Road of F/A-18
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第5回::飛ばない飛行機はただのクルマ

 えー、唐突だけど、飛行機ってのはどうして飛ぶか知ってますか?
 それ、見てくれてるヒトに言ってるの? それともあたし達に言ってるの?
 まー、教科書的な答えだと、揚力を発生させて、重量と揚力が釣り合うから飛べるんでしょ?
 違った?
 やったぁ、今回も出番あるんだ。
 私が聞いた話だと、パイロットの超能力とかなんとか。
 自衛隊の戦闘機は軽いから国内養成で間に合うけど、エアラインのパイロットは機体が重いから、アメリカで修行するとか。
 やっぱり空を飛ぶのは大変なんですねー。
 ブブー。答えは「飛行機だから」。
 だれも「どのような仕組みで飛ぶか」なんて聞いてないよーだ。
 それに、飛ばなかったらタダの細長いクルマじゃん。
 
 ・・・冒頭から暴走してないで、とっとと始めなさい・・・。
 はい・・・。
 あはは、ドンドン前歯が無くなってますねー。
 いつのまにこんな乱暴者になったんだろ。
 ・・・う、殴られるのヤだから、始めます。

 えっと、今回は羽根です。翼。
 基本工作でもナンとかなる部分なんですが、飛行機は羽根があるから空を飛ぶことができるわけで、羽根がないとタダのクルマとなってしまいます。
 それだけ重要な部分なんで、一応やっておこうかと。
 ちなみに羽根が無くても飛べるのは、ロケット。あとウルトラマンとかアン○ンマンとか。
 世の中にはホウキとか青い石とかでも飛ぶ仕組みがあるらしいですが。
 基本工作って言っても、昨今はブレンデッドウイングボディとかって妙な構造の羽根してるじゃないですか。
 単純に基本工作でもないと思うんですけど。
 ブレンデッドウイングボディってなんですか?
 羽根の強度を上げるための技術、かな。
 飛行機、特に戦闘機は羽根に常に強い力が加わるので、羽根の取り付け部分は頑丈に作っておきたい。
 でも頑丈に作ると重量がかさんでしまう。
 そこで考え出されたのがこの技術で、まぁ言ってしまえば羽根と胴体を一体化してしまうってコト。
 羽根と胴体の接合部をボディの内部の方でつないじゃう感じかな。
 だからBlended-wing-body。羽根が混ざり合わさった胴体。
 オーケー?
 よくわかんないけど、オッケー。
 やたら詳しいのね。
 なんでそういうコトはスラスラ頭にはいるのかな。
 こどもがポケモンの名前をスラスラ憶えるのと似てますねー。
 漫然とモデリングするよりは、「この部分はどんな効果があるんだろう」とか考えながら作る方が、出来上がりにウソが無くなると思ってるから。
 カタチには必ず意味がある、ってのがワシの理論。
 ・・・進めましょうか。
 ってわけで、羽根をいかに胴体ときれいにつなげるかがネックになるワケですな。
 F/A-18はストレーキ部分と羽根とでちょっと段が付いてたからラクだったけど。F-16なんて面一だから大変なんだよ。
 その他にも前縁と後縁とで水平面に対して角度が付いてるとか、ひねられてるとか、途中で折れるとか、ギミックがあると、その分大変になるかな。
 F-15はフラップとエルロンだけだったから、ラクと言えばラクだったけど。
 F-16は前縁フラップがあったけど、その分後ろはフラッペロン1つだし。
 F/A-18は前縁フラップ、後縁フラップ、エルロンの上に羽根折り畳みギミックがあって、これがモデリングできればもう、どんな羽根が来ても怖くないかも。
 個人的にはもう作りたくないっす。
 またまた〜。
 結構サクサク作ってたじゃないですか〜。
 折り畳む部分だけだったでしょう? メンドくさがってたの。
 そりゃまぁ、イロイロと。
 ええい、話が進まない。
 
 えーっと、これが羽根周りですね。全てのギミックを含んでるので、かなり線がゴチャゴチャ入ってます。
 折り畳まなければならない、っていうのが一番の原因ですね。
 昨今の流行なのか、前縁フラップもしっかり装備されているし、とにかく可動部はかなり多い羽根です。
 赤い線が主翼、青い線が胴体とか、僅かに見える緑色が主翼と胴体を結んでます。
 まぁ、羽根に含んでもいいんでしょうけど。
 少なくともボディじゃないです。
 それもこれも面倒なでっかいストレーキなんて付いてるセイです。
 このボディとストレーキと主翼の微妙なつながりがミソなんですが、その分メチャメチャめんどくさいです。
 なんか・・・説明するのもヤんなってきたな・・・。
 コラコラ。軟弱なこと言ってないで。
 「基本工作」なんでしょ?
 ちなみに上から見るとこんな感じ。
 
 フラップあたりのブレンデッドウイングボディ形状はF-16と似てますね。
 関係ないか。
 緑色の部分はボディ側からはみ出した羽根形状と考えて貰えば、ちょっとは分かり易いかな。
 緑色パーツの右側にあたるフラップ部分は、あとから付け足していくとして、緑パーツより下の羽根を先に考えます。
 むしろF/A-18とかF-16みたいなボディを持つ戦闘機は、フラップ関係は後回しに考えた方がいいかも。
 でも、動翼を実際に動かせるモデルにするには、最初から考慮に入れて線を引いていかないといけないし。
 今回のモデリングではちなみに羽根の固定部分と前縁フラップに当たる部分を先に作ってから、フラップ関係を作製しましたが、この場合も予めフラップを動かす前提で線を引いてます。
 勿論主翼折り畳み機構も、折る部分に線形状を追加ではなく、最初から線を引いています。
 行き当たりバッタリではなく、最初にどこをどうしたいのかを考えてから線を引いた方が、後々の作業が楽になります。

 動翼関係を動かす動かさないはモデリングする以前に決めておくべき話ですが。
 本当は第1回で言っておこうかと考えてたことなんですが、実際にモデリングに入る前に、どんなモノを作りたいか、を先に頭の中で決めておかないと、ダラダラしたモデリングになります。
 スクリプトとか使っちゃえば、なんとかなっちゃうこともありますが、あとから線形状の追加を行うとその修正に追われたり、シワだらけになったりする事が多いので、最初の段階でどこまで作るか決めておきましょう。
 逆に言えば、なにも動かさないのであれば相当ラクできちゃいます。
 羽根の色々なパネルラインだって全部テクスチャで処理できちゃいますし。
 最初の計画が肝心です。
 まーそうだねぇ。そうやってモデリングできれば最高だねぇ。
 偉そうなコト言っといてナンだけど、ワシャ結構行き当たりばったりで作ってるなぁ。
 手間さえ惜しまなければなんとかなるっしょ。
 だ・か・ら、あんたはモデリングに時間ばっかかかってるんでしょうが。
 さらに言うと、テクスチャも考慮に入れたモデリングしないと、あとでパーツ分割でエライ目にあったりしちゃいます。
 「考え無しに原型作ったはいいけど、いざシリコン型造ろうとして途方に暮れるような無計画なヒト」のマネしちゃダメですよ。
 あう。か、関係ないっしょや、ソッチの原型の話は。
 ここは3DCGの部屋なんだから。
 あ、なんかマジになってる。
 かなり図星だったみたいね〜。
 (平常心、平常心、何事も無かったかのように。)
 ・・・でと、羽根はこういう具合に緑のパーツから線をコピーして引っ張っていきます。
 
 ちなみに引っ張るっていうのは、どんどんコピーして行くって感じに捉えて下さい。
 引っ張った線形状は、一旦上下でつないで閉じておき、自由曲面パートに入れておきます。
 あとは拡大縮小を駆使したり、コントロールポイントで微調整しながら羽根のカタチに仕上げます。
 文字で書くと超カンタンすねー。
 終わりですか? なんか半分くらい無駄話で終わりましたね。
 次回はちゃんとした製作記にして下さいよ。
 ・・・前向きに善処します。
 次回は何をやります?
 ノーズ、胴体、羽根と来たら、あとはエンジンか尾翼関係ですが。
 めんどくさいから、テクスチャでお茶濁さない?
 なんかこの調子だとギヤ関係までやりそうな雰囲気だし、ギヤ関係って根性モデリングだからあんましやりたくない。
 そろそろ次回作にとりかかりたいし。
 テクスチャ、ねぇ。
 それって説明のしようがあるの?
 ・・・ないよ(ボソリ)。
 え? 今なんて言いました。
 

ありませーん!

 あなたは説明のしようが無いのに、そんなことを言うんですか!?

 って、あ、
 
 某ビールの裁判ごっこはいいから!
 ・・・はぁ、またなんか終わりが尻切れトンボ・・・。



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