混声合唱組曲
柳河風俗詩

作詩 北原 白秋  作曲 多田 武彦

かきつばた

柳河の
古きながれのかきつばた
昼はONGO(オンゴ)の手にかをり
夜は萎れて(しおれて)
  三味線の
細い吐息に泣きあかす
 (鳰(けえつぐり)のあたまに火ん點いた(ちいた)
  潜んだ(すんだ)と思うたらちい消えた)


  註 ONGO(オンゴ) 良家の娘  (柳河語)