GENESIS / INVISIBLE TOUCH

(1986)

 このアルバムは、ジェネシスが商業的な面でピークを迎えた大ヒット作です。
 各人のソロ活動を挟んだ待望の新作でしたが、先行シングルであるアルバムタイトル曲を聴いたときはあまりにも軽いノリの万人向けポップソングだったので愕然としました。さらに、続くシングル「IN TOO DEEP」や「THROWING IT ALL AWAY」等にも前々作のソリッドさや前作の重厚さは感じられず、本来の持ち味である英国的な雰囲気が希薄であることが私にはショックでした。でもそれがジェネシスの選んだ道なのです。結果として、このアルバムからの5枚のシングルはすべてヒットし、ジェネシスはどのプログレバンドよりもメジャーな存在になったわけです。ジェネシスがマドンナやマイケル・ジャクソンといった超ビッグなスター達とともに日米のチャートを席巻するなんて、ホントにビックリ!
 とりあえず、陰影に富んだ「TONIGHT, TONIGHT, TONIGHT」や2部構成の大曲「DOMINO」、さらにラストを飾るインストゥルメンタル「THE BRAZILIAN」あたりは充分満足できるデキだと思うし、前述した曲も今では大好きです。客観的に見れば80年代を代表する名盤の1枚。
 

2002/09/07


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