夏がきた

作詩 工藤 直子  作曲 松下 耕

ゆうがた−−−綿雲が山にこしかけて 泣いている
ひばり びっくり とびあがり
ドーシタ ドシタドシタと 声をかける
ほっぺたはれて虫歯がいたいと 綿雲めそめそ
ひばり もっと とびあがり
ワタグモ ムシバダムシバダゾイと 呼びかける

ここへきて歯をみがきなと 森が呼ぶ
それからここで口をゆすぎなと 川が呼ぶ

おーい それから最後にな と
西の空から太陽の声
ひかりの糸で 虫歯をぬきな

綿雲は 山にすわりなおして
ひかりの糸を 虫歯にむすぶ
ようし せえの

あ 太陽がぐんぐんしずむ
あ ひかりの糸が ぴんとのびる
あ 綿雲ふんばる 赤くなる
あ あ あ すっぽーん!
その夜 綿雲はつきにだかれて眠った

よくあさ−−−綿雲は山に立って 笑ってる
わっはっは わっはっは わっはっは
ひばり にっこり とびあがり
ワタグモ マブシイマブシイゾイ
森 笑う 川 笑う
太陽も ぶるんぶるん おお笑い

きょう 綿雲は ひとまわり大きく
ぴかぴかの入道雲になった