない気にしない。緊急事態だ。さて、今日はゆっくり休んでくれ。上位悪魔を封じる秘密兵器を私のほうで作っておこう。」
GM というと、奥の人間用の一室に案内されるよ。
パリス そういえば、異空間の箱庭を抜けたばかりで回復してなかったな。
GM はいはい。一応、まともな料理なども出されるよ。さて、ゆっくり休んだ次の日です。"地を割く剣"が迎えに来ます。
地を割く剣 「さて、準備は出ているか?」
ジン 落ちた巨人は?
GM 姿を見せないね。かわりに"地を割く剣"が青い宝石がはめこまれたネックレスを差し出す。
地を割く剣 「これを"落ちた巨人"から預かった。上位悪魔と会うときには必ず身に着けておいてくれ。これ単体でも魔法の補助になるそうだが、使用しすぎると上位悪魔との対戦で力を発揮できないかもしれないから、注意して使うように。との事だ。」
GM まあ、魔法のネックレスです。中央の青い意思は魔晶石のようです。効果は、精神抵抗+4と、毎ラウンド回復する5点の魔晶石です。
ハークス 毎ラウンド5点使えるのか。さらに+4とは強いな。
パリス まあ、使用回数があるところを考えると使いすぎは危険だな。ハークスがもつのか?
ハークス いや、相手の能力を考えると、回復薬が使ったほうがいい。このパーティーは何気に生命力がネックだし、最悪毎ラウンド<キュアウーンズ>を飛ばさなきゃならないから5点あれば全員にかけられる。
ジン はいはい。じゃあ、装備しておくね。まずは精神抵抗+4だね。で、これを作った落ちた巨人は?
地を割く剣 「そのアイテムを作るために力を使い、今は休んでいます。」
ハークス ううむ。あの目立ちたがりがいないということが引っかかる…
GM さて、準備も整ったところで、出発します。そこそこの行程があり、途中さまざまな巨人や幻獣がいるのですが、上位巨人"地を割く剣"にはむかう奴もおらず。問題なく密林部まで到着します。
"落ちた巨人"の宮殿はラスボスにふさわしく崖の上に見えます。その周囲には黒雲が渦巻き時々雷光が神殿に落ちる。
パリス どうやら奥さんの方もご在宅のようです。(笑)
GM 崖の下まで深い密林で覆われています。その手前まで"地を割く剣"が送ってくれます。
地を割く剣 「私は"優しき巨人"の系譜。落ちた巨人の聖域に近づくわけにはいかない。虫のいい話であることはわかっているが、幸運を祈るぞ。」
ハークス いや、あなたはぜんぜん悪くありません。今まで出てきたNPCで一番まともなあなたは、そのままでいてください。
パリス 反省とかして性格矯正とかしないでね。お願いね。
GM ひどいな。おい(笑)
(一同笑)
GM さて、密林に入ります。木々が生い茂り空をも覆いつくすようなうっそうとした木々が連なります。<レンジャー技能>+知力ボーナスで判定してください。成功すれば安全な道を勧めます。目標値は14です。
パリス …「6」で『11』。
GM 正しい道を見失いました。
パリス もう、ここに住もうぜ。
(一同笑)
ウィン あきらめるの早すぎ。(笑)
ハークス 俺たちを巻き込んであきらめるな。GM。使い魔を空に飛ばして方向を見るとかできるかな?
GM ふむ。それならば+2のボーナスを上げましょう。ですがその前にイベントです。木々の間を縫って巨大な怪物が現れます。<モンスター知識>をしてください。
ジン 「7」の『12』
ハークス 『16』
GM ワームです。モンスターレベルは8のドラゴンの亜種です。
※このときは何も気にしなかったのですが、ワームは羽で空を飛んでおり、生息地は「険しい山地」でした。ワームという名前なので、蛇だとばっかり…
ハークス 特殊能力は特にないんだね。じゃあ、普通に攻撃するか。
一応、PCよりも1レベル高い8レベルモンスターでしたが、ウィンの最初の一撃がクリティカルして、一気に半壊。+1魔法の装備のパーティーに1レベル高い敵は雑魚でした。
8−1 「蛇はドラゴンの亜種であった…」
GM では、再び<レンジャー技能>+知力ボーナスで判定してください。目標値は15。
ハークス 増えたな。使い魔を使って方向を調べる。
パリス はいはい。+2だね。一つよくなった。「7」
GM まあ、1だろうと2だろうと足りないとだめなんだけどね。君たちは、密林を進むと周囲に、ちらほらと赤い花が現れ始める。それは、進むごとに数が増えているようだ。<セージ技能+知力ボーナス>で判定してください。目標値は『16』
ハークス 高いな…「7」で『14』にしかならないから、失敗だ。
GM ドウーデントにしかない草花という設定なのでね。
ジン じゃあ、<インスピレーション>で成功にする。
GM …これは毒草だ。ある程度集まると、催眠・麻痺の効果を及ぼす花粉を撒き散らす。さらに厄介なことは、この花粉の効果を利用する肉食獣がいるそうだ。
ジン つまり回り道しろってことだね。
GM (あれ?判定で戦闘の連続のはずなのに…)回り道をするなら、さらに目標値が高くなります。次は16です。
パリス 「9」で+2して『16』。ぴったり成功。
GM (残念、底なし沼でヒドラと戦うのはなしか…)では、君たちは密林を抜けます。木々の数が極端に減ったかと思うと、山肌が現れます。視線を向ければ、その先には暗雲立ち込める宮殿が見えます。しかし、それをさえぎるように巨大な影が現れます。
ハークス 何だ?
GM そのうちに二匹は、腐敗臭漂い、ある程度白骨化している巨人です。そして、もう一人、額から角の生えた赤黒い肌の巨人にみえます。ただ、その足はヤギのようになっている。
パリス そんな巨人いたっけ?
GM <モンスター知識>を二回してください。
ハークス 「10」と1ゾロで、ゾンビのほうが『18』
ジン <インスピレーション>つかっちゃったし…えい「9」の「6」で『14』と『11』
GM それでは後者はわからないね。ゾンビの方は「ロック・ジャイアント」と呼ばれるドゥーデント特有のジャイアントのゾンビだ。おそらくこの付近で殺されたのだろう…原作で。(笑)
ハークス 原作言うな(笑)
GM 角の生えた巨人の命令で、ゾンビたちは君たちのほうに向かってきます。
ゾンビを壁に角の生えた巨人(実は魔神)の暗黒魔法でPCを苦しめる予定が、暗黒魔法は抵抗され、ジャイアントゾンビの攻撃もミスばかり。ただPC一行のダイス目も振るわず。思わぬ長期戦になりました。最後はクリティカルで死んだのですがね。
8−2「名も知らぬ中ボス」
GM では、致命傷を負った赤黒い肌の巨人は、不適に笑います。
赤黒い肌の巨人 「ククク。無駄なことだ。貴様らの侵入をレパルド様は察知しておられる。このまま進もうとも、万全の準備を整えたレ
パルド様に葬られるだけだ。」
ジン あれ?こいつ落ちた巨人が、実は悪魔だって知ってるの?
GM バラしますが。こいつは巨人ではなく魔神です。
パリス ああ、ロードスに出ていた魔神か。たしか、ゾンビ量産していたやつがいたな。
ウィン とりあえず、とどめはさしておきましょう。ザクッ。
魔神 「ぎゃあ」
ジン ばれてるみたいだね。
パリス いいんじゃないの?調子に乗って出てきてくれたほうが、こっちには好都合だし。
ハークス そううまくいってくれるといいんだけどね。
GM (もちろん、そううまくはいかないのである。)さて、崖を上ることは面倒でしたが、特に妨害もなく頂上付近に到着します。頂上付近にはなだらかな平原があり、そこに城壁を思わせるような巨大な宮殿"落ちた巨人の宮殿"があります。
ハークス 妨害はなかったんだ。バレてるなら何かあるかと思ったんだけど。
GM うむ。その理由は程なくしてわかります。宮殿と君たちを遠巻きに眺めるように、さまざまな巨人や蛮族がみています。だれも、君たちを邪魔しようとはしません。
ジン ??なんで?"落ちた巨人"の加護?
GM その理由は、すぐにわかりました。君たちが宮殿に近づくと、宮殿の入り口に、一人の巨人が立っています。
ジン 落ちた巨人?
GM (断言)いいえ。
ハークス (察した)あ、そういう事か。
パリス 奥さんのほうですね。
GM そうです。白いローブに、黄金の兜を被った女巨人が君たちを睨みつけています。手には金色の槍が握られており、魔法の力か、それとも持ち主の怒りの余波か、パチパチと帯電している。
"紫電の歌姫" 「夫の仇。チリすら残さず消し去ってくれる!!」
GM というと、ふわりと空に浮かびます。それに呼応するように、渦巻く暗雲に稲妻が走る。
ハークス 飛べるのかよ。
GM 上空で黄金の槍を高々と上げると、そこに暗雲から雷が落ちる。その雷は槍に当たると無数に分裂し、あたりに振りそそぐ。落ちよカミナリ。神鳴る力!!
ジン それにしても、このGMノリノリである。(笑)
GM では、みなさん、2D6で奇数が出たら稲妻が落ちてきます。精神抵抗17で。18点のダメージを受けてください。抵抗成功で15点です。
ハークス ランダム目標かよ「4」でこない。
ジン 「11」でふってきたー。「8」で『18』の抵抗成功。8点ダメージ。まだオッケイ。
パリス 「3」でキター。「9」で『17』だけど失敗。11点痛すぎ。
ウィン 1ゾロだけど、偶数なので振ってきません。
GM さて、君たちに降り注いだ稲妻ですが、結構ノーコンで、遠巻きに眺めていた巨人たちにも降り注いでいます。それを見て巨人や蛮族は一目散にダッシュで逃げ出します。
ジン GM。<キュアウーンズ>してもいい?
GM どうぞ。
ジン 2倍で、魔力だけで生命力全快だね。
ハークス じゃあ<カウンターマジック>で全員の抵抗力上げておこう。
パリス 空を飛んでいるってことは弓か?武器持ち替え?
GM そうこうしていると、頭の中に"落ちた巨人"の声が響きます。
落ちた巨人(念話) 「宮殿の中へ逃げ込むのだ。暗雲の力を従える"紫電の歌姫"の稲妻は無限だ。屋内ならその力を制限できる。」
ハークス ああ、そういう事か。宮殿までどれくらい?
GM 50mだね。
ハークス 全力移動でも俺とジンは2ラウンドかかるのか。
パリス 仕方ない。あたらなければどうという事はないってことで、移動しよう。
GM はい。では、パリスとウィンは1回ずつ判定。ジンとハークスは二回ほど判定してください。1回目のダメージは抵抗成功で15点。失敗すると16点。2回目は抵抗したら14点。失敗なら17点。
パリス 「6」で脱出成功。
ウィン 「8」で成功。
ジン 「11」の「6」で1発きたけど、カンタマのおかげで抵抗は両方成功したけど、再び生命力半減。
ハークス 「7」の「7」で二発とも来た。しかも、両方失敗。死ぬかもしれん…1発目が16から6点引いて10点。二発目が17から6点引いて11点。総計21点…1点余っただと?
パリス あぶね〜。というかどんな生命力してるんだ。
GM では、君たちが宮殿に入ると、入り口あたりに何発もの稲妻が落ちます。しかし、幸か不幸か避雷針代わりに宮殿が吸収してしまい、君たちのところには落ちてきません。
ジン この間に再び<キュアウーンズ>を、ボクとハークス兄者に。14点回復。
ハークス 足りんな。まだ傷が。(笑)
ジン はいはい。もう一回使っておくよ。
GM では、落雷ではラチがあかないと思った"紫電の歌姫"は、槍を暗雲に伸ばします。すると、槍を通して体に稲妻が走り髪が逆立ちその体がパチパチと帯電する。そして、"紫電の歌姫"は帯電したまま宮殿の中へと降りてきます。
ハークス うわ〜。悲鳴上げて逃げ出したくなるわ。
パリス ある意味、すでに逃げてるとも言うけどな。
GM では、"紫電の歌姫"が宮殿に入ると、入り口のドアが自動的に閉まります。そして、上位悪魔レパルドの声が宮殿内に響く。
レパルド 「ふははははは。あの場所をどうやって逃げ出したかは知らぬが、貴様らの悪運もここまでだ。さあ、紫電の歌姫よ。存分に仇をとるがよい。」
というわけで恐怖の怒れる奥様”紫電の歌姫”との戦闘です。ラウンドごとに雲をためて落雷。放電と苦しめますが、ダメージソースをしっかり見られ、また、頼みの雲も、ハークスの魔法で吹き飛ばされジンの<ウィークポイント>が聞いたところで、クリティカル狙いで一気に削られました。
8−3「雷は、恐妻家と共に…」
GM では、"紫電の歌姫"が倒れると、再び声がします。
落ちた巨人(レパルド) 「ほう。上位巨人を倒しうる人間がいようとは。ことごとく、私の予想を上回る稀有な人間のようだ。」
GM と、宮殿の奥の扉が開き、黒いトーガの"落ちた巨人"が姿を現す。
ハークス ここでかよ。
落ちた巨人(レパルド) 「だが、それもここまでだ人間。渡し自らがバラバラに引き裂いてやろう。」
ジン じゃあ、ここで、青いネックレスつかえばいいのか?
落ちた巨人(本物) 「いいや。もう大丈夫だ。」
GM と、ジンの付けていたネックレスから落ちた巨人の霊体が現れる。
ハークス ああ、やっぱりお前もとりついていたのか。(笑)
ジン まさか、あの毎ラウンド5点回復って、落ちた巨人の精神力!?(笑)
GM 使いすぎると大変に事になるところでした。(笑)
落ちた巨人(レパルド) 「!?」
落ちた巨人(本物) 「クカカカカカカ」
GM と、悪役風の笑い声を上げながら、レパルドの取り付く巨人ゴーレムに突進。するっと、その体に吸い込まれます。
パリス 悪役風なんだ。(笑)
レパルド 「グ…や、やめろ…」
落ちた巨人 「フハハハハハハ。悪魔風情が。神なる我に勝てると思うたか、愚か者め。」
ジン ホントに悪役だ。(笑)
ハークス 自業自得という意味では、どっちも悪だ。(笑)
GM 巨人ゴーレムは苦しそうに体をくの字にして苦しみだす。その口からは、レパルドと落ちた巨人の声が交互に出てくる。しかし、片方の声はどんどん小さくなり、やがて聞こえなくなった。
巨人ゴーレム 「…」
GM やがて、くの字なった体をユックリとのばすと、その感覚を楽しむように肩を回す。そして笑い出す。
落ちた巨人 「ふははははは。今ここに奇跡のだ〜いふ〜っか〜〜〜つ!!霊体も便利だったが、やはり自分の体が一番だな。」
ハークス こいつ、肉体失った時も、こんなお気楽極楽だったのか?
落ちた巨人 「人生悟ると、なんでもパラダイス」
(一同笑)
パリス とりあえず、お前はいろいろ謝る相手がいるだろう。
落ちた巨人 (しばし考えて)「…長い夢でも見ていたようだ。」(笑)
(一同爆笑)
ウィン 誤魔化す気満々
パリス 絶対ゆるさねェ(笑)
落ちた巨人 「まあ待て。」
GM と手をかざすと、そこから光があふれ、部屋が光で満ちる。すると、君たちの傷は見る見るふさがる。そして、それはこの部屋で倒された"紫電の歌姫"もだ。君たちの背後で彼女はユックリと起き上がる。
紫電の歌姫 「夫の仇…」
パリス やっぱり、こいつオレ達の敵なんじゃない?
GM もちろん、落ちた巨人はそれを止めるよ。
落ちた巨人 「やめよ。"紫電の歌姫"すべては汝の誤解だ。このものたちは汝の夫の仇ではない。"疾風を駆ける者"を殺した者は、我が力によって滅んだ。」
紫電の歌姫 「どういう事です」
落ちた巨人 「悪魔にだまされていたのだよ。疾風を駆ける者は。そしてお前もな。外なる人間の彼らに罪はなく、しかし、無実の者に刃を向けたお前には罪がある。だまされたということを考慮しても、お前に彼らを殺す理由も権利もない。」
紫電の歌姫 「落ちた巨人よ。では…では、夫を。"疾風を駆ける者"を生き返らせてくれ。」
GM しかし、その嘆願に落ちた巨人は首を横に振る。
落ちた巨人 「それは出来ん。彼のものは死んだ。死に掛けたのでもなく死にそうであるわけでもなく、死んだのだ。神のごとき我ではあるが、無を有に戻す事は出来ぬ。してはならぬのだ。」
ジン 神様は結構簡単に<リザレクション>するけどね。
GM あくまで「如き者」だからね。それに、『滅びの迷宮』とともに、遺体もきれいさっぱりこの世には存在しないから。難易度は跳ね上がっているのよ。
パリス なるほど。
紫電の歌姫 「そんな…」
GM と、泣き崩れます。
ハークス なんか方法はないのか?なんというか、オレ達の都合に思いっきり巻き込んだせいかそこはかとなく罪悪感が…
GM 落ちた巨人は、君たちの言葉に、にこりと笑う。
落ちた巨人 「方法がないわけではない。だが、その為には代価が必要だ。"紫電の歌姫"よ。貴様の願いの為に、貴様はは何を捧げる事が出来る?」
紫電の歌姫 「…すべてを。」
落ちた巨人 「よかろう。神への供物は確かに貰い受ける。"紫電の歌姫"よ。貴様のこの後の一生を捧げよ。」
紫電の歌姫 「我が主の望みのままに。」
GM 跪いて頭をたれる。
落ちた巨人 「これより<転生の儀>を行う!!汝その一生を己の子にささげよ。」
ハークス リーンカーネイション?
パリス マーファの特殊魔法じゃないか。
落ちた巨人 「無より有は無理であろうと、有より有であるならば、我が一人の力でも可能であろう。どれ、久々に全力で力を使ってみるか!!」
GM 落ちた巨人は、跪いた"紫電の歌姫"の頭に右手をかざすと、ひとつしかない目を閉じる。そして、古の巨人は詠唱を始めます。ハークスでももはや聞き取れないほどの詠唱です。すると、落ちた巨人を中心にマナが集まります。詠唱が続けば続くほど、その詠唱は早く、強く、そして、周囲に集まるマナの濃度が上がっていく。やがて、落ちた巨人の体を青白い光が炎のように覆い始める。その間ににも詠唱はどんどんと早く力強くなります。そして、して、その詠唱がピークに達した時、落ちた巨人がその一つの瞳をカッと見開いた。
落ちた巨人 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」
GM それは確かに詠唱であった。しかし、その音は人間の聞こえる音ではなかった。しかし、その最後の言葉が唱えられた時、落ちた巨人を覆っていた光と、周囲にあった濃厚なマナが一気に爆発した。音はしなかった、その爆発も人に効果を及ぼすような次元の爆発ではなかったのだ。
GM 君たちが、目を開けると、そこには儀式前の状態と変わらない"落ちた巨人"と"紫電の歌姫"の姿があった。まるで儀式などなかったかのように。
一同 …
GM 先に動いたのは、"落ちた巨人"であった。君たちの方を向くと、右手を持ち上げ、自分の後頭部に当てる。
落ちた巨人 「 **おおっと** 」
パリス おいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!
ハークス お前なにをしたああああああああああああああああ!!!
(一同爆笑)
ジン シリアスな空気もクライマックスの空気も消えた〜(笑)
落ちた巨人 「いやいやいやいや。儀式は成功したよ。」
ハークス ほんとかよ。
落ちた巨人 「ホントホント…ただ…」
パリス 「ただ」の後になにが続くんだ?
落ちた巨人 「…女の子だ。」
(一瞬の沈黙の後に爆笑)
パリス それはそれで試練だ。(笑)
ハークス お前狙ってやってないか?(笑)
落ちた巨人 「いやいやいや。これも試練ってやつかな?神の。」
ジン そんな所だけ他人に責任転嫁しないでください。
GM "紫電の歌姫"は自分の変化に気がついたのか、お腹に手を当てると、優しそうに微笑みます。そして"落ちた巨人"と君たちに一礼すると、そのまま部屋から出て行きます。
落ちた巨人 「許せ外の人よ。ドゥーデントでは、古の巨人が子を成すとさまざまな掟に縛られる。彼女はこれより上位巨人ではなく母として生きることとなるのだ。」
ハークス "紫電の歌姫"はいいけど、ほかの巨人や軍勢はどうするんだよ。
落ちた巨人 「大丈夫だ。私の力を使えばたやすいこと」
GM というと、両手を広げる。すると、魔力が輪となり、そこに神殿の周辺に集まるドゥーデントの軍勢が見えます。
落ちた巨人 「我が民よ。この馬鹿騒ぎをやめよ。われら古の者は定めた。このドゥーデントを閉じると。それは外からの侵入だけではない、内から出ることも禁じたのだ。此度の試みで、いまだ外に憎しみを向けるものがいることがわかった。それゆえにあえて言おう。その縁は今、切れる。今一度いおう。このドゥーデントは外から閉じるのだと。さあ、我が同胞、我が僕たちよ。戻るがよい。そして今一度われらがいかなる決断を下したのか考えるのだ!!」
ハークス 誤魔化したああああああああ!!!
(一同爆笑)
ジン あんた最悪や(笑)
落ちた巨人 「これが一番誰も傷つかない方法なんだよ。」
パリス 一番傷つかないのがお前である事さえ除けば、そのとうりだろうよ。(笑)
落ちた巨人 「"紫電の歌姫"の子が生まれれば、その祝いで挽回するさ。」
ジン うわ。飴と鞭の使い分けだ。
落ちた巨人 「とりあえずはこれで一段落だな」
ハークス ま、裏事情を知る俺たちには、政治の汚いところを見た以外の不満はないが、状況的には解決に向かってるわけだね。
落ちた巨人 「何かいろいろ含まれているところが気になります。」
ハークス 自業自得だ。(笑)
GM さて、こうしてドゥーデントと一つの指輪の物語も終了です。ほんとに長いことありがとうございました。
一同 お疲れ様でした。
GM …実はもうちょっとだけ続くんじゃ。(笑)
一同 おい(笑)