gin-nez工房 HOME| about| works| reference| exhibition| atelier news
reference
制作
その他

銅板絞り

1枚の銅板を金槌で叩いて形を立体におこしていく。
言葉だけで説明されても、さっぱり不明なこの作業。
あまり耳にしないであろう「絞り」という基本的な技法の紹介です。

1.切り出し | 2.鈍し | 3.酸洗い | 4.叩きだし | 5.絞り(1) | 6.絞り(2)
7.絞り(3) | 8.当て金 | 9.絞り(4) | 10.均し |

1.切り出し


まずは銅板を切り出します。
ジグソーで大まかに切り、切り鋏で円形に切ってゆき、縁をヤスリで整えます。

▲top

2.鈍し(なまし)


火床とバーナーです。
切り出した状態では硬いのですが、鈍すと手で簡単に曲げられるくらい柔らかくなります

 ※鈍し=焼鈍ともいいます



銅板をバーナーで、うっすら赤くなるまで熱して鈍します。

写真を取り忘れて、これと下の写真は一度絞ったものなので
少し丸みがついてます・・・



酸化膜に被われて真っ黒です。

▲top

3.酸洗い


酸化膜を落とすため、希硫酸(水で濃度15%に希釈した硫酸)につけます。


希硫酸から出し、残った汚れを
重曹で洗い落とします。
酸化膜が取れるとこんな感じになります。

▲top

4.叩きだし


平らな銅板からは絞りづらいため、あらかじめ浅い丸を彫った木台の上で、叩きだして少し丸みをつけます。
このときは木製の橦木鎚(しゅもくづち 一番右)を使います。



同心円の作品を作る場合
中心から円を描き、これに沿って絞ります。
打ち場所がずれていくと形が歪むので
これが大切です。

▲top

5.絞り(1)


当て金です。
この上にの銅板をのせ、金槌で叩いて絞っていきます。
後ろの木槌(掛矢《かけや》)は当て金を打ち込むときに使用します。



少し絞ったところ。
元の形より少し角度がついてるの分かるでしょうか?
最初は鎚目の間隔を広く取り、粗めに絞ります。



端近くまで絞りました。
端は絞の最中のしわが寄り、ひらひらしてます。



延びすぎないように木槌で叩いて整えます。
絞り始めよりも丸くなりました。
1度絞ると締まって硬くなっているので、
また鈍して柔らかくします。

▲top

6.絞り(2)


3回目の絞り、1周の途中です。
段差が分かるでしょうか?
この段差の分が”絞れ”て内側に入っていくわけです。



一回に絞る量(叩いて変形させる量)が多くなると、
金槌の鏡が丸い側では絞りづらくなります。
その時は、反対の細い(当たる面積が小さい)方を
使用します。



結構丸くなりました。



逆さにするとこんな感じです。

▲top

7.絞り(3)


5回くらい絞り終わったところです。
口(上の部分)をすぼめていくため、底は丸く、側面を真っ直ぐにしていきます



口をすぼめるように絞ります。

当て金の種類は更に必要になります。

▲top

8.当て金


真っ直ぐの当て金では、当たらなくなったため、”への字”と呼ばれる奥の3本位の当て金を利用して絞ってていきます。
大きさや角度により、当て金の種類がそれだけ必要になります。



元の板と比較してみました。
こんなに丸くなりました。

▲top

9.絞り(4)


更に絞ってすぼめます。




当て金を換え、角度を意識しながら絞ります。



絞りながら、口の部分をつくります。
立ち上がった感じにします。

▲top

10.均し(ならし)


金属の延展性を利用して、鈍さずに同じところを何度も叩くと形に張りが出てきます。
これを均し(ならし)と言います。
鎚目も消えて、より丸くなります。



色上げをして仕上げます。
今回は六一〇ハップ(むとはっぷ)で着色し、蜜蝋を薄く塗りました。
色上げの話はまた別の機会に。

▲top

Copyright(C) 2004-2005 Mieko SUEYOSHI All Rights Reserved.