2000/01/29

リヤブレーキのオーバーホール


規制緩和で定期交換部品から外れてしまったホイールシリンダのカップですが出来ることなら安全の為にも分解して
交換するのが望ましいと思いますが、現実はあまりやらなくなってきた様です、それも車検の安売り競争の犠牲になって
安全と安心、もっと考えてもいいのではないでしょうか?                                      
ハイエース LH107W H5年 走行62000キロ 車検で入庫した車です、リヤのブレーキのOHと組立の注意点を。


汚れたブレーキ  ハイエースのリヤブレーキはドラムブレーキです、まずドラム
 を外し中をきれいに洗います。けっしてエアガンなどで埃を
 吹き飛ばすようなことはしないで下さい、自分で吸い込んで
 健康を損なうようになってしまいます。
洗車後のブレーキ  綺麗に汚れを洗い流したブレーキ内部です、これから
 ブレーキライニングを外しホイールシリンダ内部のカップ
 交換を行います。
リザーブタンク  最初にブレーキリザーブタンクのブレーキオイルをスポイト
 等できれいに抜いておきます、そうしないとホイールシリンダ
 を分解した時いつまでも垂れて来て、作業がしずらく
 なります。
スプリング  前後のライニングをリターンスプリングを外して取ります。
 リターンスプリングを取るには細長いマイナスドライバーを
 隙間に差し込んでちょっとひねればすぐ取れます、でも
 コツがいるかな?
後ろのライニング  リターンスプリングが外れると後ろ側のライニングが
 サイドブレーキのレバーごと外せます。
 
ホイルシリンダ  ライニングを外した状態のリヤブレーキです、この後
 ホイールシリンダのピストンを取り出してシリンダ内部を
 綺麗に磨きカップを交換します。
中身  ピストンを外すとスプリングが出て来ます。この時
 ぼたぼたとオイルが垂れるのでボデーなどに付かない
 様に、ブレーキオイルは塗色を溶かしてしまいます、
 ご注意を。
構成部品  これらが外れた構成部品類です、ここでよくチェック。
カップ  これが交換するピストンカップです、黒いゴム部品です。
ホーニング  シリンダの方はこの様なホーニングドリルで内部を
 綺麗に磨きます、サンドペーパーを使う方もおりますが
 くれぐれも縦方向には磨かない様にオイル漏れの
 原因になります、かえってやらないほうがよかったと
 いうことに。
磨き終了  きれいに磨き上がったホイルシリンダです。
 
カップを比べる  新旧並べてみました、右が旧、左が新、やはり
 つばの様になったところの張り出しが違います、これだけ
 摩耗したり、変形したり、やはり定期交換が望ましいと
 思います。
組んだカップ グリスを塗る
シリコングリスをカップやピストン、シリンダに塗り組み付けます、暮れぐれも傷やゴミを付けないように、埃が舞う日は要注意。
組み付け  組み付ける時、必ずこのアジャスターが軽く動くか、確認して全部戻して
 組み付けます。バックプレートのライニングの当たる所には専用のグリス
 を塗りつけます。
ここが肝心  そしてアジャスターを戻して組んだ後、ここが肝心です。
 ここをきちんとしないと自動調整が空回りすることに。
 この指先のライニングとアジャスターの溝との間に隙間が出来ますので
 この隙間が無くなるまで手動で広げて行きます。
エア抜き  ドラムを被して全輪のエア抜きを行います。そしてブレーキの調整は
 サイドブレーキレバーを繰り返し引くことで一こまずつ自動調整されます。
 よく踏みしろを出すためにリヤの隙間を必要以上に詰める方がいますが
 これはかえってよくありません、フロントのブレーキのクリアランスより
 リヤの方が少なくなりフロントより早くロックしてしまい、急ブレーキ時
 車が横になってしまいます。
 ところが車検場の古いコースに入るとフロントはフロント、リヤはリヤだけと
 別々に計るんですね、だからどうしてもロックするほどパンパンに調整する
 普通設計上はフロント重視でリヤはおまけ位に効けばいいようになって
 るのに。
 よく聞きます、リヤが効かないって嘆いてる人が、最近のマルチテスター
 コースに入れば大丈夫なのに。
 そんな訳でサイドブレーキで自動的に調整されるだけにしておきましょう、
 それで効きが悪いのはライニングの交換です。
グリス類  参考まで、ブレーキ分解にこれだけの油脂類を使用します。
 シリコーン系のグリスが一番安心です。