1000キロほど走って、1stインプレ


 
 アクセラ。そろそろ慣れてきたので、色々書き連ねてみる。

 最初に驚いたのはDVDカーナビの比類なきトンチキっぷりだった。
 起動がHDDにくらべて遅いので、エンジン始動から画面が表示されGPS信号を受信するまで少し待たされます。
 ここで待ちきれずに発進すると、目くるめくワンダーツアーの始まりです。
 いや待ってもGPS信号受信できない場合はそこで出ざるを得ないんですが。下手すれば1時間以上もGPSを受信しません。
 待ちきれずに出発すると、西に向かってるはずなのに、カーナビは南に向かってます。どうやらジャイロも正しく機能しないようです。
 幹線道路を走ってるのに、何故か畑のど真ん中を猛進しています。
 利根川と併走して見ました。カーナビは利根川をザブザブと渡り、ついに千葉県上陸を果たしました。
 そして走れば走るほど道無き道を拓いて行きます。
 もう自分でも北に向かってるのか南に向かってるかさっぱりです。
 いつしかナビとクルマは全く正反対に向かってます。
 と、30分ほど走った所で、さすがにナビも「あれ?」と思ったのか、GPS信号を受信して現在位置にワープして帰ってきました。
 どうやらこのクルマは1分ほど暖気した方が良さそうです。
 というか、メーカオプションなんてこんなもの、なんてことだったら、いくらOEMとは言えメーカの質を疑うぞ。
 仮にも「メーカ」がそのクルマに付けるんだから、キッチリそのクルマとの相性もあわせておいて欲しいものである。同じDVDナビでも社外品のほうがよほど正確じゃないのかね。

 長野は諏訪に行ったとき、1時間近くもナビは迷走を続け、ついには諏訪湖の南北縦断までやってのけた。
 もちろん、帰ってからディーラにクレームを入れに行ったのは言うまでもない。
 1000キロ点検時に見て貰ったら、どうやらユニットごと交換のようだった。なんせ、GPS信号受信して時車位置が戻ってきても、やっぱり方角は狂ったままだったし。
 まぁこれでも治らないで迷走し続けるようなら、マツダのお客様相談窓口にねじ込むつもり。

 あと、TV音声聞きながらナビ画面表示できないのかねぇ。まだ使いこなせてないのかなぁ。

 アクセル。
 現代のAT車と言うのをイヤと言うほど意識させられます。
 大体において、アクセルの踏み代が少ない。OFFからベタ踏みまでほんのわずか。踏み抜くぞコノヤロウである。
 またアクセル開度についてもどうやら非線形のアクセル開度らしく、アクセルの前半〜半ばくらいでほぼアクセルが開ききってしまうっぽい。ベタ踏みでもその半分の位置でも加速感はあまり変わらない。軽いタッチで大きなパワーと言う図式が成り立つわけだ。
 これが悪いとは言わない。ATはトルコンがある関係で、ターボファンエンジンのようにエンジン回転に遅れて加速する。
 顕著な例として、エンジン回転が3000回転一定なのに加速していくこともある(つまりトルコン自身も変速機としての役割を持ってる)。
 このおかげで急激なアクセル操作でもギクシャクし難いメリットがある。少ない踏力で加速が得られるのは、万人向けとも言えるだろう。
 でも、仮にも「スポーツ」と名のつくモデルでこれは如何ともしがたい。フライバイワイヤーか、これ。
 踏めば踏むほど盛り上がるトルクと加速感。みんなこう言うのが好きだろう?

 交差点での加速でも少々イマイチ感が伴うATコントロール。
 ATのDレンジで右左折し立ち上がりで加速すると、場合によっては1速まで落ちる。これは良くない。
 うるさいだけで加速しない。交差点での右左折時はMレンジで2速ホールドした方がシヤワセである。

 しかし、AT車が出てもう長い年月が経っているというのに、未だにトルコンを使わないといかんのかね。細かい技術進歩はあっても根本の技術の進歩があんまり無いな。CVTとか無段変速機構が出たりもしたけど、結局主流にはなりえなかったし。
 折角流体伝達使ってるんだから、もっと色々な方式が出ても良さそうなもんだがなぁ。
 電気自動車とかエコなクルマが今後の主流になる場合、効率の良い動力変速機構も必要になるだろうに。
 MTはもう進歩どころか進化自体が止まってるけど。
 人力でクラッチを切って動力伝達を止めて、シンクロコーンで軸回転にブレーキかけてかみ合うギア(実際にはギアじゃないけど)の速度をあわせてギアチェンジして、クラッチを再度繋いで動力伝達を再開する。思いっきり進歩が無い。最近はこの動作を油圧でやるシステムもあるけど。
 MT乗りにはAT乗りを馬鹿にする人もいるけど、クルマとしてはむしろMTのほうが技術的に置いてきぼり食らってる。
 ギアチェンジなんて慣れれば無意識に行える程度になって全然苦にもならないけど、無ければ無い方が運転に集中できるしね。F1だってある意味AT。ギアはマニュアルで選択するけど、クラッチ操作が無いし実際にギアを入れるのは油圧システムである。ギアダウン時はわざわざエンジン回転まで自動で合わせてくれるオマケ付きだ。
 面倒なクラッチ操作を機械に任せ、ギアチェンジもコンピュータに任せて今のF1は走ってる。ちなみにパワステすらついてるらしい。つまり変速機能なんてのは本来無きゃ無いほうが良いのである。エンジンを使ってる以上必要なだけのものなのだ。だったら、自動にした方が運転に専念出来るではないか。
(じゃあ誰でもF1マシンを運転できるかというと、そんなわけは無い。ホイルベースの長い本来直線番長なF1を自由自在に操るには、変態的感覚と技量と体力が必要なのだ。)
 ATだって面倒なクラッチ操作をトルコンが代わりにやって、変速操作まで自動だ。クルマの運転に醍醐味を感じる人ばかりではないので、これはこれで正しい進化である。
 ただ、時速40キロでもう4速に入るようなAT制御はどうかとも思うが…。加速時はキックダウンするとは言え、その分アクセル踏み込み量が増えるから燃費にも優しくない。ATの燃費の悪さはその辺にもあるんじゃないかな。それともアクセルはFBWで実際にアクセルワイヤを引っ張ってるわけではないのかな。まぁきちんと車速とかと連動してればこうならないと思うんだが…。それともまだ学習中か。

 閑話休題。

 実際問題、常に町中でも両手でハンドルをホールド出来るので、安心感が違いますな。ATは。
 楽か楽でないかと言えば、そう変わらないって感じ。
 現状MTが5速の設定なので、4ATでも遜色はないと思う。

 ブレーキはかなり良い。
 初期制動も高く、また奥まで踏み込んでいくとリニアとは言わないがほぼ理想的な制動力が得られる。
 ただ、ブレーキングしてコーナに入り、アクセルONとかやると、Dレンジでは大体キックダウンして変な加速になるので、ある程度そう言う運転をするならマニュアルモードを選択するのがベター。
 それとブレーキに関しては1点、ダストがとても出やすい。
 制動が良い=パッドが削れ易いわけなので、仕方が無い事なんだろうが。
 リアもキッチリ汚れてるので、前後輪のブレーキがきちんと仕事してる証拠にはなります。汚れるけど。
 クルマによっては、リアブレーキなんて飾りですよ、見たいなのもあるからなぁ。どこのなにとは言わないけど。

 ワイパーにはレインセンサーなる雨滴の量を検出して間欠ワイパーの動きを制御するシステムが組み込まれてる。
 これが夜間だと少し物足りない動きをする。昼間に雨が降ったときは結構良い仕事をしていたのだが…。

 ハンドル横のレバー類の表示に照明が無い。
 ドア脇のウィンドウ操作レバーや、ハンドルについてるオーディオコントロールにはバックライト照明が点くのだが、ウィンカーやワイパーのレバーには何の照明も無い。
 あればかなり便利なのだが。夜間走行中にワイパーの間欠調整とかやりにくい。
 手が慣れちゃえばいらないが。

 乗り降りがしやすい。
 さすがに以前のロドスタみたいに、地面から20cmほどの高さしかないシートに座るために大きなドアを開けて変な格好で潜り込むようなことも無く、甚だ快適。
 ロドスタはこのアクセラで言えばサイドシールの高さとシート座面の高さがほぼ同じだった…。
 アクセラはそれより少なくとも10cm以上高くなった。自然なシート位置である。
 こんなんで、松田速度のシートなんて付くのだろうか。
 シートはマツダにしてはかなりよく、堅くてサポート性も高い。
 シート調整は、座面高さ、座席前後、シートバック角度調整の3種が付いていて、調整幅も結構大きい。
 まぁ座面高さは一番低く設定してる。その方がペダル操作がしやすい。

 ハンドルが疲れる。
 これ、少し径小さい?
 どうも保持してて腕が疲れてくる。まだロドスタのクセが抜けてないんだろうか。それとももう少し下げた方がいいんだろうか。
 ロドスタはハンドル位置が少し左にオフセットしてたからなぁ。ハンドル中心軸がシート中心からずれてた。
 ハンドルは高さと前後奥行きの調整ができる。ただどう調整しても今一歩しっくり来ない…。ハンドルが硬いのか?

 左足フットレストが貧弱。
 これはいただけない。
 社外品でもオプションでもいいから、ちゃんとしたヤツが欲しい。
 ちゃんとした、というのは、脚力フルパワーで踏み抜いても壊れないし軋まない、という意味である。
 命を預けられる程度の品質は欲しい。

 ハンドル回転が多い。
 ロック・トゥ・ロックが約3回転。
 小回りは効くがその分ハンドルを回す量が多いわけで、もっとクイックなギヤ比設定に出来ないのだろうか。
 いっそ、ハンドルもフライバイワイヤーに。

 リアハッチバックトランクの容量は結構あって、ロドスタから見たら夢のよう。
 車室内からもアクセス可能だが、トランクの入口付近に置いたものを取る事は出来ない(シートを倒せば可能だが)。
 素直に車を停めて社外からアクセスするのが吉である。
 余談ではあるが、ワタクシ程度が一人だと、リアシートを倒して荷室に足突っ込めば、車内泊も難しくない。色々さすがだ。

 コンパクトカーかと思ったら、分類的にはショートワゴンになるそうな。
 ほんのちょっぴりびっくりした。

 燃費は思ったほど悪くはない。
 現在の平均燃費は約10km/L強 程度。 
 街乗り、高速、ワインディングと走ってこの数値である。
 まぁそこらへンのワゴン車だと10kmも走らないから、そこそこ立派な数値では無いだろうか。

 エンジンは実にスムーズに良く回る。
 カウンターシャフトなるモノを使ってフリクションを取り除いてるそうだが、なんだかバイクのエンジンみたいじゃのう。
 おかげで上までストレス無くギュンギュン回る。
 エンジン音も低めで乾いた音で、むしろ耳に心地よい。ざらついたような下品なノイズは感じられない。


 とまぁ、現在までに気になる部分などをつらつらと書いたが、総評するとクルマ自体の出来はかなり良いと感じる。
 特に足回りとボディ剛性に関しては秀逸で、高速道路で100キロで走っても全く速度感を感じないほどである。
 マツダ公式的に「安心速度を高めた」とあるように、一般道でも気をつけないと速度アベレージが上がってしまう。多少の道の不整でもマイルドな乗り心地は変わらない。
 確かにFF車の挙動はするけれど、フロントの重さもさほど感じず、ハンドルを傾けた方へ素直に鼻がむく。ワインディングでもハンドルの軽快さが心地よい。
 スポーティな足回りと言うのは、硬けりゃいいってもんじゃない事を肝に銘じて置いてクダサーイ。縮み側をしなやかに、伸び側を締め上げる。ロールはするけど重心が逆に下がるから安定したコーナリングが可能となるのだ。ただもうガチガチに締め上げただけじゃ返って路面に追従できなくて不安定になってしまうことが多いのである。
 アクセラの脚は硬いけど適度にロールもする。無理に硬くしてる感が無く硬くても心地よさが伝わってくる。
 外観上は、パッと見では小柄なボディにも見えるけど、実際にはメーカによってはもう少し伸ばせば6〜7人乗りになるような寸法である。
 ボンネット内の機器を詰め席を全体に前に出し3列目を無理やり詰め込めば、立派な7人乗りに仕立てあがるだろう。横幅だって3ナンバー枠を無視して広げただけのことはある。
 つまり室内はそれだけ余裕がある。助手席のシートをいっぱいまで下げても、後席は足元こそ多少狭くはなるがそれでもゆるりと乗ることができる。
 ただ、比較的長いボンネットやリアHBのトランクの影響で、公式5人乗りのスペックであるが、大人なら4人くらいが余裕のあるサイズだと思う。

 まぁつまり、思ったより乗り心地いいぞこれ? って感じである。
 それと、余談ではあるが、見えないところではとことんコスト削ってます。このクルマ。
 どこら辺とは言いませんが。気になる方は、実際にディーラで触ってくる事をお勧めします。
 もちろん行く時はハンコ持っていくこともお勧めします。

 2004.11.8

 


     #Capter 3へ続く(かも)。

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