町の商店街は昼間から賑わっている。その店先には野菜、肉魚が雑然とならんでいる。魚は多分全部メコンで取れた川魚だろう。肉は肉でテーブルの上に固まりのまんま置いてあるだけだ、注文があると長刀のように大きい包丁でバサッと豪快に切り落としていた。

何時もの如く、町をウロウロしていると、突然人が集まりだした。何があったのか近くにいって見ると見事な巨木が倒れていた。わざわざ倒したにしては道路を跨いでいる上、電線に引っかかって電柱も倒れかけている、自然に倒れたのだろう。でも何故?この日は天気も良く風だって吹いていなかった。

倒れた巨木にすぐさま人集りが出来た。みんな見ているだけと思ったら子供達が倒れた木から何かを集めている。なにかなぁと見ていると木になっていた大きな実を採っていたのだった、我先にと。メコンようにゆったりと流れる時の中で起った喉かな、喉かな、ハプニングであった。


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