「PCの能力値に差のある同職業がいるんですけど…」





弟子 「蒼流霧斗」さんからのお手紙です。「能力値に差のある戦士がいるんですが、片方ばかり活躍します」とあります。

GM むう。能力値は大抵サイコロのランダム性から来るもの。差が出るのは当然じゃ。

弟子 というわけで諦めてください蒼流さん。では次の質問を…

GM 終わるな!!よいか、この例えでは戦士じゃが、他の職業でも能力値の差を受け入れるような認識ではいかん。
低い能力値でも、そこに『個性』を出せば十分活躍する事ができるのじゃ!!

弟子 出たよ、師匠の個性主義。

GM まあ、個性というのもなんじゃな。行ってしまえば、能力値後のキャラクターの個性じゃ。

弟子 何が違うの?

GM 
例えば、戦士をしたい自分より能力値が高い戦士キャラが他にいるなら、自分は「魔法戦士」を目指すとか、自分より高い能力値の魔法使いがいるなら、便利魔法と盗賊系の技能を取って『トレジャーハンター』を名乗るとかじゃ。

弟子 そういえば、職業で完全に能力を固定化しているシステムって少ないね。D&DとかT&Tくらいかな?…後はWIZ?

GM 「転職」や「技能制」を取り入れたシステムを選別すればさらに少ない。ここで、能力値ではない個性が出るのだ。

弟子 そうなると…D&Dくらいしか思いつかないな…

GM さらにここで、攻撃方法などの変化を持たせるとさらに特徴が出る。

弟子 攻撃方法?武器のも誓えとか?

GM 
そうじゃ。何も戦士はプレートメイル着て両手剣を振りかざし、敵に突っ込んでいかなければならない理由はない。そういうのは能力値の高い戦士に任せて、弓矢の狙い済ました一撃を与える戦士。というのはもはや完全に別系統の戦士じゃ。槍の『突撃』による効果の倍増などをオプションルールで取り扱ったゲームも多いぞ。

弟子 ……でもさ、それも結局は能力値の高い人が同じ事をやったら同じでしょ?ソードワールドの魔法みたいに使える魔法が決まっているシステムだと、やっぱり能力値の差が出るよ。

GM よいか、
ここで問題なのは「できる」と「する」には大きな差があることじゃ。どんな天才でも手は2本しかない。しかし、二人の凡人には手は総計4本。一回しか行動できないのと二回行動できるには大きな差があるぞ。

弟子 なるほど、能力値の関係しない魔法とか、部位攻撃を狙ってとか、方法はあるよね。

GM そうじゃ。そして、さらにここにキャラ自身の個性があれば…

弟子 やれやれ、また師匠の個性第一主義が出てきたよ…

GM これ。ちゃんと聞かんか。ここからが大事なところじゃぞ!!

弟子 ハイハイ…

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