なるほど! なっ得! 音楽講座

この講座は友人から寄せられた興味ある情報をお伝えするものです。


練習会場と音の響き

合唱の練習をする時、練習場の音響は最悪の方がうまくなります。  

床がフローリングで、壁がスムーズな教会なんかは、練習するととても、
気分がいいです。
でも、Tuningがどんなに悪くてもハモるし、残響もあるので、
個人が全然進歩しないし、揃っているようでも結局出だしや、最後の切るところ
なども、実は全然揃っていない。
 

むしろ音響的に最悪の練習場の方が良いのです。
天井がいびつな形で、窓が多く、
壁が不均一ででこぼこ、絨毯張り、しかも、大宴会場のように、テーブルや椅子と
いった家具が沢山あるところ。
いろんなものが音を吸収して、肉声だけが飛び交う
ところです。

私のグループが世界大会決勝進出をめざしている時は、わざわざ天井から吸音装置を
30個も吊り下げました。
どんな人の鼻息も喉声も、指揮者に届くんです。
ま、ここまでするのは、本当に世界でもそんなにいないと思います。 

トイレやお風呂で歌うと、うまくなったような気がしますね?あれは、自信を付けたい
時や、気分良くなりたい時だけにとっておいて、本当の練習は、ベッドルームですると
いいです。
でも、ベッドルームに、大きなタンスがあると、音が跳ね返って上手に錯覚
してしまうので、
タンスの扉を開けておくと、結構いいです。中の洋服が音を吸い取っ
てくれます。
引き出しのタンスなら、それぞれを泥棒が入った後のように、不均一に引
き出して練習すると、これまたいいです。
 

音響について言うなら、3列以上に並んで、練習する場合は、歌い手本人が着ている洋
服も反響板になったり、吸収板になったりします。
本当に、うまくなりたかったら、
毛糸の服やフェルト、フリースなどの、フニャフニャの服を着るといいです。

よく、演奏会などで、女性のブラウスのまえに、ピラピラがついていますね?あれ一つ
でも30人集まるとせっかくの音を舞台の上で既に吸い取って、客席に届かない。
でも、一般的にはそんなことあまり知らないと思います。
だから私は大きなスカーフを
お揃いで巻いてたりすると、もう、気になって仕方がないです。

男性も、衣装は艶のある安物の化繊のもののほうが、跳ね返る。上等の、ウールの背広
を着てしまうと、やっぱり、吸収してしまいます。もったいない。

だから、楽譜を手に持って歌うと、顔が下を向いて、音が前に行かないのと同時に、
あちこちで、ばらばらに差し出された楽譜と手で、音の方向がまちまちになって、
それで、揃わないのです。

ただ、これは100人くらいのコーラスでの話だし、アカペラで歌うときの話ですけど。