混声合唱組           
                      筑後川  より
                       作詩 丸山 豊  作曲 團 伊玖磨
 

                      V 銀の魚   

                       しずかにしずかに
                       楠の木かげを漕ぎだした
                       川の男の
                       たくましい胸板。
                       あたらしい棹(さお)を入れる
                       川の女の
                       清らかなうなじ。
                       朝の川面に
                       投網がふくらむ。
                       さざなみが湧く。
                       さざなみがひろがる。
                       深い川の深い心の
                       いきのよい魚をとらえるのだ。
                       朝日にはねよ銀の魚。