第四話「筋道は最後まで定まる気配を見せず」


 たとえば、ふとした思い付きで旅に出たとしよう。当然行き先は不明。目的もない。当たり前のことだ、当然、帰りの日程や予定と言うのもない。ぶらっと旅に出るものはぶらっと帰ってくるのである。
 だが、もちろんそこには最低限の限度はある。学生や社会人ががぶらっと10年も旅に出れば、その人の立場は大きく変わることだろう。常識やスケジュールと言った形でも限度は存在するのである。
 もちろん、中には存在しないものもある。確証はないが、それは間違いなく微少である・・・いや微少であってくれ。


プリン みてみて〜。キャラクターシートに絵を書いたの(笑)

GM おお〜。上手い上手い。トーンまではって、ちゃんと描けてるね。

プリン 今回のは力作だよ。
カッコイイでしょ。

GM うん、
かっこいい。こんな顔して覗きやってるとは思えないね。

プリン (自分の胸を押さえる)
グサッ。

GM こんな凛々しい顔しながら「は〜は〜」と鼻息荒く覗きをするのか…

プリン (胸を押さえて悶える)
グサグサッ……い、言うねGM。

GM なんか一矢むくいた気がする。(笑)

プリン ところで、静かですね。

GM うん…どうしたのリック、カイ。

リック 転職中。

カイ 転職中。

GM そう言えば3レベルになったんだよね。何に転職するの?

リック フォーチュンテラーにした。

GM あれ?ドルイドにもなれるけどならないの?こっちの方がプリーストらしいよ。

リック うむ。それは正直考えた。でもさ、
森の中で覆面かぶった人が「ドルイドだ」と行って信じる?

GM もし、
オレが被害者なら迷わず銃のトリガーを引くね。

リック 被害者…そこまで言う……まあいいや。少なくとも「覆面ドルイド」より「覆面占い師」の方が一般的で普通でしょ。


どちらも怪しいとしか思わないだろう。


GM 同感いたしかねるが、言いたい事はわかった。しかしまた、玄人好みなものを…

プリン そうなの?

GM これ見て(ルールブックP101)

プリン うわ…なんか使い所で悩むね、このクラス依存能力。

GM でしょ。ところで、カイはどうするの?

カイ え、私?
私はネクロマンサー

GM バフウ(吹き出し)…へ…ヘイ、セニョリータ。いったい何がユーをそこまで変えたんですか?ミーにいたらない点があったら直すアルヨ。


お前は何処の外人だ


カイ え?別に、なれそうなのこれくらいだから。

GM このシナリオの概要だいたいわかって言ってる?

カイ 全然分かってない。

リック 
アドリブのなにを理解しろと言うんだこのGM。


もっともな話しである。


GM いや…でも
「アンデットが出るかな〜」とかわかんない?

カイ だからこそ。敵の事をよりよく分析できる職業に転職。あ、なんか正当な理由が出来た。

GM ………

プリン カイが完全魔法使い系と言う事は。前列私だけになるの?

カイ 今までもプリンが前列じゃない。筋力変ってないから装備こののままだよ。ま、これからは前列がプリン一人なのがメインになるだけだよ。

プリン ……それって、やっぱり私一人が前になるんじゃない?

カイ あはははは〜。
そうとも言う(笑)


それ以外にどう言うのだ?

GM さて、転職もレベルアップも終ったね。

リック ふっ。レベルアップか…今回の能力ポイントがなくても上級職に転職できた
自分の才能が憎いぜ。

GM 君の才能というと…筋力5…いや覆面か!?(笑)

カイ 回数制限の回復魔法じゃないの?(笑)

プリン 今だ隠されている逃げ足の速さ(笑)

リック 
ふっ、まさに有り余る才能。(笑)


しっかり持て余している。


GM さて、君達はジリスの宿屋に泊まっているんだよね。

リック …たぶん。

カイ …そんな村だったよね。

プリン 街じゃなかったっけ?

カイ あれ?

GM お前らに記憶力と呼ばれる能力はないのか…


前回を読むと、この能力どうやらGMにもない。


GM まあいいや。君らが酒場でのんびり水を飲んでいると…

カイ なんで水?

GM 借金返済のための経費節減(笑)

カイ (胸を押さえる)グハッ…

リック 僕はもう借金残り一桁の9Gだからそうでもない。今日は豪華に
レモン水でも飲んじゃおう。(爆笑)

GM 
それって今、俺の飲んでる『CCレモ○』より貧相。(笑)

プリン 私の借金の残りも50G以下だし。
牛乳水割りでも飲もうかな(笑)

GM 
濃縮じゃなくって、分割薄口牛乳(笑)

カイ 私の借金まだ三桁もあるの。私はウォーター水割り…(笑)

プリン まだ三桁?なんでだろ?

リック 魔法戦士だからな。魔法に装備と初期の借金がかさんでるんだよ。

プリン なるほど

カイ え〜ん(泣)

GM と、君らが酒場でくだを巻いていると…

カイ へいへい、兄ちゃん。私に一杯おごってくれねえか〜(くだ巻いてる)

GM (懇願)お願い、俺にシナリオを進めさせてくれ。

カイ ハイハイ。どうぞ。

GM 君らが酒場にいると、一人の男が入ってくる。

リック おお〜。オーソドックスな導入(笑)

プリン いい男?

カイ プリン。お約束〜(笑)

GM いや、やせた小男だね。「うらなり」とか「青びょうたん」と言った体型。顔はあんまりよくない。けど、着ている物は上等な洋服だ。

プリン 21点で赤点。
転生しないいかぎり交際範囲侵入不可。

リック ひでえ…


この勇者。いずれ顔で助けるか否か判断するであろう素質タップリである。


GM さて、その小男。店に入って店長となにやら一言二言話すと君達の方へやってくる。

小男 「先日、『タクス』を退治したのはあなた方ですか?」

リック 『タクス』?ああ、あの蛇もどきか

小男 「はい。アレを退治できるほどの方なら、是非ご依頼したい事がありまして。」

カイ 報酬は?

プリン カイ。依頼を聞いてからでしょ。(笑)

カイ そうだった(笑)


この女、いずれ借金で身持ちを崩すであろうそんな気がする。


小男 「私はここの領主に仕える者です。実は先日、我が街に送られる馬車が予定を5日過ぎても到着しないのです。調べるとどうやら強奪された可能性が高い。で、魔術師に探査をお願いしたところ、そいつ等のアジトの位置はわかったのですが、そこに回す人手が…と言う次第で、お願いに上がったのです。」

カイ で、報酬は?(笑)

小男 「前金で500G。成功報酬で500Gです。」

一同 おお〜。

リック 怪しい。このマスターがこんな大金を出すなんて。

カイ そうか、しかもこの人は領主の使いだもんね。

GM 前金で500Gは今すぐゲット出来るよ。ほっほっほ(悪魔の笑)

カイ うぐっ…これがあれば借金が…うう〜〜。

リック 質問。辺境騎士団だっけ?あいつ等に頼んでは?

小男 「彼等は今の領主に反感を持っていて。彼等が荷物を見つけても自分の物にしたり、壊したりする可能性が否定できないのです。」

リック 領主に反感?街への荷物ではないのか?

小男 「今回取り返して欲しい最重要品は領主に渡される宝石なのです。近隣の村から送られた貴重な品で、これを取り返さないと回りの村との関係が悪くなるのでなんとしても…」

カイ う〜ん。どうしよう。

小男 「今すぐの返答は結構です。今日中に返事を頂ければ。明日には別の探索者を探します。」

プリン どうしよう?

リック いいんじゃん。ま、様子見様子見。受けなくたっていいんでしょ。

カイ フォーチュンテラー(占い師)になったとたん無責任になった気がする。(笑)

プリン で、どうするの?受けるの?受けないの?

リック 一応、依頼の裏でも取っておこうか。

カイ どこで?

リック 盗賊…はいないから、探索者ギルド

GM 借金返せ〜(笑)

リック ぐっ……借金を返してないから探索者ギルドのサービスすら受けさせてもらえんとは…恐るべし借金。

カイ なにを今更。もうどうしようもない事なんだから(泣)

プリン 仕事引き受けちゃおうか…

GM と君等が相談していると、今度は3人の男が入って来る。

プリン おろ?

GM 男は部屋を見回し。君等しかいないが、君等の方に近づいてくると、話しかけてきた。

男 「私達は……」

リック レジスタンス。さしずめ、民間団体アンデット退治組合といった所か。

GM …あたり。名前もそれで行こう。

男 「よくお分かりで、そのとうりです。」

リック 領主の依頼について。だろ?

GM ………

男 「はいそうです。」

リック 理由を聞こう。

カイ ……リック。アンタほんとにリック?

プリン 覆面かぶった偽者かもよ。(笑)


本物も覆面をかぶっている。


リック ふっ。昨日『シャド○・ラン』のセッションでちょっといつもとは違うリックになっているのさ。オレは未来を読む男「フォーチュンテラーのリック」さ!!

カイ わ〜スゴイ。じゃあこのセッションどういう経緯で終るの?

リック …ピー。計測不能。計測不能。(爆笑)

プリン 壊れた。誰、こんな不良品に公告打ったの?JALに訴えるよ。(笑)

カイ リックがカッコイイ事言うの不法公告と同じレベルなの?(笑)

リック なんでやねん(ツッコミ)

GM さて話しを戻そう。組合の男は事情を話してくれます。

組合員 「ここの領主がアンデットを研究している事は周知の事実です。そしてそれと同時に、この周辺でアンデットの出現率が上がり、また『タクス』と呼ばれる不可解なアンデットまで出現しています。これらが領主の研究に関係している事はあきらかです。残念な事に、確実な証拠がありませんが…しかし、その調査の過程で、先ほどの依頼で取り戻して欲しいアイテムこそ、これらの災厄の元凶であると分かりました。過去2回。今回と同じ形でこの街に運ばれ、それと時を同じくして『タクス』の強力化、およびアンデットの出現率の増加が起こっています。」

リック 過去二回?その元凶は1つではないのか?

カイ その物ってなんなの?

組合員 「それは褐色の宝石らしです。中央にほのかに青白い光を放つらしいのですが、実物を見た事はありません。過去に持ちこまれた時も記録でしか確認できませんでした。」

リック で、俺らにどうして欲しいんだ?俺らが以来を断っても領主は他の探索者を探すぞ。

カイ そうだ500Gは誰かがもらっちゃうぞ。


言って置くが取り返す物は500Gではない


組合員 「はい、そこで領主の依頼でその宝石を見つけた後、我々に引き渡してもらいたい。そうすれば、それが領主の陰謀を暴く証拠になります。」

リック なるほど。でも、全然関係なかったら?

組合員 「その時は、領主に渡すなりします。しかし、現時点で領主の秘密の研究を知るきっかけになるはずです。」

プリン ややっこしくなってきたね〜

リック いやそうでもないよ。ようするに領主の秘密の宝石を領主に返すかレジスタンスに渡すかと言う事だ。

プリン ふ〜ん。この依頼はどの道引き受ける事になるんだ。

カイ 当然。500Gのためよ。

GM まあ、一通り話すと組合員の男は宝石を手に入れたらジリスの「流れる星亭」と言う酒場に来てくれ。と言って出ていく。

リック 期待にそうようがんばりま〜す……気が向けば(笑)

プリン 善処します……
きっと(笑)

カイ 出来る限りの事はします……
たぶん(笑)


素敵な勇者御一行様である

GM どうするの?じゃあ領主の所行って依頼を引き受けるのね。

カイ うん。だ・か・ら

GM ハイハイ。前金の500Gはくれますよ

一同 わ〜い



 こうして大金(現金換算500万円)を手に入れた一行は、まず借金を全額返してからこのお金を分配。装備を充実させることにした。ホントはまずいのかもしれないけど、気にしない気にしない。またマスターが面倒臭いと思ったので魔法購入の幸運判定を無視して好きに買わせた。はっきり言ってズボラである。
 しかも、結果として借金の返済がすんだ程度で、装備の充実など程遠く、考えてみれば500Gなんて、0レベル冒険者の最初のフォートレス収入レベルである。こすっからいGMである。


 
GM さ〜て、皆装備は充実したかな〜?

プリン 全然。攻撃力1下げて、防御力1上がっただけ…

リック 森属性の回復魔法取った…だけ。

カイ 魔法を少し買っただけ。

GM うんうん。かねてよりの借金返済に装備の充実。まさに未来は明るいね。

プリン やっと…やっと借金の壁を超えたのに…(涙)

カイ 貧乏という壁を抜けたらその先には赤貧の荒野が広がっていた。

リック まさに夢も希望もない(涙)

GM さて他にする事がなければ、話を進めるぞ。前金を受けとって君たちは教えてもらった所へ移動するわけですが…何かし忘れた事はないね?

リック GMの性格を考え忘れていた。

GM キャンペーン終るまで忘れてなさい。(笑)さて、教えてもらった場所は街道ぞいに歩いて1日。そこから離れて少しの所だ。親切にも領主さん所の人は地図までくれた。

カイ …っは。そう言えばこの仕事をちゃんとやれば後金の500Gがもらえるじゃないか。

リック おお、そう言えばそうだ。しかもレベルアップするから能力値も上がってさらに言い感じだぞ。

プリン そっか、これからの報酬は借金返済に当てないでもいいのか。

カイ ヨ〜シ、皆仕事の完遂を目指してがんばるぞ~!!

他二名 お〜〜!!


リックはどうやらGMの性格をまたも忘れたらしい。


GM うんうん、その意気だ。と、君たちが街道で野宿をして、目的地へ向うため街道から離れようとした時、君たちの進行方向にカキン!カン!ザシュ!!と言った戦闘の音が聞こえてきた。

プリン むむ、早くもイベント開始か。バトルアックスを持って突撃だ!!

カイ じゃあ私立ち術師系は後ろからゆっくり行きますか。

リック ま、回復が必要なのは戦闘開始後と決まってますからな~

カイ な〜(笑)

プリン 
一人だけで正義感ぶるのって、いくら勇者だからって辛いよ(涙)

カイ ハイハイ、私も一緒に行きますよ。

プリン わ〜い

GM 君たちが音のする方へ向う。そこは森の中のようだ。と、君たちが向う前に森から一人の男が飛び出してくる。チェインメイルにバスタードソード。ミドルシールドと言った風貌だ、どうやら御同業者らしい。

プリン いい男?


さっき誰かが正義感がどうとか言っていたが、正義感に顔は多分関係ない。


GM 顔は・・まあ精悍といっておこう。と、彼が出てきて次のターン。同じように森から3mはあろうかと言う巨人が2体木々をへし折りながら飛び出してきた。

リック 知名度判定「15」

カイ 同じく「19」

プリン 私がやる必要なさそうだけどこっちは「12」

GM なら分かる。こいつはシャドウ・ジャイアントだ。攻撃力が強いクリーチャーだ。生首を投げて遠距離攻撃もする。この生首もかなり痛い。

リック げ!!生首投げの後列攻撃。オレ死んじゃう。

プリン まあいいって事。よーし。突撃〜


さて、こうして戦闘は始まったが。0レベルパーティーでも倒せる3レベルクリーチャー。それも、たった2体では大した問題もなく倒されるのである。シャドウジャイアントは首を投げることはなかった。もちろん襲われていた戦士もちゃんと戦った。

プリン 圧勝!!

リック 回復はいらねえな。そういやさっきの戦士は怪我してる?

GM 2、3点ほどね。大した怪我じゃないよ。シャドウジャイアントが動かなくなるのを見ると、君達に向かってお礼を言います。

戦士 「助けてくれてありがとう。いきなり襲われてね。危ない所だったよ。」

プリン はっはっは〜。大丈夫大丈夫。全然気にしないでいいよ。

カイ 大した事してませんから。

リック 
感謝の心は現金で。


元聖職者よ・・・


戦士 「謝礼か…そうだ、じゃあこうしないか?実は、この近くの洞窟にクリーチャーが住み着いているんだ。奴等が最近この辺りで野党まがいの事をしていてね。近くの村の依頼なんだが、一緒にどうだ?」

プリン う〜ん。私も仕事の途中なんでね…

カイ 前金もらってるしね〜

戦士 「じゃあ、こうしよう。オレも未熟だが剣を使う。その仕事手伝わしてくれよ。もちろん報酬はもらわない。ただし必要経費は別。ってのはどうだ?傭兵雇うつもりでさ。」

カイ う〜ん。そんなんでいいの?

戦士 「オレ、剣の腕を磨きたいんだ。金とかそりゃ欲しいけど。今回はオレからのお礼って事でどうだ?」

プリン 私は賛成。前線が増えればカイが前に出ないでいいって事だし〜

カイ そうだね。私もいいよ。

リック …(ニヤッと笑う)村からの依頼はどうするんだ?

GM (う、ばれたかな)

戦士 「別に直接依頼されたわけでもないし。期日が決まっているわけでもないんでね。なんならそっちの仕事が終わってから、いっしょにしてもらってもいいぜ。もちろん報酬は均等分けな。報酬は300Gだから、ちょうど一人75Gだ。」

リック ふっ・・いいだろう。が、きっとその依頼は用なしだぜ。

GM (設定が読まれたか?流石未来を読む男)

リック オレ達もこの辺りに巣食う野党退治に来たんだからな。つまりは、お前の報酬0だ。

プリン あれ、宝石取り返すんじゃないの?

カイ あ、そっか。野党に襲われたんだっけ?

リック この辺りに二つも野党の集団があるなんて事はまずないからな。きっと、その野党団と俺達のお追っている野党団は一緒だろう。というわけでお前の報酬0な。

戦士 「え!?そ…そんなぁ。せめて50…いや30G」

リック 端数のでない切りのいい報酬を恨むのだな。(笑)

戦士 「あ…そういえば野党退治の報酬250だった気がする〜」(爆笑)

リック ま、しばらくの宿代くらいは出すよ。

戦士(以後ファン) 「ほ。よかった。じゃあ自己紹介するぜ。俺はファン。ファン=ロード。みてのとうり戦士だ」

カイ オタクだな。(笑)

リック アニメオタクだ(ファンロードと言う同人投稿用の雑誌がある)

GM この世界にアニメがあるのか?

リック あってもおかしくないけど、あればあったでなんか不自然だな。


それはどっちだ?


ファン 「なにを言う俺は趣味人なだけだ!!」

カイ なんか趣味があるらしいよ。

ファン 「見ろ、フォーチューンの神殿No1の美少女。コリーンちゃんの姿絵。オレの宝物だ。いつも一緒に寝てるんだ。」

プリン わ、変態だ。


それはあんただ。


ファン 「ち、違う。俺は可愛いものを可愛いと愛する正常な人間だ。」

リック 弁解する時点で怪しい。


弁解の余地もなく覆面をしていて怪しい奴に言われたらおしまいである。


GM まあ、そんなこんなで地図にある地点につく。見ると洞窟があるね。

リック そう言えば野盗のクリーチャーって何?

プリン あ、そっか、『野盗』って名前のクリーチャーじゃなかったのか。


モラルの低下とともに人間もクリーチャーにはやがわり。個性的なこのパーティーが狩られる日も近い。


ファン 「詳しくは分からない。人型の『闇』属性のクリーチャーであると言うことだ。」

リック となるとアレだ。「闇ゴブリン」ゴブリンの野盗ほどオーソドックスなものもないからな。

GM そこ。判定前からシナリオの先読みしないの。

リック ふっ。そのセリフが俺の予想を確信に変える。お前との長い付き合いの差さ。

GM (甘いな。その甘さが命取りだ。)

カイ よし、ゴブリンなら転職したボクらの敵ではない。一気に殲滅だ!!



さて、こうして野盗の洞窟に入りこんだPC一行。彼等の前に予想だにしなかったクリーチャーが顔を出した。


GM 人型のクリーチャーが3体。知名度判定は…

プリン&カイ 闇ゴブリン〜♪

GM いらないな。

リック やっぱり闇ゴブリンか(笑)

GM さっき出会ったし。

一同 へ?

GM シャドウジャイアントだ。

カイ にゃに〜

リック そういや、シャドウジャイアントも『闇』属性だったな。

GM さて、戦闘だ。


 戦闘は今回も省く。確かにシャドウジャイアントは強い。がそれも所詮はザコとしてである。決してボスになるほど強くはなかったのだ。

 が、問題はその後である。
 ルールどおりに作成したフォートレスはポイント制である。このポイントで罠を設置し、クリーチャーを配置する。通常、罠のコンボとか、クリーチャーと罠のダブルコンボ等を作るのだが、今回は違った。
 ズバリ!!
「シャドウジャイアントの巣」実にポイント600P分のシャドウジャイアントを配置したのだ。その数、実に「20体」。
 
ではその模様を一部中継してみましょう。

「さて、次のラウンド。シャドウジャイアントが3体。援軍に駆け付けた。」
「ご…5体以下に敵がならない…」
「回復用媒介の水終わり。1行動で最後の水袋取り出しつつプラーナでMP回復」
「『闇のつぶて』これでラスト。次は2R後だ。自動回復のありがたみが分かる…」
「シャドウジャイアントの生首を投擲。お、リックにいったか。回避して。」
「なに〜!?これで3度目だぜ。<海盾>(魔法で作成した盾)で『受け』!!闘気防御力にまわしてなかったら死んでるな。っと…・オレの水の盾に生首が3つも噛み付いてるのか?ある意味幻想的。」
「覆面とあいまって怪しさ爆発。」
「さて、残りのジャイアント隊は…首投げ、首投げ、首投げ、攻撃、攻撃、首投げ、攻撃か。相手は…リックに1発カイに2発。残りはファンか、プリンもジャイアントの攻撃3回回避してね。」
「(ハモリ)死ぬわ!!!」
「(結果見て)……死ななかったじゃねえかよ。」
「これから死ぬんだよ。」
「仕方ないな〜ファン君の回復魔法をかけてやろう。お、イイ目だ。12点回復。」
「なんだその数値は!!」
「ファンの属性『闇海』なんだよ。」
「だから弱いのか!!誰だこいつをウォリアーにしたの?」
「オレ。」
「地獄に落ちろ。」
「さて、次のラウンドか。おっとマスター側行動判定クリティカル〜」
「(ハモリ)だすな!!」

 さて。シャドウジャイアントとの素晴らしい戦闘は30R目に突入して、やっと終息の色を見せた。恐ろしい激戦だったと言えよう。実際の話し、15体ほどやられればいくら勇猛果敢なモンスターだって逃げるよね。「ポイント制」にすると、敵は何か理由(罠への誘導)がない限り逃走しない傾向にあることを、この時GMは学んだ。学んだのはこの後であって、ここではない。
 さて、最終決戦もかくやと呼ばれる激戦が終わったとき、そこに残ったのは、プラーナ及び残HP&残MPの無残な残りカスであった。


GM ちょっと現状を確認してみようか(笑)

カイ プラーナ残り「2」MP「4」 HP「12」

リック プラーナ「0」MP「10」 HP「5」重傷一歩手前。

プリン プラーナ「4」MP「18」 HP「10」私も一歩手前。

GM はっはっは〜。実に長い戦闘だった。実時間で3時間。セッション始めたのお昼なのに、もう日が暮れてるよ。しかし、きっとシャドウジャイアントで生首6個を投げきった奴なんて他にはいないよね。

プリン 耐え続けたのは奇跡だよ。

カイ 30ターンはかかったよね。

GM 回復の泉があればもう数体は出せたな。

リック 泉にたどり着く前に死んでるよ。

GM さて、フォートレスの探索を続けよう。辺りはおびただしい血と死体であふれている。

カイ ここで、ゾンビ作ったら壮絶だろうね。

GM まあ、ハッキリ言えばもうこのフォートレス。敵がいないから探索する必要はないんだけどね。

リック あれ?罠は?

GM 罠?そんな物置けるわけないだろ。

リック まさか…罠の代わりにクリーチャーだけ配置したのか。

GM 実に簡単だった。20分で出来たフォートレスだ。もっとも『20体』をコントロールするのが面倒だったがな。

カイ 3レベルクリーチャー20体…

一同 ホントよく生き残ったな…

GM さて、探索も面倒なんで、さっさと省くとしよう。君達はフォートレスの一角の部屋で褐色の宝石とを見つけた、宝石以外にも一緒にいくつか宝物もある。

カイ 
宝物!?


金目の物で元気になる女。お前は峰フ○子か。


プリン 回復するような薬はないの〜。

GM 幸運判定して高かったら見つけるの(笑)

カイ ゲフゥ(幸運一番低い)

プリン そう言うルールなの?

GM うんにゃ。ただの時間短縮。ローカルルールと言う奴だ

リック 幸運一番高いのはオレか・・・・グフッ。ダイス目『4』ファンブル・・・「8」だ・・・

カイ リックのアホ〜

GM 特徴の『混沌の運命』を甘く見たな。幸運も運命には逆らえなかったと言うことか。

プリン そっか、ならあたしの方がファンブル確率は低かったのか・・・

リック 己の運命をしっかり失念していた・・・・

GM 「8」だと・・・薬が3本。両手剣が一本。胸当て一組。そんでもって、金貨が263枚。

リック 端数…

GM サイコロがこれだけと言っているのだ。

リック よし、それもって帰るぞ。

プリン 回復は〜

リック 水を見つけたらすぐ回復してやるから。ポーションここで使うのもったいないよ。

プリン 雨振れ〜雨振れ〜。

GM 何か嫌な雨乞いだな。プリンを生贄にでも奉げるか。

リック そんな事するオレってどんどん怪しくなるよ。


元から十分怪しい。


カイ 他には何もないね。
銀貨とかは散らばってないの?


お前はどんどんと、あさましくなっていくな。


GM 金貨以外とくになさそうだね。後は食料とかだけだよ。生&腐敗中。

カイ よし貰うモン貰ったからとっとと帰って残りの報酬もゲットだ。

プリン 回復していい?

GM だめ。君らが外に出ると楽しいお出迎えの人がいる。

カイ はい?お出迎え?

GM うむ、武装した集団だ。その数10人強。

リック シャドウジャイアントの討伐隊かな?

GM 全員抜刀して、君達にも油断しないように構えてる。

プリン どう言う事?

GM 君等が外に出てくると、一人の男が進み出て言います。

男 「さて、宝石を渡してもらおうか。」

GM というこの辺で、今回のセッションは終了。

リック うお〜。引く引く〜


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