なるほど! なっ得! 音楽講座

この講座は友人から寄せられた興味ある情報をお伝えするものです。


ア・カペラの女声四部合唱

友人との話で、女声合唱なのにテナー、バリトン、ベースといった声部を言っているのであれ?と思って聞いてみたら、お住まいのニュージーランドでは混声も女声三部も日本と同じ呼び方をするそうですが、ア・カペラの女声四部ではやはりこの呼び方をしているそうです。そして構成の仕方について教えてくれました。

ア・カペラの場合、歌声全てが楽曲の構成要素で、伴奏まで引き受けます。
男声は同じ共鳴ゾーンで響きあいますが、女声の場合は、胸声と頭声とが入り混じり、特に高音から二つ目がメロディをとるのでとてもバランスが大事です。
テナーとベースがハーモニーの枠組み、縁取りを作り、バリトンが、背景の色になり、リードがメインの絵です。
日本の男声は、トップがメロディのことが多いので、どうも全体のハーモニーがぶら下がるように、わんわん低音で響くように作られていますね。
ア・カペラのこの女声合唱団スタイルの男声も同じパート分けで日本のセカンドテナーに当たる人がメロディをとります。トップはめったにメロディを歌わず、高音でハーモニーを支えますのですごく広がりが出ます。

歌う時の立ち位置は、演奏曲によって変わります。芯として響かせたい声が違うからです。また日本のようにパート毎には並びません。ベースがどしっと真ん中で、その合い間、合い間に一人で平気で歌えるすごくピュアなテナーをちりばめ、リードを4ブロックに分け、それぞれに音程の正確さで配置し、バリトンをその周りにちりばめ、リズム感のある者は、コーラスの外側へと配置されます。この合唱団は160名もいるため、指揮者からの距離も差が出て、どうしても歌のテンポにずれが生ずるのでそれを防ぐためです。
自分を含めた指揮者は160人の声を全て記憶しています。だから、どの曲のときには誰を誰の横に並べて・・・・というのを常に考えます。1+1=5くらいの効果が出ますね。
音程がろれないとか、音が下がるということもこの配置によって解決します。