POPOL VUH / HOSIANNA MANTRA

(1971)

 カリスマ性のあるアーティスト揃いのジャーマンロック。その中でもひときわ孤高の存在であるフローリアン・フリッケの創造する世界を具現化するためのユニット、ポポル・ヴーの最高傑作と言われるアルバムです。
 このアルバムでは、フリッケの奏でるピアノの調べにコニー・ファイトのギターが見事に溶け合い、それに韓国系の女性デュアン・ユンのソプラノヴォイスが乗って、聴く者を別世界へと誘います。
 こういった音世界に浸っていると、特別な宗教観や信仰心はなくとも、思わず「神聖」「崇高」「清澄」といった形容をしたくなりますね。ホントに宗教的な色彩の強い、清く澄んだサウンドがここにはあるんです。
 このように、フリッケという人は俗世間からかけ離れたイメージで、汚れたところのまったく感じられないキャラクターのため、生きながらにして既に天国モード。だから、数年前に彼が他界したという話を耳にした時、ガッカリはしたものの、特に違和感はありせんでした。
 ちなみに、フリッケは映画監督ヘルツォークとの交友関係から、『アギーレ・神の怒り』や『ノスフェラトゥ』など何作かの音楽を担当したことでも有名で、そちらも映像と相まってすばらしい内容となっています。

2005/11/10


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