混声合唱とピアノのための組曲
                 刻(とき)の彼方へ より
                 作詩 山本 瓔子  作曲 松下 耕
              とても大切なもの    

                とても 大切なものを
                そっと 抱いているように
                花の 蕾は
                ちいさな 約束を まもっている
                愛するものを 守るように

                手と手を あわせた
                花びらの 中に
                花の 真ん中に
                持っているのは なに
                いのちを 湛えて
                もう いまにも はちきれそう

                とても 大切なものを
                そっと 空に 放つ日
                蕾は
                しんぱい しながら 花に なる
                今
                人の心を ゆさぶって
                鳴り出す カリヨンの
                ひびきのように