OASIS /
(WHAT'S THE STORY) MORNING GLORY ?

1995

 ノエルとリアムのギャラガー兄弟を中心に結成されたオアシスの名を世界中に知らしめたこの2ndアルバムは、90年代を代表する大傑作です。
 なにしろアメリカ、イギリス、日本で同時にチャートのトップに立ったり、シングルカットされた曲が複数同時にチャートインしたりした事実は、洋楽全盛の80年代ならともかく、90年代では極めて異例のことではないでしょうか。もちろん売れたからスゴいなどと安易に言うつもりはありません。むしろオアシスの曲に時代を反映した力があるということを重視したいと思います。脳天気な80年代のイケイケムードとは対極にあるリアムのやる気なさげなヴォーカルスタイルが、ビートルズへの憧憬を感じさせるノエルのメロディにフィットして、独特のアンニュイなオアシス節が確立しています。本来ノイジーかつラウドな垂れ流しのギターが苦手な私も、ことオアシスに関してはその投げやりさに拍車がかかるため必然性が感じられて超OKです。
 ともかく「ROLL WITH IT」、「WONDERWALL」、「DON'T LOOK BACK IN ANGER」と続く前半は圧巻。「SOME MIGHT SAY」もタイトル曲も最高。オアシスがベスト盤を出すとしたら、このアルバムから半分は選ばれそうな勢いです。それにしても「DON'T LOOK BACK IN ANGER」があまりにも良い曲のためノエル(兄)が自らヴォーカルをとってしまい、リアム(弟)がスネたというエピソードは笑えます。曲はビートルズっぽいけど、兄弟の仲の悪さはキンクス的。
 

2004/01/21


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