アメリカ出張日記   (平成9年3月5日ー3月8日)    小林公典 

アメリカにおけるナチュラルプロダクトの市場規模

ホールフーズ・マーケット

ホールフーズ・マーケットの店舗見学

マザーズマーケット&キッチン

ワイルド・オーツ・マーケット

ワイルド・オーツ・マーケットの店舗見学

レンタカーのキーを中に入れたままロック

アナハイムからサンディエゴへドライブ

帰国の途へ

ワイルド・オーツ商品分類(参考)

1.前書き

3月の5日から7日の3日間、ディズニーランドで有名なアナハイムと言うところで開かれたナチュラルプロダクトのトレードショウ視察と近辺のナチュラルプロダクト専門のスーパーマーケットを見てきました。

ナチュラルプロダクトというのはオーガニック食品等の他ビタミン、栄養補助食品、ハーブ、それに天然の素材を原料にした化粧品や掃除用品、更にオーガニックの繊維製品なども含む商品とされています。

アメリカにおけるナチュラルプロダクトの市場規模はナチュラルプロダクトマーチャンダイザー誌によると1995年で91億7千万ドル(122円換算で1兆1187億円)とのことで成長率は2年連続で20%を超えております。ちなみにこのうちオーガニック食品の市場規模は28億ドル(3416億円)でこれは6年連続で20%以上の伸び率を示しているとのことです。

これら商品の67%は全米で約6,600店舗ある自然・健康食品の専門店で、また14%は健康食品のチェーン店で売られておりますが、最近ホールフード・マーケットとかワイルド・オーツなどのこれら商品を専門で販売するスーパーマーケットのチェーンが急成長しております。

今回現地で見たのは業界第1位のホールフードマーケットと第2位のワイルドオーツそれに店舗内にレストランを併設しているユニークなマザーズ・マーケット・アンド・キッチンの3店舗でした。

2.第一日目

アメリカの第一日目は5日の朝ロスから始まった。到着は7時半空港でレンタカーを借りたがアメリカでレンタカーを使うのは初めて。左ハンドル車も初めてで若干の不安はあったが2,3時間の運転ですぐに慣れた。でも左右の車幅感覚が今一つとりにくかった。ロサンゼルスには前に一度しか来ておらず土地勘もない。しかしアナハイムの場所とかフリーウェイが何処を通っているかはインターネットの地図であらかじめ見ておいたのが役に立った。ロス国際空港からアナハイムまでは多分普通に走ったら4,50分の距離だろう。ところが正しいフリーウェイに乗り継ぎが出来ず行きすぎて戻ったり途中で詳しい地図を買って道を調べたりで2時間くらいかかってしまった。

ホテルにチェックインしてシャワーを浴びてすぐに最初のSM、ホールフードマーケットに行った。ホテルから車で約40分位の場所だったがロスの知人に詳しい場所の説明を事前に教えていただいたおかげで迷うこともなくすぐに判った。
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ホールフーズ・マーケット

ホールフードマーケットは同社の年次報告書に依れば、96年の売り上げは8億9200万ドル(約1090億円)、96年末の時点で68店舗を有する全米最大のナチュラルプロダクトのスーパーマーケット・チェーンである。第2位のチェーンであるワイルドオーツと比べると4倍の売り上げを誇り、マーケットシェアは12%と言われている。

96年の年次報告での会長のメッセージを下記に要約する。

「96年は同社の16年の歴史の中でも全体の拡大という意味で最も重要な年であった。96年の初めには六つの地域に41店舗を所有していたが年の終わりには七つの地域に68店舗を所有するに至っている。5年前には二つの地域に10店舗で9250万ドルの売上が96年には8億9200万ドルになっており、97年の目標は10億ドルである。株式市場も注目しており株価は年度初めの12ドルから27ドル25セントに127%の値上がりをした。フレッシュフィールドとの合併が96年の成長の大きな原因である。フレッシュフィールドは東海岸とシカゴに大きな地盤をもち、合併の時点で22店舗を保有していた。2社の合併は各地で良い相乗効果を見せた。ホールフーズは栄養食品、ボディ−ケア、加工食品、水産物の面で、またフレッシュフィールズは青果、製パン、購買計画、情報システム等の面で効果を上げている。また管理部門の合理化もあり2ー300万ドルの節約になっている。フレッシュフーズの不採算店2店を閉鎖、さらに今年は2店舗をスクラップアンドビルドを行う予定。名称についてはシカゴはホールフーズの名前が通っているので、フレッシュフィールドの名前をホールフードに変える。またワシントンではフレッシュフィールドの名前のままにしておき、同じく合併したブレッドアンドサーカスの名前もフレッシュフィールドに変える。

ホールフーズは自然食品の小売り市場で最大のマーケットリーダーになった。売上は第二位の会社の4倍の大きさである。マーケットシェアは12%といわれている。特にアメリカのメトロマーケットにおいて圧倒的なシェアを誇っている。

1993年にミセス・グーチを合併したがこれはブレッドアンドサーカスの合併からまだ一年も経っておらず、両社の統合に大きな労力と時間が投入されていた時期であった。こんなときにミセスグーチを合併することの是非も討議されたが結局行った。ミセスグーチの統合はブレッドアンドサーカスのときよりずっと遅い。ミセスグーチの管理職、計画、組織はずっと其の儘にされてきたが売上は減少し、全体のコストも高くモラルも低下していたので1996年1月にリストラを行うことを決定した。」
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ホールフーズ・マーケットの店舗見学

店はショッピングセンターの中にあった。時間帯は昼ちょっと前だったが客はそんなに多くない。自然食品、オーガニック食品の品揃えが多いが一般の食品もある。最も一般の食品でも極力健康や環境に優しいものを多く品揃えしているようだ。生鮮野菜、果物の売場はさすがに広くきれいでオーガニックの野菜、果物も多くあった。加工食品ではシリアル製品、パスタ、ジャム、クッキー・チップスなどの菓子スナック類、ジャムなどが目に付いた。また総菜やパスタ、ベーカリー製品も売っていた。巻き寿司やいなり寿司も売っており結局カリフォルニアロールとオーガニックのキャロットジュースを買って昼食にすることにした。

オーガニックのトマトを買ってそのまま丸かじりしたが期待したほどではなかった。一般にオーガニックのものは糖度が高くあるトマト加工メーカーによると普通のものは糖度が5−6度だがオーガニックのトマトは20度もあるという事も聞いていたがそれほどでもなかった。品種に依るかも知れない。料理用の物より生食用の小さいトマトを食べてみればもっと甘かったかも知れない。いずれにせよ、ひとつふたつ食べたくらいで全体を語ることは出来ない。

乳製品ではオーガニックの製品でホライゾン・デアリーという会社の製品が目に付いた。此の会社は最近かなり売り上げを伸ばしている会社だそうだ。オーガニックミルクのローファット(乳脂肪1%)のものを買って飲んでみた。オーガニックと言うことでこくのある甘い味を期待していたが割とあっさりした味であった。ローファットなのであっさりした味になったのかも知れない。他に同じオーガニックでもノンファットとか乳脂肪2%のローファットのものもあった。乳脂肪の割合の記載がないものは普通の乳脂肪含有なのであろう。カスケーディアン・ファームの「昨年発売されたオーガニックアイスクリームやフローズンデザートもかなり大きなスペースをとって売られていた。

ホールフードで買った巻き寿司とオーガニックのキャロットジュースで昼食にした。キャロットジュースはさすがに甘かった。勿論砂糖などまったく加えて無く天然の甘さだがオーガニックだから特に甘いのだろうか。巻き寿司はこちらでは結構ヘルシーな食べ物ととらえられているものと思う。米に有機栽培のものを使ったらどうだろうか。日本の食品といえば売場にもこの寿司以外に豆腐、豆乳、海苔、煎餅、乾麺のそば等日本の食品が割合多く目に付いた。日本の食品は世界的にもヘルシーな食品としてとらえられている。

日本の日本食品の輸出商社はオーガニック食品に対する関心が強い。味噌、醤油、大豆製品など輸出する日本食品に対して海外の買い手からオーガニックの認証を受けるよう要求されることも多いようだ。これらの日本食品輸出商社は同時に、海外からのオーガニック食品の輸入も併せて行っているところもある。帰国後幕張で開催された国際食品展にも2,3のもともと日本食品の輸出を中心にやっていた会社が輸入のオーガニック食品を展示していた。
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マザーズマーケット&キッチン

ホールフーズマーケットの次はマザーズ・マーケット・アンド・キッチンに行った。 此のチェーンはロスから車で1時間程度、405号線を南に下ったオレンジ・カウンティーを中心に店舗展開しているチェーンである。第1号店は1978年にコスタメサという場所でオープン、84年にハンティントンビーチ、96年9月にアーバインに3店目をオープンしている。今回まわった3ヶ所の内では3店舗しかない小さなチェーンだが地域の顧客のロイヤルティーも高いチェーンとのこと。

今回訪問したのはもっとも新しいアーバイン店だった。場所はパークプレイスというショッピングセンターの中にあり、ジョンウェイン空港やカリフォルニア大学のアーバインキャンパスに近い環境も良い場所でニューポートに近く住民も白人の多いところとのこと。

特徴としては店にレストランが併設されていることである。レストランではナチュラルフーズを使った健康によい料理が中心になっているようだ。食事、総菜のテイクアウトも出来て外にはテーブルのセットもおかれテイクアウトした食べ物をそこでも食べられるようになっている。ちょうど訪問した時間が1時頃ということもあってレストランは満席、且つ駐車場もかなりいっぱいで客も結構入っていた。

売り場面積は930平米とちょっと小型。最初に見たホールフーズマーケットに比べると多分半分以下の広さという感じである。しかしながら、客が結構入っていたこととか、商品の陳列が日本の陳列方法の如く割と窮屈な感じに並べられていたことなどからか暖かい感じがした。

アメリカで普通のSMに入ったときに感じられるときがあるのだが、だだっ広い場所に余裕を持って商品が陳列されていて、そこに客があまり入っていないときなど何か寒々とした感じがするものである。今回の訪米で普通のSMに入ったのは地図を買うために入ったラッキーという店だけだったが、そこではまさにそんな感じがしていた。
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ワイルド・オーツ・マーケット

マーケット訪問の最後はワイルドオーツのミッションビエホ店である。場所はアナハイムから30分くらい南に行ったところで、環境の良い場所である。ワイルドオーツの店舗は比較的大型のスーパーマーケットタイプの店舗と、割合小型のアーバンタイプの店舗に分かれるが今回訪問したミッションビエホ店はスーパーマーケットタイプで店舗の総面積は2,186平米、売り場面積は1,674平米である。

なお、カリフォルニアには近日開店予定のものも含め10店舗あり、場所はミッションビエホのほか、バークレー、ウェスト・ハリウッド、ラグナビーチ、ウェスト・ロサンゼルス、パサデナ、サンアンセルモ、サンフランシスコ、サンタモニカ、サニーベールである。

ワイルドオーツは1987年に創業、コロラド州に本拠を置き、1996年12月現在で店舗数40店舗、1996年度の売り上げは1億9250万ドル(235億円)で、ホールフード・マーケットに次ぐ全米第2位のナチュラルフードのチェーンである。(ホールフードは68店舗、年間売り上げ8億9200万ドル)

1996年度の売り上げは前年の9850万ドルに比べて95%増の急成長を示している。これは主として同期間に同じくコロラドに本拠を置いていたアルファルファ(合併時の店舗数13店舗、売り上げ約8500万ドル)の買収と5店舗の新規開店に因るもの。1997年も既に6店舗の新規開店と1店の買収が実行或いは計画済みとのことである。昨年10月にはナスダックに株式を上場している。

ナチュラルフードチェーンは地域のコミュニティーに利益の還元を行っている。ワイルドオーツの場合は5パーセントデイというのをもうけてプレタックス利益の5パーセントを地域に還元している。(ホールフードはそれぞれの店単位でアフタータックスの5パーセントを還元している由) また地域を大切にすることから各店はその地域からそこで穫れた野菜やその地で生産された食品を買うようにしている。

一般消費者に対しても料理教室を開いたり、環境保全や、オーガニック食品の良さをPRするセミナーを実施しているとのこと。これらの地域社会に対する貢献とセミナーの実施はナチュラルフードチェーン各社に共通した戦略の模様である。
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ワイルド・オーツ・マーケットの店舗見学

此の店を訪問したのは平日の3時半頃であったが客はそれほど多いとは感じられなかった。もっとも小生が行く日本のスーパーはたまたま行くのは殆どが週末と言うこともありいつも混んでおりこれと比べるのでそう感じるのかも知れない。ここも週末行けば客数も全然違うであろう。

ちょうど店舗視察の日本人のグループが来ており、店の1画のカウンターでフレッシュジュースを求めたり、ベークド・グッズを買ったりして傍らのテーブルで色々と食べ比べていた。店の前にもテーブルといすが置いてありそこでも食べられるようになっている。此の日本人の一行はやはりアナハイムで開かれるナチュラル・プロダクト・エキスポを視察に来た人達であろう。

他の店でもそうだったがここでもビタミン、栄養補助食品、等の他ノン・フードの日用品(ただし環境に優しい商品)、石鹸、ボディーケア製品やエッセンシャルオイル、ハーブ入りの枕等のアロマセラピー関連商品等ヘルスケア商品も売られて、いる。この売場にコンサルタントがいてお客さんの質問に対応していた。これらヘルスケアの売場はレジのすぐ前の所で売り場も広く印象的であった。

此の店で、オーガニックのジャム類、パスタ、チョコレート、ナッツ類などスナック類を買ったがレジで買ったものを入れる袋はプラスティックの物がよいか紙のものが良いか聞かれた。どちらでも良いと答えたところ紙の袋に入れてくれたが再生紙で作ったものであるろう結構丈夫な紙で出来たものでレジの対応と共に良い感じであった。
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  1. 第2日目
ナチュラル・プロダクト・エキスポ・ウェストを見学

今日はアメリカ滞在の第2日目。昨日は自然食品、オーガニック食品がアメリカでどのように売られているか専門のチェーン店を3店を回ったが、今日はそれら食品の供給業者が出展しているナチュラル・プロダクト・エキスポ・ウェストを見学する予定である。

場所はディズニーランドがあるロサンゼルス郊外のアナハイムで会場のコンベンションセンターはディズニーランドのすぐ近く。参加者によっては家族連れで来て家族はディズニーランドへ、自分はコンベンションの会場へという者もいる。期間中のディズニーランドの入場料は大人で28ドルというディスカウント価格が設定されていた。日本人は出張に家族を連れてきて・・・というケースはあまりないがアメリカの場合はこういうケースが結構多い。

このトレードショウは毎年3月にアナハイムで開催されるが、秋に東海岸のボルティモアで開催されるナチュラル・プロダクト・エキスポ・イーストと対になっている。両方のエキスポで参加者は37,000人になるという。また出展会社は1200社を超える規模である。期間は3月5日から8日までだがホールの展示は6−8日の3日間5日はセミナーやコンベンションだけであった。今回日程の関係から3月6日の1日だけしか会場に行けなかったが、1日では到底廻りきれない。各種セミナーや講演、オーガニック・ファーム・ツアーやマーケット・ツアー、海外からの参加者のためにウェルカムパーティーなども用意されており、これらに積極的に参加したらかなり勉強になりそうだった。

展示品の範囲としては、出展者リストの分類に従うと、パーソナル・ケア、バルク(小売り用ではない原料用など大きな包装の商品で穀物、ハーブ、乾燥果実、ナッツ、コーヒー、お茶、甘味料、油などを含む)、グローサリー、ハーブや医療用製品、オーガニック食品、冷凍食品、青果物、ビタミン・栄養補助食品、ノン・フード製品(洗剤、家庭用品、空気清浄機、運動用品、包装材料)、出版、雑分野等であった。ビタミン、栄養補助食品の分野からの出展が非常に多いという印象を受けた。自然食品というとこういったビタミン剤などは入らないのではないかという気もするが。いずれにせよこの分野はアメリカで非常に大きい市場のようだ。

会場であらかじめアポイントを取っておいた業者に会ったり試食したり、会場を回っている内にあっと言う間に5,6時間経ってしまった。集めたパンフレットや見本も重くとりあえず駐車場においた車に資料、見本を置きに行った。駐車場は会場のまわりに7カ所あり駐車場をでるときに駐車場の番号を覚えてでなかったため、たどり着くのに一苦労した。一旦会場の中に入ってあちこち廻っていると、方向感覚が無くなりここと思ってでた出口が広い会場を挟んだ反対側で、重い荷物を提げて正しい場所に戻るのに苦労した。それでも日本に比べ駐車場の収容能力も高いし駐車代も安い。さすがは土地も広く車社会のアメリカだという事を身を持って感じた次第。

日本からの参加者も多く、前職時代の会社からの出張者やその取引先にも会場で会った。出展者の中でも「今年は特に日本人が目に付くし、最近オーガニック食品など日本からの引き合いが非常に増えている」と述べている人もいた。 

5時ちょっと前に会場を出て一旦ホテルに戻る。今日の夕食はロスのリトルトーキョーにあるニューオータニホテル内の日本料理屋で在ロスの知り合いとアポイントを取ってある。シャワーを浴びてしばらくしてレンタカーでロスに向かった。ルート5号線からフォースストリートの出口で降りようと思ったら行きすぎてしまった。出口に気づいて車線を変える間もなく通り過ぎてしまったのだ。土地勘の無い場所では隣に地図を見ながらナビゲートしてくれる人がいれば良いのだが1人ではどうも運転しにくい。それでもホテルを早く出ていたおかげで約束の時間に遅れずに着くことがで来た。ニューオータニの中にある日本料理屋で食事をしてアナハイムノホテルに戻ったら11時だった。   

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  1. 第3日目
レンタカーのキーを中に入れたままロック

今朝は9時にヒルトンのロビーでエキスポに来ている食品原料のブローカーとアポイントがあった。アメリカにおけるブローカーの地位は日本のそれと比べてずいぶん高く。ブローカーも人脈や商品知識も豊富でプロとしての誇りを持っている。食料品の商売でもブローカーを介在する取引が結構多い。このブローカーはオーガニック食品も取り扱っているが、日本の大手飲料メーカーや乳業会社とも取引があり業績の拡大に伴い最近スタッフの数も増やしている。此のあと日本の幕張で開かれる国際食品展にも行くと言っていた。

ブローカーとのミーティングを終えたあとちょっとしたアクシデントを解決せねばならなかった。朝自分のホテルから約束の場所ヒルトンの駐車場に車をとめてドアを閉めたときに中にキイをいれたままドアを閉めてしまった。アポイントの時間が迫っていたのでとりあえず此のブローカーとの面談を終了後に車の処理をすることにしていた。車の中にキーを入れたままロックするなんて15年前にオーストラリアのメルボルン郊外のゴルフ場の駐車場でやって以来だ。その時は日本のJAFのようなところを呼んで開けてもらったがさて今度はどうしよう。

ヒルトンのバレー・パーキングの係に頼んだら「一度自分が試してみよう」と先がとがって曲がっている薄い金属の細長い板をガラスの間からドアの中に差し入れてこじ開けようとしてくれたが駄目。結局レンタカーの会社AVISとロックスミスの両方に頼んでくれて早く来てドアを開けた方に料金を支払うと言う条件で交渉してくれた。ロックスミスの方が早く来て同じ様な薄い金属の板を使って開けようとしたが開かず、結局はあとから合鍵を持ってきてくれたASISに開けてもらった。レンタカーを借りたのはロスの国際空港、合い鍵はここアナハイムの営業所にもあったわけ。AVISに払った35ドルと色々とよくしてくれたヒルトンの二人のスタッフに払ったチップ15ドル合計50ドルの損害となった。自分で入れた駐車代は6ドルだったが、もしバレーパーキングに駐車を頼んでいたら11ドルで済んでいた。
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アナハイムからサンディエゴへドライブ

こんな事で次のアポイントの青果物の輸出業者訪問は約1時間遅れてしまった。この会社の社長はもと日本の貿易会社のロス法人の社長をやっていた人で、今年独立して自分の仕事を始めたばかりである。事務所の場所はニューポートに近いジョンウェイン空港の近く、昨日訪問したマザーズマーケット&キッチンの近くで環境のよい場所だ。

ここを1時間くらいで辞して、今度は知人に会うためサンディエゴに向かった。2時間くらいのドライブで着いたが、この地区の地図を持っていなかったので途中2回携帯電話で場所を聞いて同社まで辿り着いた。携帯電話はロスのレンタカーを借りるときに一緒に借りたもの。今回この携帯電話にはよくお世話になった。3日間で通話料込みの借り賃はタックス及び盗難保険込みで65ドルほどであった。知らない場所を1人で走っているときなど携帯電話があると言うことで本当に安心して走れた。

この知人は日本人だが現地で貿易業をやっている。メキシコ国境までは10分くらいとのことでサンディエゴから近いとはいえちょっと田舎の町という感じであった。夕方6時くらいにそこを辞してアナハイムの宿に着いたのは8時であった。

夕食は近くのタイ料理屋でトムヤムスープとご飯を頼んだ。アルコール類を出せない店で残念であったがチップと共に10ドルにしては味も良く1人で簡単に済ますには十分のものであった。

ホテルに帰るとちょうど前職時代の同僚でサンフランシスコで研修中のS氏から電話があった。彼はここアナハイムに来ていて、日本からのお客さんを抱えていたがちょうどお客さんとの食事が終わってフリーになったとのことでヒルトンで飲みながらの話で久しぶりの再会を楽しんだ。まだ彼は20代、海外研修1年経ったばかりだがだいぶ逞しくなっていた。吸収の早い若いときに海外でかかる研修が出来ることは本人にとっても非常に良いことである。自分のホテルに帰り着いたのは12時過ぎ、明日は帰国の日で朝早く起きねばならない為すぐに寝た。
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  1. 第4日目
帰国の途へ

朝の通勤ラッシュにはちょっと早いようで、アナハイムからは道も混んでおらず5号線を30分位でロスのダウンタウン近くまで来てしまった。しかし空港に行くにはフリーウェイを5番から西方向の105番に移らなければならなかった。またしても行きすぎたのだ。最初から5号線ではなく405号線を北上するルートをとった方がわかりやすかったかも知れない。ともあれ今度も時間を十分とって出てきたので余裕を持って空港に着くことができた。今回はフリーウェイを降りたり、別のフリーウェイに乗り換えるのによく行きすぎた。もしこれがお客さんと一緒だったら冷や汗ものだったろうと思う。土地勘のない場所で運転するときはあらかじめ地図をよく見て出口の地名をしっかり頭に入れておくとか、乗り継ぎのフリーウェイの番号をしっかり記憶しておくことが肝要。空港のレンタカーの返却は返したその場で係員が携帯端末に入力してレシートをくれてそれでおしまい。携帯電話も返却箱に放り込むだけ。非常に簡単である。レンタカーも2リットルクラスの車で3日間、合計約250ドル強であった。

今回の出張は思ったより安くあがった。エアチケットはロス往復で56,000円、ホテル代は1日69ドル、割高に感じたのはホテルの電話代だった。ホテルの電話代にはホテルのコミッションが含まれている。日本では海外との電話・ファックスにコールバックの割安の国際電話サービスを使っているが海外のホテルからの電話もコールバックサービスは対応している。今回これのやり方を書いた説明を日本に置き忘れてきてやむなくホテルの電話を使ったがこれもコールバックサービスを使うことでもっと安くなったはず。いずれにせよ、今回の出張は短期間だったが比較的コストパフォーマンスは良さそうだ。

ー完ー
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参考ー

ワイルド・オーツ商品分類

グローサリー: パスタ、缶詰、シリアル、クッキングオイル、ジュース、サラダドレッシング、クラッカー、ポテトチップ、プレッツェル、クッキー、ベーキングアイテム、炭酸飲料、ミネラルウォーター、ビール、ワイン

ナチュラル・リビング: ビタミン、サプリメント、ハーブ、HBC、ホメオパシー療法(類毒療法)アイテム、健康関連書・雑誌

調理済み食品:ホットアントレ、サラダ、スシ、ピザ、パスタ、エスプレッソ&ジュースバー

青果、野菜: 可能な限りのオーガニック青果、非オーガニック青果

乳製品、フローズン: オーガニック及び非オーガニックの乳製品(ヨーグルト、ミルク、チーズ、卵、豆乳、大豆製食品、フレッシュジュース)、フローズン(アイスクリーム、フローズンヨーグルト、アントレ、ベジタブル、ジュース、ミート)

ミート、家禽、シーフード: ビーフ、ラム、ポーク、シーフード、家禽、味付けミート、ホームメイドソーセージ

ベイクド・グッズ: マフィン、ケーキ、ブレッド、パイ

バルク・プロダクツ: 豆類、パスタ、小麦、米、コーヒー、スナック、ナッツ、ドライフルーツ、石鹸、洗剤、シャンプー、リンス

酒類: オーガニックワイン、ビール

ゼネラル・マーチャンダイズ: 全て環境を意識したGM:掃除用品、一般家庭用品、キッチン用品、再生紙使用商品、自然繊維製アパレル、グリーティングカード、装飾用グラスアイテム

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ご連絡はこちらへ: kkb@fureai.or.jp

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