VAN DER GRAAF GENERATOR / STILL LIFE

(1976)

 ピーター・ハミル率いるヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレイターの6作目です。
 このバンドは活動期間が初期と後期に分かれており、かなり印象が違います。初期の混沌としたサウンドも捨てがたいですが、個人的には再結成後ベーシストのニック・ポッターが不参加のため4人編成となり、ヒュー・バントンがベース音までオルガンで出すことによって異常なまでに研ぎ澄まされたこのアルバムに最もスゴ味を感じます。
 全曲最高ですが、アナログ盤でA面にあたる3曲目までの流れがすばらしく、特に2曲目のタイトル曲は現在でもハミルがソロのライヴで歌い続けている名曲です。
 一応バンドなので、サウンド的にはもちろんハミルのソロとは違うわけですが、結局ハミルはハミルでしかないため、受ける印象は内省的でありながら攻撃的であるという彼得意のパターンです。ホントにこの人の、表現活動における首尾一貫した真摯な態度には心打たれます。極端な話、正座して聴くべきかも。(笑)

2002/01/01


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