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 ■--アルバム収録曲の寸評
 >>>ayubaka   -- 2002/01/10-23:22..No.[1041]
    New アルバムも結構聞き込んで良さもまずさも分かってきたところで個人的に寸評をしてみたいと思います(但し既発シングル曲は除きます)。

I am ...最初のアカペラ・シャウトが耳に強烈にのこり、力づよく自画像が展開されるのかと思いきや、その後はむしろ自分の定義付けを拒絶するメッセージが延々続いていく。結局何者なのかは語られず、「私はずっとたったひとつの言葉を捜してる」ってことで終わり。探している言葉とは普通に考えると「I am ...」の「...」部分で、それはアルバム全体を聴いて判断してねーって感じがしました。つまりタイトル曲というよりプレリュードにしか聞こえませんでした。

Connected こういうジャンク・ワードを羅列した作品はいまままでのあゆにはなかった。トランスでも一応文脈をもった日本語で押し通した点があゆらしい。なにをやってもあゆ節になっていれば、こういうものも新しい引出しの一つとして掘り下げていっても面白い。

Naturally 詞と楽曲がよくマッチしており、ボーカルの乗りもよく、小粒ながらカッコイイ秀作。個人的にはこういうスカーッと潔いあゆが大好きです。CREA作品もこんな水準で展開していけたらすごくいいと思う。

Still alone これは詞が身につまされる。メロディーもいい線行ってる。だけど痒いところまで届いてない。もう一ひねり聞かせどころがほしい。あゆのボーカルも歌い込み不足か、切り口がはっきりしてない印象。PS II のようにもう一回練りなおしてリメークしてもらいたいです。もったいない。あと録音にももう少しデリカシーがほしい。

Daybreak 前向きな詞とサビが思わずぐっと来る。うまくまとまっていて好感度高し。ただし自分のことを歌っているNaturallyとくらべると今ひとつ「君」や「僕ら」にリアリティーがない気がする。手際よく巧言令色を取り揃えた印象。

No more words 出だしのメロディー・詞ともになかなかいい雰囲気。ところが「敗者でいたい」というのがくさすぎる。これは完全な勝者にしかいえない逆説です。こういう逆説にはつねにその反抗しようとしてみせる通念(ここでは勝者・敗者の二元論)の承認が含まれ、場合によってはある種の反動的プロパガンダのにおいすら...。もうあゆにはファンのみんなが敗者に見えてしまっているのかなあ。ふだんは銀座のVIPルームでレミーマルタンがぶ飲みしているのに、ファンの前では涙ながらのくさい芝居で十八番を唸る成り上がりの演歌歌手、みたいな通俗性は身に付けないでほしい。百歩譲って勝者の孤独を歌ったと解釈しても、共感はできない。アニメソングと考えれば、まあ幻想の世界ということで許せるかも。

一部辛口だけどお正月なんで許してね。既発のシングル、ボーナストラックを含めた今回のアルバムの総合的な評価としては、これはもうかなりすばらしいものと確信しています。イマイチという人もいるようだけど、既発表曲が多すぎるのが原因だと思います。メインコースをさんざん食べさせられて、あと添え物の小鉢とデザートで評価してくれと言われてもかなり苦しい。もう少し収録曲のバランスを考えた方がいいのでは。








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