GONG / FLYING TEAPOT

(1973)

 ゴング神話は「レイディオ・ノーム・インヴィジブル」3部作で決定づけられました。すべては、ヒッピーであるリーダーのデイヴィッド・アレンが創造した支離滅裂なストーリーに基づくもので、それをコミューン的なバンドのメンバーたちとともに作品化したものです。とは言っても壮大なコンセプトではなく、このアルバムのジャケットからもうかがえるように、どこまで本気なのか分からないおちゃらけかたです。
 このアルバムは3部作の1枚目にあたり、サウンド的にはまだ未完成ながら遊び感覚が最も強く、1曲目から思わず笑ってしまいます。また、ゴングのもう一つの魅力であるヘロヘロのトリップ感も既に十分です。
 このように、楽しい上に心地よいという至れり尽くせりの名盤ですが、元々はドラッグ不可欠のサウンドのため、合法的に楽しむにはシラフじゃない方が効果的と言えるでしょう。

2000/12/28


BACK