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 デンドロビューム   ハートカズラ   ヤドリギ   麻耶の雪   オカメザサ
 
困った   パンジー   カントウタンポポ   ムルチコーレ   郷土史
 
大気汚染   地球温暖化その2    クロヤマアリ   コブシ   ハツカネズミ
 
ミツマタ   ホンキンセンカ   アイリス   カラスノエンドウ   土星食   スミレ

デンドロビューム

 デンドロビュームはラン科デンドロビューム(セッコク)属のランである。
 属名は、ギリシア語の「樹木」と「生命、生活」の2語からなる合成語で、本属の多くが樹木などに着生していることに由来する。
 ビルマ、フィリピン、スマトラなどの熱帯アジアが原産地で、北は日本まで約1000-1400種が分布するラン科最大の属の一つである。
 日本にはセッコクなど3種が自生している。
 セッコクは本属中、最も北まで分布するもので、北限は岩手県宮古市と言われ、着生ランの北限となっている。
 多くは樹木などに着生するが、岩生するものもある。
 草丈が1cmから5m近くになる大型種まで形態は多様で変化に富んでいる。
 現在咲いているのは、標準的なノビル系のスノークリスマスで、高さ30cm、葉は2年間は落ちない。
 花茎は葉のある茎や落葉した茎の各節から伸びて、2-4個の花をつける。
 開花株は、室内の明るい場所で管理し、レース越しの日に当てる。夜間の最低温度は8-10℃以上欲しい。昼間の温度は20℃程度で、水やりは控えめがよい。
 ラン類は花を長く楽しむことができて嬉しい。(2/18)

ハートカズラ

 ハートカズラはガガイモ科セロベギア属のつる性多肉植物である。
 原産地はアフリカ南部で寒さにはやや弱い。
 長く伸びる匍匐性の茎にハート形の葉をつけ、下垂性で、つるは巻きつかないので、吊り鉢などで仕立てられる。
長く伸びたつるは葉のつけねの節でふくらんでむかご状の塊茎になる。
 葉を連ねた形からラブチェーンとも呼ばれている。
 可愛らしい植物である。
 過湿を嫌うので、土の表面が乾き気味になってから潅水するなど、やや乾かしぎみに育てるとよい。
 直射日光を好むが、真夏は日陰に置き、冬は日当たりのよい室内などに取り込み、水やりは控えめにする事が大切である。
 いろいろな生育環境の違った植物を同じ温室で管理しているので、すべてをうまく管理することは難しく、これらの植物の管理は失敗することが多い。
 ユニークな形の花が4-7月に上向に咲いて面白い。
 繁殖は挿し木で行う。(2/22)

ヤドリギ

 田園空間整備事業 利根下総地区の一部事業として守谷市大木に農業用排水設備の工事が事業採択され、平成17年度事業完了の予定で進行している。
 菅生沼の干拓による黄金地区と一体の田園地区であるが、この大木地区は鬼怒川と利根川の合流点に近く、両川に挟まれ、元禄元年大木新田を開発したが常に水害をこうむる地域であった。
 田園の中にこんもりと大木の立つ社が有る。
 水害に悩む地元民が、五穀豊穣と福徳招来を祈念し、文政10年3月、山城国伏見稲荷山に鎮座する稲荷神社の分霊を勧請したもので「保食(うけもち)神社」と命名されている。
 祭神は宇迦之御魂神である。
 神名の由来は、宇迦は食と同じ意で食物の意味である。「稲に宿る神秘的な精霊」という意で、五穀、食物を司る神とされている。
 多く稲荷神社の祭神となっている。
 ここで、宇迦之御魂神と「日本書紀」では兄弟の女神(五穀の主祭神)保食神(うけもちのかみ)がいるが、保食神社と命名した由来がよくわからない。
 ところで、この神社の横手の大きな榎の木にヤドリギが三本ほど着いている。
 ヤドリギはヤドリギ科の半寄生常緑低木で、ホヤ、トビズタの名も有る。
 普通エノキに寄生し、雌雄異株、晩秋に熟する実は果肉が粘液質で、鳥が果実を食べるときに、種子が嘴に粘着して運ばれる代表的な鳥散布形の植物である。
 ヨーロッパではヤドリギは神聖視されているという。
 それは、冬になって宿主は葉を落としているのに、宿生しているヤドリギだけは青々とした葉を持ち続けているので、いったん葉を落とした宿主が再生したかに見えるからという。(2/24)

麻耶の雪

 麻耶の雪(マヤノユキ)はユリ科ハワーシア属の多年生多肉植物である。
 学名はハワーシア アテヌアタ 品種 クラリベルラで、園芸上の和名は麻耶の雪である。
 普通園芸店で売られているものの名前は多肉植物までであることが多い。
 茎が無く、葉は長さ3cmで暗緑色、明瞭な白点のある長三角形で、ロゼット状をなす。
 半日陰で、水はけのよい土を好み、霜に弱く、最低温度は5℃ー10℃で管理する。
 多肉植物とは植物体が多汁質で、乾燥に耐える植物の総称である。
 多肉質でもサボテンは別扱いである。
 熱帯を中心に世界各地の乾燥地域で進化した50科8000種以上の大群がある。
 多肉植物は乾燥地や半砂漠地帯に生えるものが多く、降雨の多い時期に体内に水分を蓄え、乾燥期にその水分を利用するような形態をしている。
 植物としての生理もかわっている。光合成はサボテンと同じく特殊なCAM型で、普通の植物と異なり、夜開いた気孔から二酸化炭素を取り入れ、リンゴ酸などの形で蓄え、昼間に気孔を閉じたままそれを使って光合成を行う。
 したがって水分の蒸散を昼間は抑える効果がある。
 その一方、他の器官は縮小や退化の傾向が見られ、葉の無いもの、茎の短縮、根の減少など一般の植物と形態がかけ離れたものが多く、観賞用植物として珍重されている面白い植物群である。(2/26)

オカメザサ

 6号国道茨城町奥の谷坂上の国道沿いに神社がある。その境内の崖にオカメザサが繁茂していて関心のある方の目を引く。
 古河の総合公園の展望丘の階段の周りにも植栽されている。
 タケとササの区別については先に述べた、オカメザサはササと呼ばれながら竹の皮は脱落性であるから竹である。
 オカメザサはイネ科に属する日本特産の小型のタケなのである。
 オカメザサ(阿亀笹)の和名の由来は東京の酉の市で、オカメザサの茎にお多福の面や紙の小判などを吊るしたことによる。
 地下を這った根茎は節が太い。稈は根茎に沿って疎らに直立、高さは120cm、太さは3mmほどである。
 関東以西、四国、九州の庭園に植栽され、野生の存在は確かめられていない。
 ゴマエザサ(五枚笹)の呼び名もあるが、稈の1節に枝が5本出て非常に短く、その先端に1-2枚の葉をつけることによる。
 ブンゴザサ(豊後笹)の名は、大分県下に多いことによるようだ。
 庭園に植栽されるのも、小型ながら竹の趣きを余すところなく醸し出しているからであろう。(2/28)



困 っ た

 こんなことがあるのか、全く困った。
 電子メールの話である。
 電子メールソフトを開くと、サーバーに接続して到着メールの読み込みが始まった。6通ほど届いていた。1通目はY氏からのメールであったが、2通目は15分待っても読み込み中で、全体の3分の1も受信できていない。
 正常に読み込んではいるようであるが、45分は待つ気がない。
 発信人が誰かもわからない。他に4通も到着していても2通目が受信終了しないと入ってこない。
 受信を中断したが、このままではこれからの受信も発信もできない。
 大容量のメールをもらった時の困惑は初めての経験である。
 大容量のメールだけを受信しないでサーバー側で削除するために、MailDel(電子メール削除ソフト)を使ってサーバー内に蓄積されているメールを確認し、大きなメールを削除することにした。
 確かに6通があった。その2通目は膨大な容量である。知人からのもので普通より大きいことは分かっているが大き過ぎる。
 とりあえず、このメールは削除した。
 発信者がわかったので電話で確認してみると、そんなに大きなものではないという話であった。どこでどうしたのか解からないが大きなメールに変身していたのである。
 「大変ご迷惑をおかけしました」と謝罪されたが、発信者が悪いわけではない。せっかくの送信を正常に受信できないで、こちらが恐縮したようなわけである。
 不都合な電子メールを受信しないで、サーバーからそれだけを一瞬にして削除できるソフト(MailDel)はありがたかった。
 電子メールを使うからにはインストールしておくと、いざという時に困らない便利なフリーソフトである。
 

パンジー

 今年は春めくのが早い、アセビやヒーラギナンテン、ジンチョウゲ、アミガサユリが咲き出し、ヒマラヤユキノシタがピンクノ花びらを見せ、サクランボの蕾も1-2日で開花しそうである。
 苗から育てたパンジーも黄、紫、赤紫、白と豊富な色合いで花を楽しませてくれている。
 パンジーはスミレ科スミレ(ビオラ)属の1年草、多年草である。
 スミレと同属であることは、花の裏側に短いがスミレと同じく蜜の入った距をもっていることでも分かる。
 サンシキスミレ(三色菫)、コチョウソウ(胡蝶草)とも呼ばれ和名の由来については記すまでもあるまい。
 一般にパンジーと呼ばれるのは、ヴィオラ・トリコロールを主要な親として数種の原種との間で交配して作られた園芸品種で原産地はない。
 代表的な春の花で、花壇やプランターでよく見受ける草花である。
 年々、耐寒性も強くなり出回る時期が早くなっている。
 日本で改良された品種は海外でも高く評価されている。
 パンジーという名は(思い)という意味をもつフランス語のパンセからつけられた。これはパンジーの花がほれ薬として用いられていたからであろうという。
 また、パンジーは聖三位一体の花と呼ばれるが、これも花の色が三色だからである。(3/2)

カントウタンポポ

 春の野原の代表的な花はタンポポである。
 しかし、よく見かけるタンポポは総包外片が反り返って下を向く帰化植物のセイヨウタンポポばかりである。
 子供の頃に見た在来種のカントウタンポポは少なくなった。
 さきに紹介したシロバナタンポポも在来種であるが、この辺では希少種である。
 花は早く咲き出し、もうすでに七つも咲き、早いものは綿毛のついた種を飛ばして花茎も枯れている。
 写真は今日咲き出したカントウタンポポである。
 総包外片の長さは内片の約半分で、先に角状突起があるので区別がつく。
 カントウタンポポは春のみ咲き虫媒花であるのに対して、セイヨウタンポポは関東以西では四季咲きで単為生殖である。
 この頃では、両種の雑種が次々と見え出されているという。
 タンポポはキク科タンポポ属の多年草で、別名をダンデリオンとも言う。
 名前の由来は、ギザギザの葉をライオンの歯に見立て、フランス語でダン・デ・リオン(dent-de lion)と呼ばれることによる。
 ハーブとして利用されるのはセイヨウタンポポで、若葉は野菜料理に利用されるのを始めに、花をワインに漬け込んだり、煎った根をノンカフェインのコーヒーにしたり、薬用にも利用されている。
 在来種も含めて、胃腸病、苦味健胃薬、便秘、ぜんそくなどに効くとも言われている。
 いずれにしてもセイヨウタンポポの繁殖力に押されて、個体数の少なくなっている在来のタンポポの保存に努めたいものである。(3/6)

ムルチコーレ

 エゾミソハギの芽が伸びだしサクランボの花が数輪咲き出した。
 例年より2週間早い開花である。
 ムルチコーレも咲き出した。
 ムルチコーレはキク科コレオステフス属の園芸分類では秋蒔き1年草である。
 ちょつと見た草姿はキンポウゲ科かと思われるが、キク科の植物である。
 クリサンセマムという大きな属の中で、単にクリサンセマムといえばバルドスム種とムルチコーレ種をさしたが、現在はクリサンセマム属が細かく分けられ、パルドスム種はレウカンセマム属に、ムルチコーレ種はコレオステフス属に分類されている。
  レウカンセマム・バルトスムの園芸品種に先に紹介したノースポールがある。
  ムルチコーレはコレオステフス属で、コレオステフス・ミコニスが正しい種名である。
 黄色の優しさのある花に、キク科を示すような緩い切れ込みのある肉厚の白色を帯びた緑の葉、春のムードを漂わす可愛い草花である。(3/7)

郷土史

 水海道市菅生町は昭和31年4月に水海道市に合併するまでは、北相馬郡菅生村であった。
 郷土の歴史を知る文献としては、菅生小学校に永久保存されている「菅生村郷土史」がある。
 横島充氏の祖父広吉(故人)の話によると大正初期、県主催の教育品展覧会に、当時の北條守校長が職員を督励して、役場、神社、寺院、古老の家にあった古文書等をことごとく調査し、資料に当てたという。
 大正7年9月30日、こうして出来上がった郷土史は県に出品され、優秀の部に入ったという。
 この郷土史の資料ともなったであろう、北條守氏の父親(役三郎)の郷土史(写真)が三代後の宏氏が所蔵していた。
 菅生村沿革の大要、菅生村管轄の沿革、教育沿革の大要などが74ページにわたって毛筆で記されている貴重な文献である。

 北條役三郎(弘化3年(1846)―大正11年(1922))明治初年に菅生町大並の地で寺小屋教育を始める。明治5年学制頒布により寺小屋は廃止。鴻台学校(現流山市)に遊学、翌6年卒業と共に大並不動院に仮校舎として開設されていた学校(菅生小学校の前身)に奉職、明治9年には茨城師範に学び、45年間教職にあり、76歳にて永眠。

 横島広吉(明治9年(1876)―昭和8年(1933))明治28年内守谷小学校の代用教員に採用、准訓導、訓導試験に合格、明治32年北相馬郡大野小学校訓導となり、以来、昭和2年の辞職まで教師一筋に32年間を過ごす。
 教師生活の傍ら、郷土史に興味をもち、郷土史研究にも尽くし、57歳にて永眠。

大気汚染

 大気汚染とは大気中にある大気汚染物質が原因となって、人間や動植物の生命活動、建造物や各種材料、土壌、水圏、気圏に変化が生じ、その結果、人間社会の生産活動と再生産活動に悪影響を生ずることである。
 最近ではさらに広義に、植物、動物、土壌、地形、気候、および水理の組み合わせである生態系の安定性が、人間社会の生産、流通、消費の各過程で排出される大気汚染物質によって急速に妨害されることと定義されている。
 ところで、我家では先に記したように、太陽熱温水器、太陽光発電を取り入れ、ダイオキシン、二酸化炭素の発生を抑えるために庭木手入れの枝や葉は粉砕して有機肥料としている。これらは燃焼による汚染物質の排出をなくすことへのささやかな実践である。
 また、家の周りの緑は二酸化炭素を消費してくれていることは言うまでもない。
 2000年6月の三宅島の噴火によって、三宅島島民の全島避難からはや1年半も経過しているが、帰島のめどはたっていない。お気の毒なことで御見舞い申し上げます。
 火山ガスの影響は、一昨年からの酸性雨観測でも感じられている。
 それは、2月の17・27日の降雨時の測定結果では風は西模様で、写真右側の呈色でPHは5.6、酸性雨ではない。
 3月5日の測定結果は写真左側でPH3.6というパックテスト測定の最強の酸性雨であった。
 この日は、春一番が吹くという天気予報の日で、弱い南風でこれまでのデータのように三宅島の火山ガスの影響と考えられる。
 一方、昨年12月6日に実施した二酸化窒素測定結果が届いた。
 我家の東側県道脇電柱で測定した結果は0.032PPMで、諏訪町関鉄踏み切りでの測定結果と同じで、県内全調査の44.4%の中に入り、その上位に位置する。
 この測定そのものは、自動車の排ガス中に含まれる二酸化窒素の値を測定するものである。
 現在の環境基準は1日の平均値が0.04-0.06PPMであるから、それ以下の数ではあるが、高いことについては前回と同じである。
 環境問題をいやでも考えさせられ、環境を汚染しない個人の努力の大切さを感じる。

地球温暖化その2

 京都議定書が日本に義務づける二酸化炭素など温室効果ガスの90年比6%削減の具体策を示す、新しい地球温暖化対策推進大綱案で、家庭や職場で国民に実行を求める内容が明らかになった。
 これは、19日に予定されている新大綱の政府決定に向けて調整中という。
 新しい地球温暖化対策推進大綱案が求める家庭の取り組みを次に抜粋してみる。

 ・白熱灯を電球型蛍光灯に(70万―140万トン) ( )内は温室効果ガス削減見込み量でCO2換算トン数
 ・省エネ型電子レンジ普及(40万―70万トン)
 ・節水シャワーヘッド普及(80万トン前後)
 ・同じ部屋での家族団欒(340万―470万トン)
 ・一日一時間テレビ視聴を減らす(20万―40万トン)
 ・シャワーを一日一分減らす(90万トン前後)
 ・炊飯ジャーの保温を止める(40万―90万トン)
 ・歯磨き、洗顔中に水道水を止める(10万―20万トン)

 物の豊富な消費優先の社会の中で育ってきた人々には、便利優先から、環境優先への価値観の変換は努力を要することであろう。

 参考に二酸化炭素(kg−C)を計算する、環境省がこれまでの調査研究から算出された係数を記してみる。

 電気       kwh×0.12          ガソリン      リットル×0.64
 プロパンガス    m3×1.8          軽油        リットル×0.72
 灯油     リットル×0.68           水道           m3×0.16

 ときには、子供たちと共に各家庭の二酸化炭素排出量を計算して話し合うことも、環境問題を考える良い機会ではないでしょうか。

クロヤマアリ

 5匹のクロヤマアリが撮影されていますがお分かりでしょうか。
 
3月下旬から4月上旬の暖かさの中でクロヤマアリが日だまりで土を地上に運び出し巣作り活動を始めた。
 3月6日が啓蟄で、アリもよく暦を知っている。
 クロヤマアリは膜翅目アリ科の昆虫である。
 北海道から屋久島に分布している。
 体長は、働きアリで4-6mm、女王アリは10-11mmである。
 畑や草地、庭で最も普通に見られる黒いアリで、3月から11月に見られる。
 新しい女王は5月末に出てくる。
 女王アリを中心に家族的な集団(コロニー)で生活し、雌アリが最も大型で、雄アリ、働きアリの順に小型になる。
 クロヤマアリの巣は日当たりのよい土地の地中に作られ、深さ2-3mの垂直な通路と多数の小部屋からなっている。幼虫の成育する季節には地表に近い部分を横に広げ巣口の数も多くなる。
 「アリの穴から堤が切れる」「アリの熊野詣」「アリの戸渡り」、又、イソップ寓話の「アリとキリギリス」など小さいながら良く引き合いに出る身近な昆虫である。(3/13)

コ ブ シ

 楢の木の枯れ木のなかに幹白く
        こぶしはなさき空蒼くひろし   長塚  節

 雑木林の木の芽が膨らみ始め、枝先に春の息吹を感じ始めた林の中に、枝いっぱいに白い大きな花をつけたコブシが目立つ。
 咲き始めると2-3日で満開になり、黄色味をおびて花弁がしおれ始まると、葉が開き始める。
 ここしばらく雨がなく、空気は乾燥しているが、明日は恵みの雨になるようだ。
 春雨にけぶる雑木林の中のコブシの真っ白な花は忘れがたい風情がある。
 コブシはモクレン科モクレン属の落葉高木で、原産地は日本である。
 昔、東北地方では、この花が咲くと田植えの準備に入り、開花を春の農作業の目安にしたという。東北地方でタネマキザクラ、タウエザクラ、タウチザクラと呼ばれることからも分かる。
 又、各地にこの花が枝いっぱいに咲く年は豊作という豊凶を占う民間伝承もある。
 コブシの名は蕾や実が握りこぶしに似ることによる。
 漢方では蕾を乾燥したものを辛夷(しんい)といい、開花直前の蕾を採取して干したものを煎じるか、粉にしたものをお湯で飲むと、蓄膿症や風邪をひいて鼻水が出たり、鼻がつまったとき、又、鼻炎や花粉症にも効能があるとされる。(3/14)



ハツカネズミ

 ネズミは齧歯目(げっしもく)ネズミ亜目に属する哺乳類の総称で、南極とニュージーランド以外の世界各地に分布し、齧歯目中最も繁栄している類で、およそ1065種がいるという。
 哺乳類中最大のグループで、形態、体の構造、生活場所などは極めて変化に富んでいる。
 人間社会に半ば寄生して生活する、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種をイエネズミ、他をノネズミといっている。
 4月中旬の気候といわれる昨夜、庭の芝生の上で死亡しているハツカネズミがいた。
 体長10cm、尾長9cm、体重29gの雄である。なぜ死んだかは分からない。
 住家性ではあるが、人家に住むのは秋から冬にかけてであり、それほど動物食をしない。
 出産は秋にピークに達し、春夏がそれに次ぐ、冬はほとんど繁殖しない。
 子は20日で生まれることによって、この名前がある。平均1産5-6子という。
 ネズミ算の意味が実感できる。
 齧歯目は門歯が上下一対ずつしかなく、大工道具の「のみ」のような形をし、エナメル質は歯の前面にしかなく、歯根がなくて、たえず伸び続けるので、しじゅう物を齧(かじ)って門歯をすり減らす習性を持っている。
 コンピュータで使うマウスはネズミに似ることによるが、マウス(mouse)の語源はギリシア語でネズミをMusということによる。(3/15)

ミツマタ

 ハナダイコンの紫、ハナズオウの濃桃色、レンギョウの黄色、ユキヤナギの白、ボケの白、赤、咲き分けとまさに花の春である。
 ミツマタも甘い香りを放って黄色の美しい花を咲かせ始めた。
 ミツマタはジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木である。
 原産地は中国、ヒマラヤで、名前の由来は枝が3本ずつに分かれていることによる。
 本州以南で栽培でき、赤花の園芸品種もある。花の大きいチュウゴクタイリンミツマタもこの頃園芸店で見かけるようになった。
 花びらはなく、花びらのように見えるのはがくである。筒型のがくは数個集まって球状になる。がくの内側は黄色で外側は白い毛が生えている。
 花の後に葉が出てくるが、葉は薄く、裏側は粉をまぶしたような緑色である。
 樹皮の繊維が強く、細い枝でもなかなかちぎれない。この樹皮が製紙原料となり、紙幣、公債、証書、株券、地図用紙に使われる。
 日本に渡来したのは室町時代といわれ、天明(1781−89)の頃に静岡県東部でミツマタ和紙(駿河半紙)の量的な製造が始まり、1882年頃から紙幣用紙に使われるようになって栽培面積も増えたという。
 豊岡小学校の旧校舎時代、中校舎の北側に半球状の樹形のミツマタが数本並べて植栽されていて、毎年、卒業式の会場から黄色の明るい花が見られ、甘い香りを届けてくれていたことが今も心に残る。(3/17)

ホンキンセンカ

 今日は彼岸の入り、仏壇の花のイメージの強いキンセンカの苗は、我家では、まだ定植したばかりである。
 暖かい房総では冬の寒い時期から花畑で花摘みや切花の出荷が盛んである。
 ところで、一重の小花が咲くキンセンカが、何かにまぎれて種が入ってきたらしくひとりでに生えて花を咲かせ始めた。
 この頃時々見る花である。
 キンセンカと同属のホンキンセンカ(アルベンシス種)で「冬知らず」の名前で呼ばれることもある。
 秋から春まで小さな花が咲き続ける種である。キンセンカと同じく夜間は花を閉じる。
 キク科キンセンカ(カレンデュラ)属の一年草で、原産地は南ヨーロッパである。
 属名のカレンデュラはラテン語のcalen−dae(月初め)の第1日の意で、絶え間なく開花することによる。又、英語のカレンダーとは同源である。
 和名のキンセンカは花色により、ホンは本で、原種に近いことを表わしていて理にかなった名前である。
 いろんな花が出回っているこの頃では、見知らぬ種子が発芽して成長し、新しい花を咲かせてくれることもあり興味深い。(3/18)

アイリス

 4月中旬の陽気、日だまりに植えたアイリスが開花し始まった。
 アイリスはアヤメ科アヤメ(アイリス)属の多年草である。
 北半球に分布し、約200種あるという。
 アイリスと呼ばれて栽培されているものは、野生種と園芸種がある。
 アイリスは園芸上は球根アイリスと根茎アイリスとに大きく2分類される。
 ここで紹介しているアイリスは、球根アイリスで、その代表種のダッチアイリスで、1900年代初期にオランダでスパニッシュ・アイリスに他の種を交雑して作られ、切花は世界で需要が多い。
 オランダアヤメの別名もあるが、それはこの経緯による。
 アイリスの名の由来は、全知全能の神ゼウスの妻ヘラの侍女であったイリスは、後にヘラから7色に輝く首輪を与えられ「虹の女神」に変えられたギリシア神話がある。
 このことからギリシア語の「虹」に由来している。
 アイリスの花はルイ7世(在位1137−80)以降フルール・ド・リスとしてフランス国章になったが、これはフランス王国のクロービス1世がケルン近くでゴード人に追いつめられた時、ライン川の河床にこの花が咲いているのを見て浅瀬の場所を知り、危うく全滅を免れた故事による。
 こちらのアイリスは根茎アイリスであろう。
 花の名前にもそれぞれの由来があって面白い。(3/19)

カラスノエンドウ

 犬の散歩の道筋にカラスノエンドウの花が咲いていた。
 朝日の当たらない場所ではまだ花は見られないが、ここは日当たりのよい崖で開花も早いのであろう。
 カラスノエンドウはマメ科ソラマメ亜科のつる草で、日当たりのよい道端や野原で普通に見られる越年草である。
 茎は四角柱状で群って立ち、葉は3-7対の羽状複葉で先は巻き髭になる。
 蝶形花が葉のわきに1-2個つく。花期は3-6月である。
 漢字では烏野豌豆。スズメノエンドウよりも花や豆が大きいことからこの名がある。
 カラスの名は、豆果が黒くなることからカラスにたとえたものである。別名ヤハズエンドウともいう。
 同じ仲間にカスマグサもある。「かす間草」はカラスノエンドウとスズメノエンドウの中間的であることから、カラスとスズメの間という意味で面白い名前である。
 本州から沖縄に分布している。(3/20)

土 星 食

 3月20日なかなか見られない天体ショウ「土星食」があった。
 天気快晴、月齢7日、午後7時43分、7日の上弦の月の左上から食に入り、20分ほどして月の下側に姿を現す。
 写真は渡辺氏の撮影による朝日新聞から転載、下側に土星が出てくるところである。
 4月上旬から下旬の気候という暖かさの中で、双眼鏡で孫たちと観察した。
 機会をとらえて土星について調べたことを記してみる。
 土星は太陽から6番目の惑星である。
 地球からの距離は、近地点距離で13億5000万km、遠地点距離16億5800km。
 大きさは、質量(地球=1)95.2、半径(地球=1)9.45、平均密度(水=1)0.7。
 軌道/回転 自転周期10.66時間、公転周期29.46年、軌道傾斜角2.49°、軌道離心率0.06。
 温度 -176℃
 衛星の数 18。
 大気 水素、ヘリウム、メタン、アンモニア、エタン、ホスフィン。
 土星は、明るい大きな輪を持つ惑星として知られる。体積は地球の755倍と太陽系で2番目に大きい惑星だが、質量は地球の95倍しかない。そのために太陽系のほかの惑星と比べて密度は極めて小さく、表面重力も地球とほとんど変わらないという。
 1981年にボイジャー2号が土星から890万kmの距離から撮影した画像で、ガリレオの発見以来、環がいくつあるか議論されてきたが、詳細に観察すると10万以上の層になっていることが明らかになった。
 日常生活とかけ離れたとてつもない大きな数字で、実感として掴むことは難しいが、天体への興味は増してきたようだ。
 今度日本で見られるのは07年になる。

スミレ

 庭の縁石とアスハァルトのほんの隙間にスミレが生えて紫の花を咲かせている。
 昨年散った種から生育したもので、柔らかい植物が硬い石の隙間に元気に育っているその逞しさに感心する。
 スミレはスミレ科の多年草で、世界に約850種が知られ、日本にはスミレ属Violaのみで、約50種ある。
 スミレ属は後ろに突き出た距がアクセントの可憐な花をさかせる。
 左の写真はスミレであり、右の写真はタチツボスミレである。
 スミレは日当たりのよい山野などに生え、草丈は高さ7-15cm、先に濃紫色の花を付ける。唇弁中央には白地に紫条が入り、側弁基部は有毛、距は細長い。
 葉は低い鋸歯があり、へら形―披針形で、葉柄は翼をもつ、果実は熟すと3裂開する。
 タチツボスミレは草地や林などに普通に見られる。日本の代表的なスミレで、有茎性である。
 托葉は櫛の歯状に切れ込みツボスミレと区別ができる。葉は鈍い鋸歯のある心形で、長い柄をもつ。
 ツボスミレは坪菫で、坪は庭のことで、庭に生えるスミレの意であり、タチツボスミレは立坪菫で、茎が立つツボスミレの意味である。
 スミレの名は、花の形が大工の使う墨つぼに似ているから(墨入れ)の略という説もあって面白い。(3/21)

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