昨日、松下耕先生を講師に招いた合唱講習会が開催されたので参加した。
先生は世界でも数少ない、アジアでは初めての「ロバート・エドラー賞」を受賞されており、数々の合唱曲を作曲・編曲され、今超売れっ子と言っても過言ではない。
昨日は@小学校の合唱部A女声合唱団B混声合唱団の三団体が2〜4曲演奏し、それに対して曲の解説、歌い方の指導があったが、先生の豊富な話題・知識を活かしたトークは会場を笑わせ、楽しませ、そして大変有意義な指導で、あっという間に3時間が経過してしまった。一番強調しておられたのは、歌詞の持つ意味の重要性とそれに対する歌い方である。例えば、「愛している」という言葉は「愛してる」ともいうことがあるが、音楽的には「愛して」「いる」と息継ぎをしてはいけない。「愛している」と繋げなければ意味がないのである。また人の長い人生を歌う場面では、若い人には無理としてもある年齢層は若いときから今までを経験しているので、その状況・気持ちを考えながら歌えるはずである。
今回モデル演奏した三団体は音も揃ってきれいで、さすがであった。特に混声合唱団は全員が20代で、松下先生が指導している合唱団ということもあり、先生は「自分をさらけ出すみたいで、やりにくい」と言いながら、先生の思う通り、きっちり演奏させていた。四声が4人のハーモニーのようにきれいにそろい、ビブラートが全くなく、一本の細い線がスーッと伸びているような本当にきれいな音であり、これ以上のものは数少ないと感じた。私は年齢的には無理だと思うが、あと40歳若ければ即入団を申し込んだかもしれない。
今日このHPの合唱曲に掲載した「白い街」はあの有名なシベリウスの「フィンランディア」に重ねる「白い街」を松下先生が作詞作曲されたもので、フィンランドに昨日演奏の混声合唱団が演奏旅行に行った際、「あなた達はフィンランドの歴史を勉強したのか」と聞かれるくらい、フィンランドが愛するこの「フィンランディア」を「白い街」として演奏した時には、皆が大感動して涙を流し、合唱団も泣いてしまったくらいの感動の演奏だったそうだ。
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